操り姫
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シャルはリンの体を操作しながら、何故か面白そうに声を出して笑っていた。
「あははは!リンは絶対こんな事言わないよね。オモチャみたい」
そう言ってリンの体を自分から離した。
「本当はあれもこれもクラピカの前でさせたかったけど、こんなの俺の好きなリンじゃないからやめとくよ」
そう言ってリンの体をクラピカに向かって強く押し、同時に足に刺さったアンテナを抜いた。
『………っはっ……』
クラピカはリンの体を抱き締めるように受け止めた。
「リン!」
『は…はぁ、はぁ、クラピカ………!声……出る………』
リンは一瞬前までが嘘のように自由を取り戻した体を確認し、ホッと安堵の溜め息を漏らした。
「想像ではもっと楽しいもんだと思ってたんだけど、意外とつまんなかったや。」
シャルは悪びれもせずにそう言ってのけた。
クラピカに支えられながらリンはシャルと向き合い、見つめた。
『……シャル……あんた……本当に私が好きなの………?』
その瞳は怒りすら燃えて燃えて燃え尽きて、灰になったような疲れきった色をしている。
「もちろん。」
『好きならこんな酷い真似、できないはずだよ…』
「??酷いって、どこらへんが?」
『私の気持ちを押し潰して、最低な事させたじゃん……。人殺しと同じ位、酷い事だよ?』
「大袈裟!」
『私はクラピカしか好きじゃないのに、あんたにあんな事させられて……有り得ない………』
リンの瞳から溢れ出る涙。
悔しくて悲しくて……
……てゆーかコイツごときに「クラピカと別れる」とか言わされて!!
んもう心底悔しいよ!!
あの言葉、返してよ!!
口ん中にもっかい押し込んで飲み込むから───!(泣)
リンはシャルに自分の体を自由にされた事がもの凄く辛くて、傷物にされた気がした。
クラピカの前でシャルにもてあそばれ、気を失いそうなほど頭にきた。
人権なんて言葉、この男にあるわけないけど、だからこそ何故この男に私がここまでされなきゃならないのか
私を自由にする権利は、私だけのものだ!!
リンの頬を伝う涙を見て、シャルはギョッとした。
「何も泣くことないだろ!?ほんの冗談じゃん!!」
思いのほかシャルが慌てるので、クラピカとリンは不思議そうに顔を見合わせた。
なんでたかが泣いた位でそんなに焦るわけ?
私が泣くのなんて、自分で言うのも情けないけど日常茶飯事なのに…
あ、そういえば私、シャルの前では泣いた事なかったな!
てゆーか笑う事も少なかったけど
てゆーかほとんど怒ってばっかだった気がする
シャルは私の一体どこを気に入って好きだとか言うわけ??
ってのはどうでもいいか
とにかく、よっぽどでないと泣かない人だと思われてんのかな?
まぁ、よっぽどの事されましたけど!!
シャルの焦りの理由を悟り、リンはわざとしおらしく泣き続けてやった。
『うう…酷いよ…あんな事するなんて…もの凄く傷ついたよ……』
体を震わせ、顔を伏せて涙を拭う振りをする。
「~~~泣くなよ~!ずるくない!?もうしないからさ!俺が悪かったよ、ごめん!」
なんと、素直に謝った。
リンは顔を覆った指の隙間からクラピカの顔を見上げると、唖然と怪訝が混じった、複雑な顔をしている。
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