操り姫
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「リン!!」
アンテナを足に刺された瞬間、力を失い崩れ落ちるリン。
その体をシャルがしっかり受け止めた。
シャル……!!
また残したまま!!
リンはシャルの意思により、その意識は奪われずにいた。
「貴様!リンを離せ!!」
「あ、近付かないでね。一歩でも進んだらリン、殺すから。鎖での攻撃も同じだよ」
「…っ…シャル……!」
クラピカは恨めしそうな声でその名を呼び、怒りで体を震わせた。
「…何故っ…貴様らはいつも…そうやって他人の人生を…心を平気で踏みにじるのだ…」
「それが俺たちの仕事であり絆だから。それよりこの状態、どうしようか?」
自由を奪われ、凍りついたリンの体を支えながら、シャルはニッコリと笑った。
「ねぇクラピカ…どうすると思う?」
シャル~~~~~!!
クラピカの前であんた…何かしたら許さないからね!!
胸の中で何を思おうとも、声を出す事すらできない。
「リンに指一本触れてみろ。殺してやる」
クラピカは殺気溢れる緋色で突き刺すように睨み付けた。
「指一本…触れちゃってるけどね。でも大丈夫。これ以上俺から何かするつもりはないから」
!!!???
シャルのその言葉で、リンは初めて自分にアンテナを刺された理由を悟った。
…私を殺すと脅してクラピカをその場に釘付けにして…
目の前で"私からシャル"に何かさせるつもりか───!!!
そう悟ったと同時に、動けない体が小さく震え出した。
……許さない……
許さない!!!
なんて卑劣なの!?
絶対嫌だ…嫌だ嫌だ嫌だ!!!
クラピカじゃなきゃ、嫌だって言ってるのに!
どうして私は余計な奴にばっかし好かれるのか!
そのせいでクラピカに迷惑かけて……
クラピカ……
クラピカ……
嫌だよ、助けて!!!
リンの肩の震えに気付き、シャルが耳元に口を寄せた。
「大丈夫。酷いことなんてしないから。ちょっとくらい意地悪させてよ。俺も傷付いたんだし」
クラピカには聞こえないよう、低く囁かれた。
『嫌だよ!!死ね!!』
───そう叫んでその笑顔に強烈な蹴りを喰らわしたい。
なのに……
シャルは懐から携帯を取りだし、操作を始めた。
『!!!』
「………!」
リンの体がゆっくりと動かされる。
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