愛について
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『はぁぁぁっ!?』
どこのチンピラだというようなリンの聞き返し方。
シャルの「行かないで」に対してこの反応だ。
『行かないでとか言われても!!頭下げたのにあんたが返事くれないから!!』
「んでまたクラピカのとこに行くわけ?」
『そんなのあんたの知った事じゃないでしょ!』
イライラしながら冷たく吐き捨て、リンはシャルに背を向けた。
「待てよ。なんでクラピカなの?」
らしくない感情的な声で、リンの後ろ姿に問いかける。
『…次は私がクラピカを好きになった理由?いい加減にして。これに答えたら出てってくれるの?』
どうしてもシャルを追い出したいリン。
優しくする理由などなかった。
「…前はクラピカがうらやましかったけど、今はリンがうらやましい。誰かを愛せたらそんなに強くなれるの?」
シャルの意外な言葉を聞いて、リンは振り返った。
頭に昇った血が下りていく。
『シャルは…誰か好きになった事、ないんだ?』
…だからこんなにしつこくこだわるんだ…
原理的な物を知りたいんだ
理屈をつけたいわけだ
面倒臭いやつ!
…でも可哀想
『シャル…誰かを好きになるって、"ふぃーりんぐ"だよ。理由なんて必要ないんだよ。大丈夫、怖くないから』
「!?…怖いわけじゃないよ。ただ知りたいだけだ」
『そうかな?未知のものに脅えてるようにも見えるよ』
シャルの不可解そうな顔を見て、リンは初めてシャルの真実に触れたような気がした。
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