私の魅力!
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「団長、なんて?」
リンを見てニヤニヤしながら尋ねるシャル。
『…私は生きる力と人を惹き付ける力が魅力なんだって。あと笑顔』
自分で言うのもかなり恥ずかしい。
直接言ってもらえばよかった。
「あ~なるほどね。わかる気がする」
意外にも否定はされず、シャルは頷いた。
「でもそこに"面白い"って理由はなかったんだ?」
『はぁ?ないよっ!!あんただけだよ、そんな事言うのは!』
頬を膨らませ、リンは顔を背けた。
ホントは割とよく面白いって言われる…
でも自分のどこが面白いか全く自覚がないから怖い
知らぬ間に一体私は何をやらかしてるっていうのか!
『てゆーかシャル、わかったでしょ?あんたの団長から直接聞いたんだからさ。
私には力がある!それでいいじゃん、もう』
そう。何はともあれ、これが一番大事。
早くシャルを追い出す事。
「なんだよ。やっと少し仲良くなってきたのに、そんな必死に追い出そうとしなくてもいいだろ」
『仲良く!?私とシャルが!?嘘ばっかし!!
あんたは私を嫌いでしょ!?』
「いつ俺がそんな事を??俺は基本的にリンのキャラ、好きだよ。
嫌いなのはそっちだろ?」
『ああ嫌いだとも!!クラピカの仲間を殺した奴らなんか皆嫌いだよ!!』
「…またクラピカ?いい加減クラピカ切り離して考えられないのかよ」
『!!!!できるわけないじゃん!!』
何を平然と……
自分らが何をしてきたか本当にわからないわけ!?
クラピカの家族や友達をみんな殺して今も平然と生活している蜘蛛───
本当に、血も涙もない人達
クロロの事は心底憎む事はできなかったけど、こんな優しい顔したシャルでさえ、その手は血で濡れてるんだよね
あんたたちの仲間を殺した、私の手と同じように────
「こんな状況でなければさ、どっちかって言うと気が合う気がするんだ」
『そだね。でも現実こんな状況だし』
リンは冷たい声で言い放つ。
「状況っていうより考え方だよ。俺個人をリンは嫌い?」
シャルは真剣な表情でリンに問いかける。
リンは真っ直ぐにシャルを見つめ、微笑んだ。
『状況考えずに個人としてどうかなんて、どうだっていいよ。
…私ね、クラピカが好きなの。大好きなの。クラピカがさ…あんたがいたら迷惑なの。
だから出てって。お願い』
リンは目を丸くしているシャルを暫く見つめた後、頭を深く下げた。
『お願いします。ノストラードの仕事を辞めて下さい。お金が欲しいなら私の貯金、全部あげる。
だからお願いします。お願い!』
───プライドなんてクラピカの為ならいくらでも捨てられる
私はクラピカの為に生まれて、今ここにいる
昨日まで当たり前のように傍にいた家族や友達、仲間をみんな、ある日突然奪われた
シャルの顔なんて───
見たくもないよね……?
リンはその場に膝をつき、シャルの足元にひれ伏した。
『お願いします。もうクラピカを苦しめないで。シャル、お願い…』
土下座して、罪の許しを請うかのようなリンの姿。
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