私の魅力!
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クラピカと別れ、帰宅の許可を伝えに仲間の元へ向かう途中、庭の木陰でシャルがさぼっているのが見え、リンは気配を消して近付いた。
どうやら電話中らしく、話に夢中で気付かない。
でもきっと攻撃に転じようとしたら一瞬で察知されちゃうだろうな…
それは確信できるよ
リンは会話の様子が聞こえる位まで近付き、耳を澄ませてみた。
「…うん、かなり面白かった。最高。はは、ほんとバカだよね」
…相手は誰か知らないが…
まさか私の話じゃなかろうね!?
「あの眉毛も睫毛もバシバシで真っ赤に口紅はみだした顔、見せたかったな~」
…間違いなく私だね!!(泣)
喜んでたくせに陰口なんて酷いっ!!
『ちょっとシャル!!あんた最低!!男のくせに私がいないとこで悪口なんて!!』
我慢できずにリンは思わず飛び出してしまった。
「わっ、いたの?あはは!早く落としなって、その顔!」
シャルはまたしてもリンを見て笑い出す。
『ぅうるさいな!!メイク落とし、帰りに買ってかないと持ってないんだもんっ!!』
シャルの目の前まで行って怒りに満ちた顔で足を踏み鳴らす。
その顔の前に、まだ通話中の携帯をシャルが差し出した。
『!?…何よ!?』
「代わってやってよ」
『どっち?』
「は?」
『クロロとヒソカ、どっち!?』
「あー、決まってるじゃん。俺がこんな報告する方だよ」
そう言って、シャルはリンの手に携帯を握らせる。
眉をしかめながら、渡された携帯とシャルを数秒見比べた後、リンは仕方なく携帯を耳にあてた。
『…もしもしっ!?』
「随分元気そうで安心した」
『…………』
わざと声を荒げて言ったのに、出端をくじくようなクロロの優しい声。
な、何それ~…文句、言えなくなっちゃうじゃん!
「どうだ?シャルは手が焼けるだろ?」
『かなりね!どうにかしてよ!連れて帰って!』
「うちの奴らは皆頑固でな。たまに俺も手を焼くんだ」
クスクスと笑いを零しながら、楽しそうにクロロは言う。
『…ねぇ、クロロは私のどこが好きなの?シャルがしつこいから教えてよ』
ストレートに尋ねるリンに、隣りにいたシャルはびっくり顔だ。
「どこが…と言われても…どこだろうな」
『バカ、何でもいいからあるでしょ!?』
バカとか言ってるし…
シャルの眉間には皺が深く刻まれ、ポカンと口を開けて呆れている。
「そうだな…
リンからは力が溢れてる。生きる力、人を惹き付ける力…つい目を奪われる。
その笑顔を見て、お前を嫌いになる奴はいないだろう」
具体的な回答に、リンはなんだか恥ずかしくなった。
改めて言われちゃうと…
さすがに…
「…もっと言った方がいいか?」
『いや!!もう結構!!ありがとう!!』
照れの余り、リンは一方的に会話を終え、素早く携帯をシャルに返した。
「もしもし?こんな感じでとにかくリンも元気だから。じゃあまた仕事の時には連絡してね」
シャルもあっけなく電話を切ってしまった。
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