私の魅力!
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結局諦めさせる事叶わず、シャルは客間から出て行った。
部屋に一人残され、リンは暫くの間、座り込んで考えた。
一体何を間違えたのだろうと。
『…あー…ホント面倒くさいな……』
ガッカリだ
シャルがいる限りクラピカの心に平穏は訪れないのに
てゆーか私の計画はどうしてこう、ことごとく散っていくのだろうか?
いつも最善目指して動いてるのに
私が勝手に考える、クラピカにとっての最善だけど…
リンは着ていたドレスを脱ぎ、もとの繋ぎに着替えた。
重い溜め息を吐き、力なく歩き出して客間を出る。
『……私って……バカみたい……』
かなり凹んでいる。
…でも落ちてる場合じゃないのよ
これがダメなら次っ!
何か考えなくちゃ
でも………
"個人的に君に興味が湧いてきたんだ"
……こっちも方針を変えなきゃなんないんだ
もう寧ろすっごい嫌われるようにするとか!?
ガサツで男勝りで全然おしとやかじゃない女を演じて!!
…あら?それなら今と大して変わらないんじゃない?
うーん…どうしよう
てゆーかクロロだよ!全部クロロのせい!!
早くシャルを迎えに来てくんないかなぁ…
あれやこれやと一人で考えながら屋敷の廊下を歩いていると、たまたま専用の執務室からクラピカが出てくるのが見えた。
『あ、クラピカ!!』
愛しい人の姿を見つけ、条件反射に駆け寄るリン。
「!?何だ、その顔は!?」
『は?』
クラピカはリンを見るなり、ギョッと驚いた顔をして一歩後退った。
『…ん?何?…あっ……!!』
……私!!
着替えはしたけど化粧落としてないっ!!!
あ、てゆーかうちにメイク落としなんてないや…
買わなきゃ…
「一体何をしていたんだ。仕事中に」
『えっ?いや…まぁ…私にも色々ありまして』
「シャル絡みか?」
『う………』
嘘ォ!?これ見てそう思う!?
クラピカってば何でいつもわかっちゃうんだろう!
言い訳…思いつかないのに
「しかしシャル絡みでその厚化粧……解せんな。どんな事情だ?」
『……じ、実は……』
仕方なくリンは先程の出来事をクラピカに説明した。
リンの魅力を知りたいと言ったシャルを納得させる為に、シャルが好みそうな格好をしてみたと。
そして失敗に終わった事も。
黙って聞いていたクラピカは、話を聞き終える頃には呆れた顔で肩を落としていた。
一気に老けた気さえする。
「…あれほど勝手をするなと言っていたのに…」
『ごめんなさい。でもね、私』
「でもじゃない!奴と仕事以外で二人きりになるな!何かあったらどうする!」
『でも私はこのまま待ってたってシャルは出ていかないと思うんだ!だからこっちから行動起こして少しでも早く…』
「もう二度と余計な事をするな!いざとなれば私が話をつける!」
クラピカは本気で怒った顔。
怖い。やっぱずるいよ、クラピカが怒るのは…
いつもの優しい笑顔とのギャップがすごいし
何かシャル来てから喧嘩ばっかだな
私が悪いのかなぁ?
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