君を知りたい
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
リンは今度こそ解雇する為に、シャルを探した。
何もするなと言われたが、クラピカが話をつけるなんて絶対に穏やかには済まない。
どうせ互いに恨みがある状況なら、女相手の方がシャルの対応はマシな気がする。
『あ、センリツ!シャル見なかった?』
「いいえ。彼を見たのはもう大分前だわ。
何だか避けられてるみたい」
『あ…そうなんだ…』
そっか。センリツは心音を読むから側に寄るとマズイってわけね
なるほど、なるほど
リンはすれ違う仲間達にシャルの居場所を聞いて回るが、知る者はいなかった。
『シャル~~シャ~ル~~~?』
面倒になったリンは、屋敷の廊下から広い庭に向かって名前を呼んでみた。
『…出てくるわけないか』
「犬か猫を探すみたいな呼び方だね」
『わぁっ!?』
突然耳元で囁かれ、リンは飛んで驚いた。
『シャ、シャル!!』
心臓がバクバク打って体はザワザワと鳥肌が立っている。
『気配消して背後に回るの止めてくんないかな!?』
「リンって隙ありすぎ。こんなんじゃいつか誰かに殺されるよ?」
『うるさいな!攻撃する瞬間のオーラさえ感じられれば反応できるもん!』
警戒しながら少しずつシャルと距離を置く。
「別に何もしやしないって!ところで何か用?リンが呼んだから来たんだけど」
『あ!!そうだ!!シャル、やっぱ今日でクビだから!』
「え、何その横暴な人事」
『悪いね!私はやっぱし蜘蛛と一緒に仕事なんてできないから!』
そう言ってプイッと顔を背けた。
「なるほどね。クラピカにそう言われたわけか」
『!!!』
シャルの言葉に、そっぽを向いていたリンは思わず振り向いた。
「俺が蜘蛛だって、知ってるんだろ?」
『…違うよ!私が決めたの!!クラピカは何も知らない!』
「へぇ~全く気付かないなんて案外間抜けだね」
『なっ!?』
まるで挑発するように、ニコッと笑みを浮かべるシャル。
クラピカが間抜け!?
あのクラピカがっ!?
多分、人生で一度も言われた事ないんじゃなかろうか……
あ~、間抜けってフレーズ、めちゃくちゃ似合わない!
ってゆーか、クラピカの事バカにするなんて!
許すまじ、シャルナーク!!
『誰が間抜け!?くだらない理由でこんなとこにいるあんたの方がよっぽど間抜けだよ!!
どーでもいーからさっさと仲間んとこに帰りなっ!!』
心の中で地団駄踏みながら、リンはシャルを怒鳴り散らした。
威嚇するように睨みつけて、自分なりに一番恐い顔を作ったつもりだったのだが……
「あははは!何それ!ちょっと可愛い!」
シャルは突然お腹を抱えて笑い出してしまった。
『へ…なんで…?』
シャルの反応に、リンはハテナだらけで呆けた顔。
「今ちょっと団長の気持ちわかったかも。あは、可愛い可愛い!」
『……M……?』
「あははは!!違うよ!どっちかと言えばS!!って何の会話だよ!!」
いやいや、こっちが訊きたいよ……
・