最悪の裏切り
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「俺はもう蜘蛛に対して気持ちがないんだ。お前達を嫌になったんじゃない。納得して会う分には構わない。
ただ…盗賊をやる意味はもうない。自分が一番何を欲していたかわかったんだ」
クロロの言葉に、リンはギクッと体を揺らした。
聞きたくない……
言わないで
私は応えられない!
頼むからもう忘れて、解放して────
リンは言葉をなくし、俯いた。
クロロもリンから目を逸らし、ボトルを一口飲み込んだ。
「団長が欲しいものって、このコ?」
『!…シャル』
「大丈夫だ。もう諦めはついてる。ただ、とにかく暫くは独りになりたい。シャル、悪いが帰ってくれ」
「無理。今日は絶対つれてくよ。わざわざリンまで連れて来たんだから」
シャルはクロロの手からウィスキーのボトルを取り上げ、グラス二杯分ほど残っていた中身を全て飲み干した。
『あぁっ!?何やってんの!!あんたは運転でしょ!!?』
そんなリンの言葉を無視し、シャルはクロロに更に詰め寄る。
「どうすれば戻って来てくれる?だいたい俺だけじゃ皆を説得できない。
今俺が帰ってもすぐに別の誰かが来るよ」
「ふっ、じゃあ逃げるかな」
「リンがストッパーになってるなら、今ここで殺せばいい?」
『!!!???』
おっとォ!?
真面目な顔で何を言い出すのかな、シャルナークくん!!??
シャルはリンの隣りに腰掛け、素早く取り出したアンテナをいきなりリンの太股に突き刺した。
『!!……っ!』
リンはあまりに突然の事で、何の反応も抵抗もできなかった。
うわぁ!!
私、これでシャルの操り人形になっちゃうんだ!!
………あれ??
体は動かないけど意識はあるぞ……?
思いきり瞑っていた目をゆっくり開け、辺りを確認する。
首が動かないので目だけで見回すと、シャルがリンの視界に顔を出して、ニコッと笑った。
「ターゲットの意識、残すも落とすも俺の気分次第なんだ。どう?気分は」
『……………』
いや、声出ないし!!訊かれても答えらんないっつーの!!
クロロは冷静で、シャルがする事を止める様子もない。
「さっきのは冗談。脅かしてごめんね、リン。君を殺したら余計に団長は戻ってこなくなるだろうから殺んないよ」
『………』
おいおい!全部お宅の都合だけですか!!
私の気持ちは無視!?
相変わらず可愛い笑顔してなんつー事を言うのやら!!
それより何をする気なの?
ものっすごく怖いんだけど……
「とりあえずアジト行こう、団長。このコも一緒ならいいだろ?」
「…何のつもりだ?動けなくしたリンを俺にどうしろと?」
「好きにしたらいい。何ならこのまま蜘蛛に入れるのもアリじゃない?」
『………!!!』
は、話が違う!!
なんでそーなるの!?
馬鹿な……嫌だぁ!!
このやろ、シャルナーク!!許さんっ!!
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