デジャヴの取引き
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クロロは本当に私を想ってくれてたんだ
こっちが苦しくなる位に
旅団をやめるのは願ってもない事だけど、それが他でもない私の為って…
いや、私のせいって……
「まだ決まったわけじゃないよ。俺たちは誰も認めてないし。
団長がやめるからって他の誰かを団長にして新しくやり直そうなんて思えない」
だから全く納得していないのだと、シャルは強く言った。
『でもそれで何で私にわざわざ会いに来たの?
そんな事言われても私は何もできないよ。
旅団をやめるななんて説得もするつもりないし』
「君の為にやめるって言うなら、それを止められるのも君だけだと思うんだ。
マジで俺たちを助けると思ってさ、ちょっとだけ協力してくれないかな?」
『嫌だ!断固お断り!!何で私がそんな事に協力しなきゃなんないの?』
「もちろんタダじゃないさ」
『お金なんかいらない!』
「鎖野郎を諦める。これならどう?」
『………!!』
……またそれ!!
かなりデジャヴ!!
あんたらの団長さんも以前同じ事を言いました
ほんっとに……
幻影旅団って連中は!!
───でもこれはクロロが出してきた交換条件よりもかなり楽
受けない手はないよね
『………わかった。いいよ。ちゃんとお仲間みんなに誓ってもらえるんだよね?』
「団長が戻ってくれば簡単さ。(ノブナガの説得は多分無理だろうからもめるけど)」
『……うん。約束ね。協力する……!!』
「本当に?やりっ!ありがと!」
シャルは嬉しそうに笑ってガバッとリンを抱き締めた。
『ぎゃっ…やめてよ!何すんの!!』
リンは思いきりシャルの体を突き飛ばす。
「あはは!それじゃあさっそく行こうか」
『え!?い、今から!?』
「善は急げ」
リンの腕を引っ張り、車に投げ込んで、自分も運転席に乗り込むシャル。
『いったぁ!!すっごい乱暴!!てゆーか待ってよ!クラピカ……クラピカにちゃんと言っとかないと心配するから!!』
「馬鹿だな、言ったら止められるだろ」
シャルはエンジンをかけると、リンに構わず車を飛ばした。
いつもよりも更にスピードを出して荒々しい運転。
カーブの度に後部座席のリンが左右に振られてドアに激突している。
『ぎゃああ!!!死ぬっ!!!』
「大丈夫。そんなヘマしないよ」
交通ルールを無視した走りで、掻き乱された別の車同士が事故を起こしかけている。
『!!シャル、本当に危ない!!他の人の迷惑だからやめて!!』
シャルはリンの言葉に返事もしない。
リンはそんなシャルの喉元に、後ろからナイフを突きつけた。
『普通に運転して』
シャルはリンの声と殺気に本気を感じ、軽く溜め息をついた後に一般道の規制までスピードを落とした。
リンはゆっくりナイフを引いて座席に座り直す。
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