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シャルの実力が試される機会はすぐに訪れた。
敵グループの連中からリンたちが乗る車が襲撃されたのだ。
相手は念も遣えない、ただの末端。
車二台に前と後ろに付かれ、下りて来た数人の男達に銃で狙撃された。
車には運転手とリンとシャルナークの三人が乗っていた。
『うは!何で??ネオン様もボスも乗ってないのに!』
「さぁ…偽情報でも掴まされたんじゃないの?」
銃弾が飛び交う中、車から飛び下りながら会話する二人。
ただの銃の弾道くらいなら読むのは容易い。
だが、シャルはその末端達相手に敢えて念能力を遣った。
敵の一人が例のアンテナを刺され、シャルの操り人形と化す。
そして、その者の仲間を次々と銃で撃ち抜かせ、皆殺しにした。
リンは慌ててシャルを止めるが、間に合わない。
『わぁぁ!!ちょっと!
生かしといてどこの奴らか確かめなきゃあ!!』
「そんなの調べればすぐわかるって」
『訊きたい事もあったのに~!!』
操り人形にされていた人も、いとも簡単にシャルに殺されてしまっていた。
強い…んだけどね、かなり
でも……
…まぁいいや、ボスをきちんと守ってくれるなら
リンは呆れて溜め息をつき、転がった死体をげんなりと眺めた。
『あっ!そういえば運転手さん、大丈夫!?』
「え、ええ、大丈夫です。左腕をかすめただけで…」
『わぁ、すごい血がでてる!!シャル、運転手さんを後ろに移して!』
「え、何で?」
『早くして!』
シャルはキョトンと不思議そうな顔をしていたが、リンが声を張り上げて促すので、仕方なく肩を貸して運転手を後部座席に移した。
『シャル運転できる?
私まだ免許持ってないから』
「わ…わたしなら大丈夫です…運転席は狙われ易い…わたしが…」
『でもその左腕、かすめただけじゃないじゃん!この人強いから大丈夫!ねっ?してね?』
シャルは「はいはい」と言って運転席に乗り込んだ。
後ろで運転手の手当てするリン。
『応急処置しかできないから、ちゃんと帰って診てもらいましょうね』
「すみません…ありがとうございます…」
その様子をルームミラーで見ていたシャル。
「………(本当にこいつなのかなー…何だか納得いかないなー)」
『シャル!!後ろは気にしなくていいから前見て、前!!』
「あーハイハイ」
顔に似合わず意外と強引で荒い運転。
キキ───ッ!!
カーブの度にタイヤが派手に音を立てる。
『ちょっとさ!!慌てる必要ないんだから少しマシな運転してくんないかな!!』
リンの怒鳴り声にシャルは不服そうに返す。
「早く処置してやった方がいいんだろ?いちいち口うるさいな~」
そんなやりとりが帰りの車内で何度も繰り返され、そうこうしている間にノストラードの屋敷に着いた。
睨みあいながら車から下りるリンとシャル。
すると屋敷の玄関の方から声が。
「リン!無事だったか」
『え?…あっ、クラピカ!!』
数日振りにまともに見たクラピカ。
リンは大喜びで手を振った。
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