平和な一日
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
想像してみる。
クラピカのいたあの場所にキルアを当てはめて考えてみる。
この世にたった一人になってしまったような、あの絶望の中……
キルアが助けてくれて、介抱してくれて、三日間も傍についていてくれて……
う…、もうその辺りからリアリティがなくなってくるな
キルアはきっと助けてはくれると思うけど、多分そこまではしてくれない気がする
いや、してくれた仮定で考えなきゃ
そう…キルアは私の傷と同時に体についた宝石を見たの
そして―――――
……ごめん、キルア
私、あんな風に自分の秘密を打ち明けられたのは、やっぱりクラピカだったからだ
相手が誰であろうと私はきっと救われた
でも違うよね?
クラピカの誠実な瞳に
自然な優しさに
あの言葉に
───私は暗闇の中から光を見い出せたの
恋をしたの───
" また会える気がする "
振り返ってそう言ったクラピカの笑顔が昨日の事のように思いだされる。
『…この世界にクラピカがいなければ、私はきっとキルアを好きになってたよ』
それがリンの出した答えだった。
本当は全くリアルに想像なんてできなかったけど
一生確かめようもないけど
クラピカが今更いなくなったとしても、もう私は違う人なんて絶対見れない
キルアは黙って俯いていた顔を上げた。
そして少し悲しそうにリンを見つめた後、プイッとそっぽを向いた。
「…ずっと今のまま幸せでいろよな。
……約束だぞ」
『うん。…クラピカが傍にいてくれたら、私は何があっても幸せだよ』
リンは頷きながら微笑む。
「…好きだ」
『…うん。ありがとう』
……ありがとう……
キルア………
暫くすると、ゴンが長い電話を終えて部屋に戻ってきた。
「ごめん、ミトさんが中々切ってくれなくてさ~」
なんて言いながら、さっきよりも随分綻んだ顔をしている。
大きな携帯をポケットにしまって、ゴンがソファーの元の場所に座る。
…と同時に、キルアが立ち上がった。
「おい、そろそろ行こうぜ。俺らも仕事あるしさ」
「え?まだ来たばっかなのに」
『そ、そーだよ!!今日は多分クラピカも遅いし、泊まっていきなよ!!』
慌てて引き止めるリン。
「ベット1つしかないのに?」
あ………
最高に不機嫌そうなキルアの顔を見て、リンは小さく縮こまる。
キョロキョロと部屋を見渡した後、少し考えて…
『そう、このベットにクラピカとキルアとゴンが寝て、ソファーに私が寝たらいいじゃん!!このベット広いから詰めれば何とか』
「おい行こうぜゴン」
言葉を遮って既に玄関の方へ向かうキルア。
ゴンも申し訳なさそうに笑いながらついていった。
「ごめんねリン。やっぱ女の子をソファーに寝せて自分達はベットなんて悪いから…」
「そーゆー問題じゃねーだろ!!」
キルアがまたしても突っ込みを入れる。
ああ…こうやって毎日何度も、キルアはゴンの言動や行動に突っ込みを入れながら過ごしてるんだね…
一日に何回位突っ込むんだろーか…
想像するだけで微笑ましい。
・