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それから数日後――――
私は無事に及第点をもらい……とうとう師匠とさよならする時がやってきた。
「まぁ、まだまだだが、しばらく一人で生きてりゃ嫌でも強くなんだろ。
頑張れや」
相変わらずぶっきらぼうに笑う師匠。
短くて固い黒髪には少し白髪が混じってる。
何年も伸ばした髭で顔の半分が隠れちゃって。
冬でも半袖の逞しい腕でずっと私を守ってきてくれた。
―――私がいたんじゃオシャレなんてできなかったよね。
結婚もしなかった。
ずっと私の為に生きてきてくれた。
私の師匠―――
『今までありがとう!!
私、師匠に育ててもらえて楽しかった!大好き!!』
私は師匠に力一杯抱きつくと、髭で埋もれた頬にキスをした。
師匠は微動だにせずに「わかってらぁ」と笑った。
『バイバイ、師匠!』
振り向かずに自慢の足で一気に山を駆け降りる私。
…涙…見られてないよね?
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