灯〜ともしび〜
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薄く細めた目で、刺すように見下ろす死神
次々と繰り出された攻撃をかわす事ができずに
私はヒソカの足下に膝をついた
こんなやつに負けるなんて絶対嫌だ
私は…行かなきゃいけないんだから…
彼の元へ…
"クラピカ"が待ってるんだから───!!
『はぁ…はぁ…っ…くっ…』
もうどれ位の間ヒソカと打ち合い続けたのか
リンは立ち上がる事すら辛くなっていた。
パンチもキックも全部ガードしてやった
…そのお陰で顔とボディは守れたけど、腕が折れた
左は完全粉砕、右はヒビってとこかな?
くそ~………
本気でめちゃくちゃ痛い…
泣きたい訳じゃないのに涙が自然と滲む
見下ろすヒソカの嬉々とした表情が憎い…
今、こいつに構ってなんかいられないのに…!
「どうしたの?もう終わりかい?早く立たないと腕、切り落としちゃうよ◆」
しゃがみ込んでリンと目線を合わせ、ハートのエースをリンの折れた左腕にピタリと突きつけるヒソカ。
「君、本気で闘ってる?ハンター試験の時より手応えがないよ♦︎」
『はぁ…そりゃよかったね。アンタが強くなったんじゃないですか』
リンは顔を上げ、挑発的に微笑んだ。
汗だくで血まみれで、動かなくなった左腕をダランと下げて…
瞳と声だけが生気を失わずに、エネルギーを保っていた。
『もう許してよ…痛いし闘うの無理…
謝ればいいの?土下座しよっか?』
眉を酷くしかめながら、しんどそうに息を切らせるリン。
「…僕とした事が、食べ頃を見誤ってしまったようだ◆つまらないけどもう少し熟すまで待つよ◆」
ヒソカはそう言ってリンに不意打ちのキスをし、立ち上がった。
『…!!』
一瞬込み上げた怒りの後、リンはまたデジャヴを感じた。
前にもあった…こんな事…
こいつに今と同じ事されて、泣いてた私を…
誰かが温かい腕で救ってくれた……
あれは確か……
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