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『何で知ってるの!?クラピカもヒソカに聞いたの!?それに何で私が隠してる事がそれだってわかったの!!?』
クラピカは声の大きさに圧倒されて耳を塞いだ。
「お、落ち着け。私はこの能力を決める時にちゃんとこうなる事を想定して、奴らにかけた念が外された場合、すぐにわかるようにしておいたのだ。今日、それが自分の中に知らされた。
しかし、その途端にお前があんな分かりやすい顔をしていては、奴と繋がりのあるヒソカ辺りがしゃべったんだろうと思ったのだ」
クラピカの冷静な分析結果を聞きながら、リンはワナワナと震えた。
『んもお!!何そんなしれっとしてんのよ!!バカー!!』
伝えるべきか否か、本当に真剣に悩んでいたのに、何でこの人はこんなに…!
『冷静すぎるよ!ちょっとは地団駄踏んで悔しい顔したり、腹立てたり、これから先を不安に思ったりしないわけ!?』
「私にそうして欲しいのか?」
熱血なリンの怒鳴り声に、真顔で返すクラピカ。
『違うけどっ!てゆーかクロロが旅団に戻ったらクラピカ狙われるんじゃないの?!』
クラピカが受け止めてくれないお陰で、行き場のない苛立ちが宙を彷徨って歯痒い。
「それならそれで、こちらとしては手間が省けるというもの。奴らが近付いて来た所を返り打ちにしてやるだけだ。大人しくやられてやるつもりはない」
『でも!!』
「心配するな。私には負けられない理由がある。
今は…お前もいるしな」
クラピカはリンに微笑みかけた後、どこかしら一点を見つめ、表情に影を落とした。
鋭い瞳が、変わらぬ覚悟を映し出している。
『クラピカ……』
リンはやはり不安が拭えず、そんなクラピカの横顔を悲しい思いで見つめていた。
私がクロロの除念が済んだ事を知ってる…
それは話したけど、クロロと会う事までは話さない
当然駄目だと言われるから
でも私は絶対クロロに会って、クラピカを狙わせないようにしなくちゃなんない
今となって思えばやっぱり、あの時私が旅団の一人を殺しておいてよかった…
この事がきっとクラピカを救う事になるはずなんだ
「大丈夫だ。お前は私が必ず守る」
そう囁いて、クラピカはまたリンの体をベットへ沈めた。
うん、クラピカ…
そうだよね
私が必ず、あなたを守る
命を懸けて────
そんな二人の想いは、重なる甘い熱の中に、静かに溶けていった。
~続く~