初・旅行!
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「二人ともご苦労だった。お陰でまたコミュニティでの信頼も取り戻せそうだ。ネオンの能力を失ったのは痛いが、以前に戻ったのだと思って何とかやり直そう」
立ち直ったボスの言葉を聞いて、クラピカとリンは顔を見合わせ、微笑みあった。
「お前達には長い事休みも与えていなかったな。明日から暫く休暇をやろう。心身の疲れを落としてくるがいい」
そう言って、ボスは二人にそれぞれお金を渡した。
『やった!やあっと休める~!超久しぶり!!』
「そうだな。どこか旅行でも行くか?」
『ホント!?クラピカと二人で!?』
リンの顔から疲れが一気に吹っ飛ぶ。
「センリツも誘うか?」
心の中で笑いながら、クラピカはわざと意地悪してみた。
『あ…う…センリツ…』
嫌だと言い出せずに目を泳がせるリン。
その表情を見て、クラピカはクスクスと声を漏らして笑った。
「冗談だ。今回は二人で行こう」
リンは気まずそうに頷く。
「お前はまるで百面相だな」
愛おしそうに微笑みを向け、クラピカはリンの手をとって自宅へ向かった。
ノストラード邸からそう遠くない場所に小さな一軒家を借り、二人はもう一緒に住んでいた。
『ねーどこ行く?どんなとこがいい?行きたいとこある?』
すでにベットでウトウトし始めていたクラピカに、大はしゃぎで声をかけるリン。
「ん…リンが行きたい所、どこでも…」
クラピカは眉間に皺を寄せ、目を閉じたまま面倒そうに返事をする。
『たくさんありすぎて決められないよ!動物園も遊園地もカラオケも、どこにも行った事ないんだもん!どーしよー!』
パンフレットや慣れないパソコンを開き、リンは一生懸命調べている。
「今言った場所は近場にある…旅行じゃなくても行けるだろう」
『そうか!ん~、じゃあ花が沢山咲いてるとことか、山登りとか!?』
もはや旅行というのか、それは…
寝不足の重い体をゆっくり起こし、クラピカはリンの横からパソコンを覗き込む。
「…ここなんかどうだ?
世界遺産の美術館や大型テーマパークもあるし、この辺りは食事も美味しい事で有名だ。海も近いし、大きな街だから夜は夜景も見れる」
クラピカはパソコンを叩きながらホテルのリストをアップしていく。
『行く!そこがいい!決まり!!嬉し~!!』
リンはクラピカに抱きつき、その勢いで床に押し倒した。
「痛い!まったく、寝ていないというのに!」
『楽しみ!!ありがとうクラピカ~!!』
やれやれと呆れたように笑い、クラピカはギュッとリンを捕まえる。
『きゃ~~~』
「明日に備えて早く寝るぞ」
『うん!このままね』
「私をベットにするつもりか…」
クラピカは改めて布団に入り、すぐに寝ついてしまったが、リンは興奮していつまでも眠れなかった。
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