発熱・過労
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リンが目覚めた時、外はもう真っ暗で、隣りにはクラピカが眠っていた。
そっか…
私、疲れて貧血起こしたのかも…
冷静にそう考え至ると、急に凄くお腹がすいてきた。
何か作ろうと半端に上体を起こしたが、横にもう1つベットがあるのに、わざわざ自分の隣りに入ってきて眠るクラピカがすごく愛しくなって、リンはまた布団に入った。
以前、念修行へ向かう途中で泊まったホテルで、クラピカに叱られた事があった
「私も男なのだ!冗談でも同じベットに入ってきたりするな!」
ってね
覚えてるかな?
だからこんな姿を見ると
「らしくないなぁ」って思ったり、とても嬉しかったり…
リンは一人でクスクス思いだし笑い。
気付けばもう、あれから半年以上経っているのだ。
思い出が増えていく。
そして互いに少しずつ変わっていく。
そうして暫くクラピカにくっついた後、リンは時間を見る為に携帯を開いた。
『ん?あ、キルアからメール入ってるや』
内容を開くとそこには、まだ旅団の一味がヨークシンにいるという事が書かれてあった。
『キルア!メール見たけどどーゆー事?』
リンは直ぐ様キルアに電話を掛け、事情を尋ねた。
「今日のサザンピースオークションに来てたんだよ。団員二人がさ。チビとゴツイの」
『私が見た事ない奴!?何しに来てたの!?何か言ってた!?てか何かされなかった!?』
「落ち着けって。今日は純粋に競売を楽しみに来たって言ってたぜ。現に何もしなかったし。
それよりクラ
『クラピカが何っ!?』
次の言葉が来るまで待てずに、途中で割り込んで口を挟むリン。
キルアは内心、酷く呆れながらも続けた。
「…クラピカを狙いに来るんじゃないかって俺達も心配してたんだけどさ、奴らが言うには団長にクラピカが念をかけたから今は殺せないってさ」
『ん?どういう事?』
「念ってのはさ、かけた奴が死んだら消えるとは限らないらしい。
むしろクラピカみたいに強い恨みを持った念とかは逆に強くなったりすんだと」
『それホントなの?』
「まあ…奴らはそう言ってたぜ。だから暫くはクラピカが狙われる事はないって。よかったな」
『よ…かった~…』
リンは安堵に力が抜け、その場にペタンと座り込んだ。
『…でも、やっぱり団長が戻ったら探しに来るって事かな?』
「んな仕方ねー事考えんなって!そん時はそん時!クラピカだって大人しくやられたりしねーだろ!てか俺今忙しいから!じゃーな!」
忙しなくまくしたて、一方的に話を終えてブチッと電話は切られた。
『うー!勝手に切るな!ばかキルっっ』
リンは携帯を握りしめたまま、その場で暫く考えこんだ。
本当にこのまま放っておいていいのだろうか?
後になって後悔する日が来るのではないかと。
『クロロ…』
リンの脳裏を今だにかすめる、不敵な笑み。
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