発熱・過労
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結局眠りについたのは、空が朝焼けに染まる頃だった。
こないだ目覚めた時は、クラピカが仕事に出た後で、リンは一人ベットに残されていた。
でも今日は、クラピカの腕の中で目が覚めた。
目の前にある綺麗な寝顔。
贅沢に好きなだけ眺められる。
長い睫毛…肌もスベスベだし…
ホント綺麗な顔だな~…
リンは顔に少しかかった細い金糸をそっと直した。
無邪気な寝顔…
世界で今私だけが見ている絶景だね
リンはクラピカの額にキスをして、目一杯の幸せを噛み締めていた。
ところが……
「…う…っ」
眠るクラピカが、急に苦しそうにうなされ始めた。
いつもより少し体が熱いとは思っていたが、それすら心地よくて微睡みかけていたリン。
気付けば酷く汗が滲み出し、息が荒れ、熱も高くなっていた。
『クラピカ!!大丈夫!?ねえ、クラピカ…!!』
リンは何度も声をかけ、名前を呼んだが反応がない。
その時から、クラピカは意識の戻らぬまま高熱にうなされ始めた。
リンは皆に連絡を取り、すぐに来てもらった。
医者志望のレオリオに処置してもらったり、センリツの笛で癒しの念を送ってもらったり、あらゆる手を尽したが一向に熱が下がる気配はない。
「こりゃただの疲労とかじゃねーな」
『……』
リンは片時も離れる事なく看病した。
額の布を換え、汗を拭き、ずっと手を握り続けた。
「おいリン、飯買って来たぜ。昨日から何も食ってねーだろ」
『あ、ありがとう。置いといて』
「あなたずっと寝てないでしょ?ひどい顔色よ」
『平気。眠くならないの』
二人の言葉に返事はするものの、視線はひたすらクラピカの寝顔に向けられていた。
時々、クラピカは声を漏らして苦しそうにうなされた。
その度にリンは意識のないクラピカに声をかける。
『クラピカ…大丈夫だよ。私、ここにいるからね…』
そうやって寝食も忘れ、ずっと傍に居続けて
クラピカが目覚めたのは、丸二日も経った時だった。
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