理不尽な交渉
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リンは自分の体をクロロに見せた。
今はもう、世界に一人しかいないであろう、本物の宝石に装飾された天然の体───
クロロはただ黙ってその輝かしい体に魅入っていた。
『どうせクロロ、また旅団に戻るんでしょ?だったらその時に思いきり復讐しに来ればいい。
うまく殺れればこの体も、高く売れるだろうし』
そう言いながら、ボタンをまた閉じていく。
昔、師匠に念を習ってる時に聞いたんだ
この世には除念師といって、他人にかけられた念を外す事ができる人が存在すると
クロロならきっと、いや必ずそこに行きつく
見つけ出すだろう
ならばその時に、クラピカの命が狙われる事がないようにしなければならない
今のうちに少しでも手を打っておかなければならない
リンはこれを言う為に、クロロと二人きりで話をする必要があったのだ。
「除念師、だろう?リンも知ってたのか」
『!!』
…流石、ダテに盗賊団の頭張ってないよ
知ってたんだ──…
リンはクロロの言葉に俯いて、深く重く息を吐いた。
「ふっ…そんなにあいつを守りたいのか?」
気だるそうに体をソファーの背もたれに預け、鼻で笑うクロロ。
『何が?仲間を殺したのはホントに私だよ』
眉間に皺を寄せながら、リンはドカッと足を組んで悪態をついた。
「仮にそうだとしても、俺はお前を狙わない。標的は鎖野郎だ」
『!!何でっ!?』
リンは椅子から立ち上がり、クロロに詰め寄りながら声を張り上げた。
「何で……か。俺はリンを殺したいんじゃない。ただ傍に置きたいだけだ。
その美しい体も生きたまま欲しい。ますます退屈しなさそうだ」
『なんで……私、仲間を殺したんだよ!?許せるの?』
「許せないな。でもそれを聞いても俺はリンを殺そうとは思わない。ただ…お前を手に入れてみたい。
どんなお宝よりも、お前のその体と心を」
『ええ!?』
「その為に、邪魔な鎖野郎を消す。それだけだ」
予想もしなかった反応に、リンは開いた口が塞がらない。
な、なんで……
私、こいつの前で体まで見せたのに……失敗?
尚更余計な事になった?
どうしよう……!
クロロの不敵な笑みに捉えられ、リンは金縛りのように体が動かせなくなってしまった───
~続く~