理不尽な交渉
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
幾らリンの願いでも、納得できるはずがない。
クラピカは袖を掴む手を振り払い、声を荒げた。
「だいたい奴と何を話す事があるんだ!私の為にと何か企んでいるなら止めておけ!」
『たっ…!?人聞きわるい…!そんなの何もないもん!少しは私を信用してお願い聞いてくれてもいいじゃん!』
「絶対駄目だ!」
いよいよリンに見切りをつけ、背中を向けたクラピカは、部屋のドアノブに手を掛けた。
『ちょ、ちょ、ちょっと待って!!ごめん!てゆーかお願い!これ最後!
最後の我が儘だからぁ!』
クラピカの背中にしがみつき、何とか制止するリン。
「じゃあ、一体何を話すつもりなのか教えてくれ」
『う…私…最悪なんだけど…勝手なのはわかってんだけど…
旅団と知らずに最初クロロと知り合って、すごくクロロに好感を持ってたんだ。なのに……その正体は、まさかの蜘蛛のリーダーで…
なんだかスッキリしないんだよ!一致しないってゆーか…クロロと話してみて最後に真実を…自分で確かめてみたいんだ……』
リンの視線は、あからさまにフラフラ泳ぎ、次にクラピカから来る言葉をドキドキしながら待っていた。
クラピカは頭を抱え、暫くの考え込んだ後、長い溜め息を吐いた。
「…5分だ。時間が来たらお前を迎えに行く。センリツと交代してこい」
『!!ありがとうっ!!!』
リンは急いで部屋を飛び出し、センリツに事情を告げて交代してもらった。
クロロを拘束している鎖がクラピカと繋がっている為、ドアは少し開いたままになるが問題ない程度だ。
ソファーに腰掛けるクロロの前に、リンも一人掛け用の椅子を引きずって来て座った。
『クロロ。大丈夫?』
「見た通りだが」
クロロは目を伏せたまま、鼻で笑う。
ふと立ち上がったリンは、オールバックに固めたクロロの髪をグシャグシャッと乱した。
『出会った時みたく髪おりてないとクロロと話してる気がしないよ』
クロロはされるがままに、無抵抗だ。
「で、何だ?俺に話って」
『クロロさ、旅団はこれからクラピカの命を狙うと思う?』
リンは真剣な顔で、身を乗り出しながら尋ねた。
「さぁ。俺はもう団員との接触は禁じられてるからな。確認のしようもないだろ」
『団員に伝えたいんだけど。あんたたちの仲間の一人を殺したのは私だって』
クロロの伏せられていた瞳が、ゆっくりとリンに向けられる。
『…ホントだよ?クラピカがそいつと闘うとこについてったの。そして横から勝手に手を出して殺した』
無表情に言葉を続ける。
そして、おもむろにワンピースの胸のボタンを外し始めた。
・