新しい出会い
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
そんな胸の内を押し隠し、リンは何とか懇願する。
すると……
「はぁ…わかったよ、いいぜ」
その言葉にパァッと明るくなるリンの心。
『ホント!?ありがとう!』
「ただし俺と対決して勝ったらね」
彼は不適な笑みを浮かべる。
『よっしゃ!!』
リンも即OK。
(こいつバカだ…)
少年は面倒な奴に会ってしまった…と、うんざりしていた。
「いつでもいいぜ。かかってこいよ」
『わかった、行くよ!』
ドンっと地面を蹴り宙に舞うリンに彼は一瞬驚いた顔をするが、すぐに応戦する。
一手目に繰り出されたのは、リンお得意の蹴り。
少年が避けきれずに腕で受ける。
(コイツ意外と強い。
…でも…)
フンッと鼻で笑い、少年はすぐに反撃してきた。
左脇腹を狙った、同じく蹴り。
リンは身を屈めて避けようとしたが、足元の石を躓き体勢を崩しかけ、肩を少しかすめてしまった。
『あいったぁぁ!!!
タンマタンマ!!』
そう……それは運悪く右肩。撃たれた傷がある方だった。
「タンマは無しだろ」
容赦なく今度はパンチが飛んでくる。
―――仕方ない!
威嚇も込めて、リンは念を発動させた。
……すると
「!?」
少年はザワッと鳥肌を立て、青ざめた顔で即座に後方へと飛び退いた。
『…はぁっ、はぁっ…
痛……タンマだっつーに……』
痛い……痛いーっっ!!
ムカつくこのガキ!
どうしてくれようか!!
少年は驚きを隠せない。
戸惑った顔で固まっている。
(何だ?さっきの嫌な感じ……)
『……ふぅ、悪いね中断させて。よし、続けよう!』
「………」
何やら深刻そうに考え込む少年。
『ん?どうした?』
こうなったら殺さない程度に、てゆーか案内する余力を残した程度にかなり痛めつけてやろうと思っていたリン。
ところが次に開いた彼の口からは意外な言葉が…
「…いいぜ。連れてっても」
……………。
へっ!?
『……?なんで?』
「思ったよりやれるみたいだし。でも足手まといだと思ったらすぐ置いてくからな」
少年はぷいっとあっちを向いた。
『きゃー!ありがとね少年!!私はリン!!
一緒に頑張ろうね、ハンター試験!』
リンは半ば強引に手を握って握手した。
彼はちょっとウザそうな顔をしながらも
「…まぁいいや。
俺はキルア。とっとと行こうぜ」
何だか照れているようにも見える。
(キルア…か。なんだ、やっぱ可愛いじゃん)
怒られそうだから言わないけど。
リンはクスッと笑い、『うんっっ!』と最高にいい返事をしてから、キルアに続いて歩きだした。
リンにとって、これが仲間1号との出会いだった。
~続く~