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『なんであんたがここに…?』
リンは呆然とクロロの顔を見つめる。
「リンこそ、子供とつるんで金稼ぎか?」
クロロは小さく笑いながら、何だか嬉しそうで。
『ねぇ、幻影旅団の人達なんかと何やってんの?
…まさか…まさかだよね?』
本当はとうに理解していたが、心がついていかない。
たった一度、オークション会場のビルで会ったきりのこの人が旅団のリーダーだという事を、リンは目の当たりにしても尚信じられなかった。
いや、信じたくなかった。
リンの傷付いた表情を見て、クロロは不思議そうに尋ねた。
「何故そんな顔をする?俺が蜘蛛だった事がそんなにショックなのか?」
『ショックだよ!信じられない!嘘つき!大嫌いだよ!』
リンは恨めしそうにクロロを睨んで、顔を背けた。
「なに、団長。この娘、知り合いだったの?」
「ああ、昨日オークション会場のビルで一度会ったきりだがな」
「やけに嬉しそうだね」
「まぁな」
団員同士の会話をよそに、ゴンとリンは"誰か"の姿がないか、ロビー全体に気配を探した。
誰も来ていないのか…と諦めかけていた時
無関係の一般人を装ったレオリオが、部下と電話をする振りをして暗号を送ってくれた。
「バカヤロウ!!ベーチタクルホテルだっつっただろ!!どうやったら聞き間違えんだよ!!
いいか!?目をつぶるのは今回だけだ!!
七時きっかりにベーチタクルホテルに来い!!」
『(!!…やっぱり先回りしてくれてたんだ!)』
こちらに聞こえるよう大声で怒鳴ってくれたので、その意図をちゃんと受け取れる事ができた。
「(七時丁度か!)」
『(目をつぶっておけば、急な暗闇でも大丈夫って事だね!)』
ゴンとリンは気付かれぬよう目を合わせて、微かに頷いた。
そこへ、ゴンを仲間にしたがっていたノブナガと、記憶を読む念能力者、パクノダたちが現れた。
「お!お前また来たのか!やっぱ蜘蛛に入りたくなったんだろ!」
「違うよ!」
ゴンが珍しく怒っている。
その時、リンはロビーの中にある人物を見つけ、目を奪われた。
受付の女性に扮して、お客と会話をしながらこちらを窺っている……
あれは……
クラピカだ!!
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