クモの壊滅
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次の日、久しぶりに朝からゆっくりした時間を過ごしていたクラピカに、ゴンとキルアからメールが入った。
" デイロード公園で待ってる "
『ゴンとキルア!?行こうよクラピカ!また仕事が始まったら暫く会えないよ?』
気分的な事から、行くかどうか少し悩んだクラピカだったが、メールが来たと伝えると、リンはすでに出掛ける準備をし始めた。
『何着てこーかな!せっかくだからたまにはワンピースとか!?
よっぽど暴れなきゃお腹も見えないよね!』
バタバタと慌ただしく用意しているリンを見て、クラピカは穏やかな気分になり、フッと微かに微笑んだ。
クラピカとお出掛けだもん!
こんな事滅多にないし、デートじゃないけどやっぱり可愛くしたいっ!!
リンはフロントから道具を借りて髪まで巻き始めた。
「おい、そんなにめかしこんでどこへ行く気だ?」
一時間以上も待たされ、流石にクラピカもうんざりしている。
『いいから!もう少し!』
必死になって火傷をしながら髪を巻いていくリン。
その姿をただじーっと眺めるクラピカだった。
リンの長い準備も終わり、二人で待ち合わせ場所へ向かった。
『あ!そういえばずっと聞こうかどうか迷ってた事があるんだけど…』
「何だ?」
『ハンター試験から今までずっと、ヒソカと連絡取ってたってホント?』
瞬間、クラピカは眉を潜めた。
「…どこでそれを?」
『ヨークシンに着いた日、市場で偶然会ったんだ、ヒソカに』
リンはものすごく嫌そうな顔で語った。
『んでね、奴からそれを聞いて、クラピカが何で私に秘密にしてたのかな~と思ってさ。
信用されてないのかな、とか…』
表情を曇らせ、俯いて、声も小さくなっていく。
その様子に、クラピカは小さな溜め息を吐いて、口を開いた。
「そうではない。
秘密にしていたのは…ヒソカの名前を出すと、リンが最終試験の日の事を思い出して気分を害するのではないかと思ったんだ。
そんな奴と連絡を取っている事で、私も不信に思われるかも知れないと……」
クラピカがバツの悪そうな顔で説明してくれた。
「まぁ何にせよ、こうして別の人間から伝わる位なら最初から話しておけばよかったな」
クラピカの真意を聞いたリンはとても安堵し、クラピカが自分をずっと思いやってくれていた事を知って、嬉しくなった。
『…うふふ~、そうだったのかぁ。ありがとう、クラピカ!』
「?何がだ?」
『大好き!!』
街の真ん中で大声でそう叫んだ。
手を繋ぎ、ゴン達の元へ急ぐ二人。
この平和がまたすぐに壊れてしまうとは
この時は思いもしなかった。
~続く~