クモの壊滅
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ボスの元へ緋の眼を持ち帰ると、ネオンは声を張り上げて大喜びした。
「きゃーやったぁ!!すごいきれーい!!」
クラピカは一人、黙ったまま廊下の長椅子に座っている。
そんなクラピカにセンリツが「明日からの事は私たちに任せて、二人は休むといいわ」と、気を遣ってくれた。
リンとクラピカはその厚意に甘えて、数日休みを取る事にした。
リンはクラピカに寄り添うようにしてホテルまでの道を歩く。
一人で抱えるには大きすぎるクラピカの闇
私が一緒になって支えようとしたって、共倒れかも知れない
……それでも
私はここにいるんだよ
今のクラピカには見えなくても
ずっとずっと側にいるんだからね………
部屋に着くと、クラピカはソファーに腰掛け、長い時間ずっと黙ったまま動かなかった。
『クラピカ…お腹空かない?喉渇いてない?』
シャワーから上がったリンが、声をかけても返事もない。
こんな時、どうしたらいいのか……
リンは途方に暮れた。
座っているクラピカの足元に膝をつき、クラピカの手を握って暗い顔を覗き込む。
「…リン…」
ようやくリンの存在を思い出したように、瞳に光を映した。
『今、傍にいてもいい?私の事忘れてていいから、過去の世界にいてもいいから、ただ傍にいるだけ……いい?』
リンは寂しさを押し殺し、優しく微笑んだ。
「リン…すまない…」
クラピカはリンの肩にコツンと額を下ろした。
預けられた頭を優しく撫で、その背中を抱き締めた。
「…大丈夫だ。すまない。ありがとう…」
『謝る事ないから』
クラピカの心は、その優しい手によって少しずつ救い上げられていくようだった。
その夜、リンはクラピカを抱き締めながら眠った。
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