クロロ
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途中、クロロは何故か急に立ち止まった。
『どうしたの?』
「いや、忘れ物。ちょっと戻ってくるから先に行ってて」
『駄目だよ、一人になっちゃ!!私も行くから!』
そう言って差し伸べられた手を、瞬間、クロロは掴んで連れて行こうかと思った。
……が、目を閉じて首を横に振った。
「…ひとつ、聞いてもいいかな?」
『はい?』
リンは差し伸べた手を下ろし、小首を傾げた。
「君はさ、死後の世界ってあると思う?魂の存在とか信じる?」
その突拍子もない質問に、リンは『はぁ?』と顔を歪ませた。
しかし、クロロは至って真面目な顔をしているので、仕方なくリンも真面目に答えた。
『んー、私は信じてる。天国とか魂って、ホントにあると思うよ!』
少しだけ微笑んでみせる。
そんな質問、何か事情がなければこんな時にしたりしないよね…
リンの返答に、クロロは笑顔で言った。
「そっか。ありがとう」
そしてクロロは来た道を帰っていく。
何となく、今は追わない方がいいような気がした。
「あ、そうだ」
少し歩いた所でクロロが立ち止まり、振り返った。
「ちょっと一回さ、俺の名前呼んでみてよ」
『えぇ!?』
またまた突拍子もない事を言う人だ。
『…な、何で…?』
「理由はないよ。いいから、いいから」
『ん~~~』
ま、まぁ、名前呼ぶ位なら…
『…クロロ!早く逃げなよ!』
「……うん。オーケー。ありがとう!」
彼はようやく納得した顔で去っていく。
「またね、リン!」
爽やかな笑顔で、手を振りながら───
『変な人だな。死ななきゃいいけど……』
リンは一人、階段を駆け下りて、クラピカの元へ向かった。
『クラピカ!』
「リン!随分遅かったが何かあったのか?」
『敵には出会わなかった』
「そうか」
クロロの情報は不必要だと思い、省いた。
「今からボスを病院に移す。リンはついていってくれ」
『え、こんなに外が大変な事になってんのに?
私、構成員の人達に混じって旅団を捕まえてくる!』
リンはまたクラピカの元から走り出そうとする。
「待て!いくらお前でも旅団相手には敵わない!」
今回ばかりは離すまいというような、掴まれた腕に強い力を感じた。
『だって…仕事だし』
「お前に任せた仕事はボスを守る事だ!旅団を捕まえる事は別だ!」
『…でも、私は今日ここに旅団を捕えに来たの。仕事より大事なんだ。ごめん』
「リン!」
―――その時。
ズズン…
一階で爆音が響いた。
『な、何?』
リンはクラピカの制止を振り切り、一階の方へ向かった。
「リン!待て!お前っ…」
クラピカはボスの身の周りの手筈に忙しく、追う事が叶わなかった。
今度こそ、きっと蜘蛛の仕業だ…!
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