腕〜かいな〜
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「…リン、もし嫌なら正直にそう言ってくれて構わない。
私はお前が好きだ。お前を…抱いては駄目だろうか?」
クラピカは不安気にリンの反応を窺う。
パチパチと丸い瞳を瞬かせ、リンはキョトンとしている。
その様子を見て、クラピカに嫌な予感が走った。
(まさか…また意味がわかっていないのか?)
しかし次の瞬間、思いだしたようにリンの顔がカーッと真っ赤になった。
『あ、う、え、と、 うん!う…いいよ!!』
ズコッ…と、思わずコケたくなるような元気な返事だ。
「お前…言っている意味がわかっているのか?」
クラピカはげんなりしながら問い掛けるが
『もももちろん!!当たり前だよっ!!望む所ですとも!!
で!?わ、私、最初はどうしたらいいの!?』
「(ああ…一応わかってはいるのか…)」
──まったく……
雰囲気も何も、あったもんじゃない
むしろ、何だかおかしくなってくる
半ばパニックになっているリンを眺めながらふっと笑いを溢し、クラピカはソファから立ち上がった。
「そうだな…お前は私の事だけ考えていればいい」
『え?うわっ…!』
クラピカはリンを抱きかかえ、ベットの方へと歩きだす。
リンをベットの上へそっと下ろし、クラピカもその傍らに腰を下ろした。
リンは緊張からか、表情がこわばっている。
「怖いか?」
リンの髪を指で鋤きながら尋ねる。
『こ…わくは…ない…』
こちらを見下ろすクラピカの眼差しは、今まで見た事がないほど切なくて、艶やかで…。
「リン、お前に会えてよかった。本当にありがとう…」
クラピカはそっとリンの頬を包み込み、静かに口付けを落とした。
愛しさが胸一杯に込み上げてくる。
可愛いリン……
お前が大切で仕方ない
いつからこんなに好きになっていたんだろう
まだ子供だと思っていたのに
お前がいるから、幸せを感じられる
お前がいるから、生きてゆける
お前は私の存在意義そのものだ―――
全ての想いを込め、リンに何度もキスをした。
ふと目を開けると、リンの目に涙が溢れていた。
「リン?」
『ごめ…ちっ違うの、すごく嬉しいよ…でも……』
リンは両手で顔を覆い、体を震わせて泣き出した。
『…いいのかな?私…こんなに汚れてしまったのに、クラピカに触れてもいいのかな……?』
涙でグシャグシャになりながら、消え入りそうな声で呟くリン。
クラピカは触れる手を止め、グッと唇を噛み締めた。
―――苦しくないはずがなかった
リンが辛くないわけなどなかった
私の手前、私の為に気丈に振る舞っていた
──私を守る為……
「お前は汚れてなどいない。今までも、これからも…何があってもお前は変わらない」
強く強くリンを抱き締め、クラピカはその耳元に囁いた。
『クラピカ…』
リンも広い背中にギュッと腕を回した。
そして、どちらからともなく口付け合った。
何度も唇を重ねては離れ、また重ねて、お互いを求めあって深いキスを交わす。
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