腕〜かいな〜
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「抱き締めさせて、くれないか?」
そんな事、いつも訊かずに抱き締めてくれるのに
その時に限ってクラピカは尋ねた
温かい手で私の手を握って
笑いもせず、真剣な顔で
…
何と返事したらいいんだろう?
本当は何を訊いているのだろう?
模範回答は何なんだろう………?
突然思いもよらない事を訊かれ、リンは固まってしまった。
クラピカの真っ直ぐな眼差しに射抜かれたように。
『あ……えーと?』
なかなか返ってこない返事に、クラピカの表情が曇る。
「嫌か?」
『!!!そんな!!大喜びですっ!!』
慌てて両手を広げ、待つ構えをとるリン。
それを見たクラピカは、小さく笑いながら「それじゃあ」、と優しく抱き締めた。
不意にギュッと力を込められると、同時にリンの胸の奥でキュンと何かが音を立てる。
クラピカの腕の中はすごくいい匂いがして、世界一、居心地がいい。
しかし、何度抱き締められても慣れない。
心臓が別の生き物の様にピョンピョン跳ねまくっている。
リンはまたしても酸欠の危機にあっていた。
ああああ…嬉しい………
でも苦しいーっ……!!
暫くたっても、クラピカはリンを離す気配がない。
リンはギリギリまで我慢したが、心臓の勝手な暴走に体が耐えきれなくなり、とうとうクラピカから身を離した。
『ごご、ごめんなさい!!でもね、何度も言うように私っ……酸欠になるから!ホント!マジで苦しいのー!!!』
目を回し、真っ赤な顔で言い訳しながら息を切らしている。
その勢いに圧倒され、クラピカは目を丸くしていたが、やはりその姿も何度見ても面白くて、口にを押さえながらクスクス笑っている。
──愛しいなぁ
改めて本当にそう思った。
クラピカはリンの手をもう一度握り、また真剣な顔で
しかし、今度はやや緊張した面持ちで尋ねた。
・