新しい出会い
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どこまでも広がった青い海を眼下に望む、崖の上。
周りは色とりどりの花畑。
そこに並ぶ4つの石。
『お父さん、お母さん、お爺ちゃん、お婆ちゃん、久しぶり』
ここは、リンの失った家族の墓だ。
あれから山を下って街に出たリンは、さっそくハンター試験の応募を済ませた。
試験日がまだ先だとわかり、バスで半日もかかる、この家族の眠る素晴らしい場所へやってきたのだった。
昔、一族が襲われた日
まだ十代だった若き師匠が、たまたま旅の途中で一族の暮らしていた村へ立ち寄り、神殿の地下に隠されて唯一生き残っていたリンを見つけてくれた。
師匠が着いた時には全てが終わった後で、辺りには犯人らしき者はいなかったらしい。
そして遥か遠いその場所から、自分が知る限りで一番綺麗な景色のその海の上に、家族の骨の一部を持って来て墓を作ってくれた。
リンがいつでも会いに来れるように。
『私は今からハンターになる為に試験を受けに行く。だからまた暫く会いに来れないかも知んないけど許してね…』
リンは写真一枚残っていない、顔も知らない家族に暫くの別れを告げた。
『しっかし遠いわ……』
試験会場へ向かうバスの中でリンは地図を広げ、一人ガックリしていた。
しかもリンはびっくりするほど方向音痴な上に、周りを見ないおっちょこちょい。
実は乗るバスを間違えていた。
そして着いた所はデントラ地区の山の入り口。
すっかり居眠りしていたリンが目覚めて、全く違う方向だと気付いた時にはすでに遅く、それでもリンは慌ててすぐにバスを降りた。
『うわぁぁん!!嘘!ここどこよ!?』
結構な山の中だ。
(どうしよう!?えっと、まず街に向かって…てか人に訊こう!)
面倒臭い事になった…と嘆きながら辺りを見回すリン。
てゆーか誰もいない。
と、そこに丁度人が通りかかった。
まだ子供だ。
スケボー持って、珍しい銀色のつんつんした髪が、生意気そうで可愛い。
『ねぇねぇ!ごめん、ちょっと聞きたい事があるんだけど!』
リンは人懐っこい笑顔で話しかけた。
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