ギーマ夢主の名前変換
ギーマ(BW)×固定夢主💮
🪙夢主の名前
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イッシュリーグ、四天王カトレアの部屋。
挑戦者も訪れる予定のない優雅な午後のひととき。アンティークのティーカップから立ち上る湯気とともに、今日は賑やかな「女子会」が開かれていた。
「つまり……! フランさんの『初恋』という物語のヒーローは、今の彼……我らがイッシュ四天王のギーマさんではない、ということですか!?」
興味津々に身を乗り出すシキミの言葉に、フランはカトレアに用意してもらったガトーショコラをフォークで突き刺したまま、真っ赤になって固まった。
「え、ええと……! も、もちろん今のあたしはギーマさんのことが大好きで、一番なんですけど……! 『初恋』って定義だと、ちょっと違うのかなって……」
「……ふうん。あのギーマ以外に、アナタの目を惹いた殿方がいたのね……」
カトレアがティーカップを口に運ぶ。いつもは眠たげな瞳が、珍しく興味深そうな色を宿してフランのことを見据えていた。
「わああっ! アタシ、気になります! あのギーマさん一筋のフランさんが、過去にどんな男の子に心を奪われたのか……。ぜひアタシに取材させてくださーい!」
「うぅ……そんな、大した話じゃないですよぉ……」
フランは恥ずかしそうに頬を掻きながらも、遠い記憶の扉を開くように語り始めた。
「あたしがまだ10歳で、イッシュに来てすぐの頃……家出をしたことがあったんです」
砂嵐が吹き荒れる4番道路。寂しさと不安で蹲っていた自分に差し伸べられた、美しくも力強い手のひら。
「こんなところで蹲っていたら危ないぜ、お嬢さん……って。砂除けの布を目深に被った男の子があたしに手を差し伸べてくれて……」
フランの声が、思い出を慈しむように柔らかくなる。
「彼も、何かから逃げ出してきたみたいでした。『わたしも、実は全てが嫌になってここまで逃げてきたんだ』って、どこか寂しそうで……。それなのに、あたしにずっと優しくしてくれたんです」
あの日、少年が自分に与えてくれたマカロンの甘さ。観覧車から見た、きらびやかなライモンシティの景色。そして最後に言われた「お姫様」という言葉。
フランの話が進むにつれて、シキミのペンを走らせる音が早くなり、カトレアはフランの話を聞き入っているのか紅茶を飲むのを止めていた。
「彼、最後にこう言ってくれたんです。『きみの家族は、きみのことをとても大切に思っているよ』って。……あたし、あの子のおかげで家族と仲直りできたし、イッシュのことが好きになれたんです」
フランは胸の前で手を組んで、うっとりと天井を見上げた。
「名前も聞けなかったし、顔もよく見えなかったけど……あの子はあたしにとって、物語に出てくる王子様みたいだったなあって。……あれがきっと、あたしの初恋でした」
懐かしむように、それでいてどこか愛おしそうにフランは語る。
しかし、部屋の空気は奇妙な沈黙に包まれていた。フランの話を聞き終えたシキミとカトレアは、思わず顔を見合わせる。
「……ねえ、カトレアさん」
「……ええ、シキミ。奇遇ね……アタクシも同じ男が脳裏を過っているわ」
シキミが眼鏡の位置を直し、探るようにフランに問いかけた。
「ねえ、フランさん。その『王子様』が連れていた……パートナーのポケモンって覚えていたりします?」
「え?えっと……確か、紫色のエネコみたいって思ったから……チョロネコでした! 男の子にすごく懐いてて、かわいかったなあ」
やっぱり!とシキミとカトレアは確信する。シキミは手元のメモ帳に『フランさんの初恋の相手は、現在の推し』と大きく書き込んで、目をきらきらと輝かせながら笑った。
カトレアもまた、呆れたように、しかしどこか楽しげに溜息をつく。
(……家出少年、すべてが嫌になって逃避行、キザな台詞回し……そしてチョロネコ……。どう考えても、昔のギーマなのよね……)
没落した御曹司が、グレて家を飛び出していた時期のエピソードそのものだ。
その少年がまさか、フランが崇拝している「今のギーマ」と、思い出の「初恋の王子様」が同一人物だとは、本人は夢にも思っていないらしい。
「まさに事実は小説よりも奇なり、ですね!」
「どうしたんですか、シキミさん?」
「ううん、なんでもないです! ……それで? その王子様と今のギーマさん、フランさんにとってはどちらのほうが好きなんですか?」
意地悪な質問に、フランは「ええー!?」と頭を抱えて悩み始めた。
「え、選べないですよお……! 王子様は大切な思い出の人で……ギーマさんは、今のあたしを導いてくれた大人の男性で……うぅ、どっちも素敵で……あたし、浮気者なのかなあ……」
真剣に悩み、自己嫌悪に陥るフランを見て、四天王の女性陣二人は堪えきれずに吹き出した。
「……ふふ。エレガントとはいえない葛藤だけれど……フランのその揺れる感情……見ていてとても面白いのよね。あの男が思わず意地悪をしたくなる理由が、不本意だけれど分かってしまうわ」
「罪な方ですよねー!我らがギャンブラーさんも。過去と現在、二重に乙女の心を奪うだなんて……!小説を書くにおいて、あまりにもおいしすぎる展開です!」
「えっ?えっ?!お、お二人とも……?なんでそんなに楽しそうにしてるんです?!」
この期に及んで何も分かっていないフランは、キョトンとして二人を見るだけだった。
(いつか、お二人の間で……この物語のエピローグが語られる時が来るのでしょうか)
その時のフランの顔はきっと、驚きで野生のオクタンみたいに真っ赤になって、運命的な事実に気を失いそうになるのだろう。それを、勝負師の彼は楽しそうに、それでいてどこか嬉しそうにフランを見つめるのだろうなと想像する。
(きっと、この恋の物語はハッピーエンドに間違いありません! だから、これからも見守らせてくださいね!フランさん!)
シキミはこれからの執筆活動が、俄然楽しみになって仕方なくなるのだった。
挑戦者も訪れる予定のない優雅な午後のひととき。アンティークのティーカップから立ち上る湯気とともに、今日は賑やかな「女子会」が開かれていた。
「つまり……! フランさんの『初恋』という物語のヒーローは、今の彼……我らがイッシュ四天王のギーマさんではない、ということですか!?」
興味津々に身を乗り出すシキミの言葉に、フランはカトレアに用意してもらったガトーショコラをフォークで突き刺したまま、真っ赤になって固まった。
「え、ええと……! も、もちろん今のあたしはギーマさんのことが大好きで、一番なんですけど……! 『初恋』って定義だと、ちょっと違うのかなって……」
「……ふうん。あのギーマ以外に、アナタの目を惹いた殿方がいたのね……」
カトレアがティーカップを口に運ぶ。いつもは眠たげな瞳が、珍しく興味深そうな色を宿してフランのことを見据えていた。
「わああっ! アタシ、気になります! あのギーマさん一筋のフランさんが、過去にどんな男の子に心を奪われたのか……。ぜひアタシに取材させてくださーい!」
「うぅ……そんな、大した話じゃないですよぉ……」
フランは恥ずかしそうに頬を掻きながらも、遠い記憶の扉を開くように語り始めた。
「あたしがまだ10歳で、イッシュに来てすぐの頃……家出をしたことがあったんです」
砂嵐が吹き荒れる4番道路。寂しさと不安で蹲っていた自分に差し伸べられた、美しくも力強い手のひら。
「こんなところで蹲っていたら危ないぜ、お嬢さん……って。砂除けの布を目深に被った男の子があたしに手を差し伸べてくれて……」
フランの声が、思い出を慈しむように柔らかくなる。
「彼も、何かから逃げ出してきたみたいでした。『わたしも、実は全てが嫌になってここまで逃げてきたんだ』って、どこか寂しそうで……。それなのに、あたしにずっと優しくしてくれたんです」
あの日、少年が自分に与えてくれたマカロンの甘さ。観覧車から見た、きらびやかなライモンシティの景色。そして最後に言われた「お姫様」という言葉。
フランの話が進むにつれて、シキミのペンを走らせる音が早くなり、カトレアはフランの話を聞き入っているのか紅茶を飲むのを止めていた。
「彼、最後にこう言ってくれたんです。『きみの家族は、きみのことをとても大切に思っているよ』って。……あたし、あの子のおかげで家族と仲直りできたし、イッシュのことが好きになれたんです」
フランは胸の前で手を組んで、うっとりと天井を見上げた。
「名前も聞けなかったし、顔もよく見えなかったけど……あの子はあたしにとって、物語に出てくる王子様みたいだったなあって。……あれがきっと、あたしの初恋でした」
懐かしむように、それでいてどこか愛おしそうにフランは語る。
しかし、部屋の空気は奇妙な沈黙に包まれていた。フランの話を聞き終えたシキミとカトレアは、思わず顔を見合わせる。
「……ねえ、カトレアさん」
「……ええ、シキミ。奇遇ね……アタクシも同じ男が脳裏を過っているわ」
シキミが眼鏡の位置を直し、探るようにフランに問いかけた。
「ねえ、フランさん。その『王子様』が連れていた……パートナーのポケモンって覚えていたりします?」
「え?えっと……確か、紫色のエネコみたいって思ったから……チョロネコでした! 男の子にすごく懐いてて、かわいかったなあ」
やっぱり!とシキミとカトレアは確信する。シキミは手元のメモ帳に『フランさんの初恋の相手は、現在の推し』と大きく書き込んで、目をきらきらと輝かせながら笑った。
カトレアもまた、呆れたように、しかしどこか楽しげに溜息をつく。
(……家出少年、すべてが嫌になって逃避行、キザな台詞回し……そしてチョロネコ……。どう考えても、昔のギーマなのよね……)
没落した御曹司が、グレて家を飛び出していた時期のエピソードそのものだ。
その少年がまさか、フランが崇拝している「今のギーマ」と、思い出の「初恋の王子様」が同一人物だとは、本人は夢にも思っていないらしい。
「まさに事実は小説よりも奇なり、ですね!」
「どうしたんですか、シキミさん?」
「ううん、なんでもないです! ……それで? その王子様と今のギーマさん、フランさんにとってはどちらのほうが好きなんですか?」
意地悪な質問に、フランは「ええー!?」と頭を抱えて悩み始めた。
「え、選べないですよお……! 王子様は大切な思い出の人で……ギーマさんは、今のあたしを導いてくれた大人の男性で……うぅ、どっちも素敵で……あたし、浮気者なのかなあ……」
真剣に悩み、自己嫌悪に陥るフランを見て、四天王の女性陣二人は堪えきれずに吹き出した。
「……ふふ。エレガントとはいえない葛藤だけれど……フランのその揺れる感情……見ていてとても面白いのよね。あの男が思わず意地悪をしたくなる理由が、不本意だけれど分かってしまうわ」
「罪な方ですよねー!我らがギャンブラーさんも。過去と現在、二重に乙女の心を奪うだなんて……!小説を書くにおいて、あまりにもおいしすぎる展開です!」
「えっ?えっ?!お、お二人とも……?なんでそんなに楽しそうにしてるんです?!」
この期に及んで何も分かっていないフランは、キョトンとして二人を見るだけだった。
(いつか、お二人の間で……この物語のエピローグが語られる時が来るのでしょうか)
その時のフランの顔はきっと、驚きで野生のオクタンみたいに真っ赤になって、運命的な事実に気を失いそうになるのだろう。それを、勝負師の彼は楽しそうに、それでいてどこか嬉しそうにフランを見つめるのだろうなと想像する。
(きっと、この恋の物語はハッピーエンドに間違いありません! だから、これからも見守らせてくださいね!フランさん!)
シキミはこれからの執筆活動が、俄然楽しみになって仕方なくなるのだった。