教え方って


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 まだエルサが入学する前に母から料理とお菓子作りを習ったことがある。基礎的なことはできると思っていたけれど、応用は中々難しい。それでも他の寮生よりはできるみたいで――。

「なぁ、これさ、どすればいい?」
「えっと、これは、こうすればいいのよ」

 包丁も握ったこともないという子とエルサは組んでいる。まだまだ先輩たちほど手慣れている訳では無いけれど、他よりも手際がいいと教える側になっている。だがこれが難しい。
 教え方に絶対の自信があったわけではないが妹のアナによく教えていた。けれど、実施してみると切り方ひとつでここまで苦戦するとは思わなかった。

「あ! 待って、それだと指を切ってしまうわ」
「……え、あ、おっと」

 やりやすい方に、指を切らない方に、とどうしても自己流で危なっかしい切り方になる。わからなくはない。でも、危ないことは、危ない。

「基礎はやりにくいって思うけれど覚えたら1番スムーズだから頑張って練習しましょう」
「あ~おぅ……」

 明らかにモチベーションの下がった同級生に何も言うことはできず、エルサも自分に与えられた野菜を切り始めた。



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