エース
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恋人の笑顔で全部解決
男女共学になって数年経ったある頃、ナイトレイブンカレッジの男子生徒の中でとある教訓が生まれた。
「女子生徒から菓子を安易に貰うなよ」
特に手作りと言った瞬間すぐに断れ。それを凄まじい剣幕の先輩から聞いて素直に従う者もいれば、忘れてうっかり貰ってしまう者。だが、ナイトレイブンカレッジの生徒が先輩の言うことをしおらしく言うことを聞く生徒は少ない。とくにまだ粋がっている一年生は先輩からのありがたい忠告を無視してもらって口にして――女子生徒の恐ろしさを身を持って経験するのだった。
とはいえ、この学園の生徒が態々後輩に言うのだから多くの賢い生徒は回避する。それに舌打ちをするのが女子生徒。それでも一年間とくに秋学期の被害は一年生を中心に酷いものであった。
今年もまたそのシーズンがやって来てすでに多くの被害者が出ている。その中にすっかり忠告を忘れている二年生も交じっているのは呆れものだが。
被害が広がる中、エースはナイトレイブンカレッジの卒業生であった兄の話を思い出す。兄はちょうどそういった忠告がされ始めた時期に在籍していた。
エースは兄から耳がたこになるほど忠告を聞かされていた。兄曰く。
「いいかエース。死にたくなかったらな――どんなに可愛い女性生徒からも! 菓子は貰うな! いや料理もだ!」
「はぁ? 何それ?」
ソファに座りながらゲームをしていたエースは兄を怪訝に見上げる。しかし、その兄は自分と似ていると言われる顔を真剣にさせながらも顔色が悪かった。
珍しい様子の兄にゲームをセーブして「何で?」と訊けば盛大な溜息をつかれた。
「おま、それでも魔法士見習いになる男か!」
「なるし! つか、それがどう関係すんの?」
「だから! そこにいる女の子たちは! お前と同じ魔法士見習いなわけ!」
んであの学園は正確ひねくれている奴らが多い、と。さらに、女子もおおむねひねくれていると失礼なことまで言う。エースは「なにそれ最悪」と言う。
「いいか。彼女たちは遠慮なく男を生贄に使う」
それだけは忘れるなよ、と青ざめた顔で言った兄はすでに体験済みなのだなとエースは悟った。そして、最終的な感想は。
「怖すぎねぇ?」
「怖すぎるんじゃない。怖いんだよ!」
さらに顔色を悪くさせながら腕を擦る兄に自分も気を付けようと改めて心に決めた。
さて、兄から忠告を受けていたエースだが入学後もれなく全く同じ忠告をトレイたちから受けた。しかも、さらにプラスされたのが――。
「いい。エースちゃん、好きな子とか恋人から貰ったものも注意しないと駄目だよ」
「マジっすか?」
うげ、とティーカップをソーサーに置きながら舌を出す。だって、見知らぬ女子からなら断れるし、先輩同輩からだって断れるほど口は回るから大丈夫だと思っていた。だのに、まさか好きな子や恋人とはどんだけ物騒な学園なのか。
「ふふ。そうだな。好きな子はともかく恋人の場合は試食って堂々と言う子もいるからな」
解毒付きで、とどこか遠くを見るトレイにエースはこの人でも断れないのかと新鮮に見えた。その横のケイトも八重歯を見せてアハハと乾いた笑いを零している。
これは何とも難しい。というか、この二人にお願いとかで危険物食べさせた女子生徒とは一体。どれほどの兵か気になったけど聞くのはやめた。
「ま、エースくんなら好きな子からも断れそうだしね」
「そうだな。それはそれって考えていそうだしな」
大丈夫だろう、と言う二人にエースは少し自信がなかった。そして、それから数か月後に好きな子が出来て恋人になったエースにその試練が訪れたのだった。
「エースくん、これ先輩と一緒に作ったの」
よかったら食べてくれる。なんて可愛らしく微笑む可愛い、可愛い恋人のルル。普段ならもちろん喜んでと言うところだ。でも、エースはそう簡単に答えることができなかった。何故なら彼女一人が作ったカップケーキではないからだ。
ルル一人で作ったなら貰ったのに。何故先輩と一緒に作ってしまったのか。
「な、なぁ、ルル。そのカップケーキ誰と作った?」
「ヴァネッサ先輩よ!」
うわぁ、とエースは一気に血の気が引いた。ヴァネッサとはエースのことを目の敵にしている二年生だ。ルルと同じ寮ですごく可愛がっている女子生徒。その目に入れても痛くないほど可愛がっているルルとエースが付き合うとなったときにすごく追いかけ回された。エースの脳裏にとってあの日はトラウマとして刻まれていたのだ。その先輩と一緒に作ったカップケーキが普通なわけがない。
「エースくん?」
「え、あ、えっと」
どうぞ、と差し出してくる小さな両手に乗るラッピングされたカップケーキ。そのカップケーキはハーツラビュル寮のお茶会に出ても問題ないくらい愛らしかった。
正直貰いたい。だって、恋人になって初めて貰う手作りのお菓子。それにとルルを見れば大きな丸い瞳を瞬かせていた。その瞳の純粋さ。きっと彼女は何もしていない。何もしていないなら問題なく食べてもいいのに――兄や先輩たちの忠告と彼の二年の女子生徒の先輩の顔がチラつく。
そろそろ心配そうな顔になってくるルルに色々苦しくなってくる。そんな顔を恋人にさせたくない。もうこの際男を見せるしかない。
「ありがとう。ちょうど腹減っていたしラッキー」
「そうなの!」
やった、と顔を輝かせるルルにこれでよかったなと思った。自分の選択は間違っていなかったのだと思った。手にズシッとくる重みにちょっと不安になるが。
「あ、えっと、そのカップケーキ。デコレーションがあるからちょっと重いかも」
「そっか。んじゃ、めっちゃ食べ応えなんな」
「へへ。そうだよ」
はにかむルルにつられるように頬が緩む。もうこれで毒を盛られても全然大丈夫。それに彼女の所属寮はポムフィオーレ寮ではなくスカラビア寮だ。大丈夫、大丈夫、とエースは自分自身に言い聞かせる。そうでもしなければすぐにルルを傷つけるような行動を取りそうな自分が嫌だった。
「エースくん。今食べなくてもいいんだけど……食べたら感想もらっていい?」
「うん。いいよ」
身長の低い彼女からの上目遣いがとても可愛らしくてさらに頬が緩みそうになる。今日早速寮に帰って食べよう。誰に何を言われても。
「ごめんね。エースくん……」
「お、おまえのせ、じゃねぇし」
目元を赤くしながら枯れた花のように萎れるルル。その彼女に笑かけるけれどやっぱり身体が痺れたままで上手く唇が動かない。憎し魔法薬。
エースがルルから貰ったカップケーキはやはり魔法薬が盛られていた。お蔭で身体が痺れて数時間経った今も寝たきりの状況だ。とはいっても、さっきルルが持って来た解毒薬のお蔭か口はすっかり動くようになった。
「せんぱい……オレのことマジで、きに、いらねぇんだな」
「そんなことないって言い切れなくてごめんね」
「いや、いいって」
しゅんしゅん萎れていくルルの頭を撫でてやりたいけれど今はまだ動かない。その代わりルルがエースの手の上にそっと手を重ねる。小さくて温かい。それだけは失われなくてよかった。
「今度はちゃんと確認するから」
「うん。けど、とーぶんいらねぇかな」
「うっ。そ、そうだよねぇ」
「でも、また、たべたい」
今は見たくないけれどルルの作るお菓子も料理も食べたい。それだけは嘘偽りのないエースの想いだった。あの忠告はあるけれど今回のことでルルがそういった薬を盛る女の子じゃないことはわかったし、証明された。
「次、たのしみしてっから」
「うん。まかせてね!」
萎れた花のようだった彼女は再び可愛らしい花のように微笑んだ。
よかった、よかった、と一人安心しているとデュースが無粋に「ルル、そろそろ時間だぞ」と声をかけてきた。でも、しかたない。デュースが送ってくれるとはいえ男子寮に女子生徒が長くいるのはよくない。それでもあのリドル寮長が少しの時間でも認めてくれたのは意外だった。
名残惜しいけれどとりあえずお別れだ。ルルの手が重なる手を僅かに動かす。
「時間だってさ」
「そうみたいね。じゃ、エースくん、また明日ね」
立ち上がったとルルは僅かに身を屈めてエースの額にチュと愛らしいキスを落とした。
エースは「え、な、え」と初めての恋人からのキスに動揺する。だが、その間にルルは頬を赤く染めて「じゃあね!」とピュンと部屋を出ていってしまった。
何今の、と追いかけたいが生憎今のエースの身体は全く動かせない。
「あ~明日覚えてろよ、あいつ」
まったくなんて可愛い恋人だ。なるほどヴァネッサがルルを誰かに渡すのが不安になるわけだ。それでもエースは自分に薬を持った彼女のことを許すつもりがないので何らかの仕返しをしてやるつもりだったが――。
「……なぁ、ルル。あのさ、ヴァネッサ先輩いいの?」
「うん。いいの!」
膝の間に座らせたルルはパァと太陽のように輝く。可愛いな、と思いながらエースはオロオロとするヴァネッサ先輩を見る。
「エースくんに薬盛ったのよ! 今日まで先輩とは口きかないの!」
「あーうん。そうか」
何とも厳しい仕返しにエースは胸がスッキリとした。それにこういう因果応報なところはナイトレイブンカレッジのいいところである。エースはちょっと泣きべそになり始めた先輩と珍しく強気なルルを見て思った。
男女共学になって数年経ったある頃、ナイトレイブンカレッジの男子生徒の中でとある教訓が生まれた。
「女子生徒から菓子を安易に貰うなよ」
特に手作りと言った瞬間すぐに断れ。それを凄まじい剣幕の先輩から聞いて素直に従う者もいれば、忘れてうっかり貰ってしまう者。だが、ナイトレイブンカレッジの生徒が先輩の言うことをしおらしく言うことを聞く生徒は少ない。とくにまだ粋がっている一年生は先輩からのありがたい忠告を無視してもらって口にして――女子生徒の恐ろしさを身を持って経験するのだった。
とはいえ、この学園の生徒が態々後輩に言うのだから多くの賢い生徒は回避する。それに舌打ちをするのが女子生徒。それでも一年間とくに秋学期の被害は一年生を中心に酷いものであった。
今年もまたそのシーズンがやって来てすでに多くの被害者が出ている。その中にすっかり忠告を忘れている二年生も交じっているのは呆れものだが。
被害が広がる中、エースはナイトレイブンカレッジの卒業生であった兄の話を思い出す。兄はちょうどそういった忠告がされ始めた時期に在籍していた。
エースは兄から耳がたこになるほど忠告を聞かされていた。兄曰く。
「いいかエース。死にたくなかったらな――どんなに可愛い女性生徒からも! 菓子は貰うな! いや料理もだ!」
「はぁ? 何それ?」
ソファに座りながらゲームをしていたエースは兄を怪訝に見上げる。しかし、その兄は自分と似ていると言われる顔を真剣にさせながらも顔色が悪かった。
珍しい様子の兄にゲームをセーブして「何で?」と訊けば盛大な溜息をつかれた。
「おま、それでも魔法士見習いになる男か!」
「なるし! つか、それがどう関係すんの?」
「だから! そこにいる女の子たちは! お前と同じ魔法士見習いなわけ!」
んであの学園は正確ひねくれている奴らが多い、と。さらに、女子もおおむねひねくれていると失礼なことまで言う。エースは「なにそれ最悪」と言う。
「いいか。彼女たちは遠慮なく男を生贄に使う」
それだけは忘れるなよ、と青ざめた顔で言った兄はすでに体験済みなのだなとエースは悟った。そして、最終的な感想は。
「怖すぎねぇ?」
「怖すぎるんじゃない。怖いんだよ!」
さらに顔色を悪くさせながら腕を擦る兄に自分も気を付けようと改めて心に決めた。
さて、兄から忠告を受けていたエースだが入学後もれなく全く同じ忠告をトレイたちから受けた。しかも、さらにプラスされたのが――。
「いい。エースちゃん、好きな子とか恋人から貰ったものも注意しないと駄目だよ」
「マジっすか?」
うげ、とティーカップをソーサーに置きながら舌を出す。だって、見知らぬ女子からなら断れるし、先輩同輩からだって断れるほど口は回るから大丈夫だと思っていた。だのに、まさか好きな子や恋人とはどんだけ物騒な学園なのか。
「ふふ。そうだな。好きな子はともかく恋人の場合は試食って堂々と言う子もいるからな」
解毒付きで、とどこか遠くを見るトレイにエースはこの人でも断れないのかと新鮮に見えた。その横のケイトも八重歯を見せてアハハと乾いた笑いを零している。
これは何とも難しい。というか、この二人にお願いとかで危険物食べさせた女子生徒とは一体。どれほどの兵か気になったけど聞くのはやめた。
「ま、エースくんなら好きな子からも断れそうだしね」
「そうだな。それはそれって考えていそうだしな」
大丈夫だろう、と言う二人にエースは少し自信がなかった。そして、それから数か月後に好きな子が出来て恋人になったエースにその試練が訪れたのだった。
「エースくん、これ先輩と一緒に作ったの」
よかったら食べてくれる。なんて可愛らしく微笑む可愛い、可愛い恋人のルル。普段ならもちろん喜んでと言うところだ。でも、エースはそう簡単に答えることができなかった。何故なら彼女一人が作ったカップケーキではないからだ。
ルル一人で作ったなら貰ったのに。何故先輩と一緒に作ってしまったのか。
「な、なぁ、ルル。そのカップケーキ誰と作った?」
「ヴァネッサ先輩よ!」
うわぁ、とエースは一気に血の気が引いた。ヴァネッサとはエースのことを目の敵にしている二年生だ。ルルと同じ寮ですごく可愛がっている女子生徒。その目に入れても痛くないほど可愛がっているルルとエースが付き合うとなったときにすごく追いかけ回された。エースの脳裏にとってあの日はトラウマとして刻まれていたのだ。その先輩と一緒に作ったカップケーキが普通なわけがない。
「エースくん?」
「え、あ、えっと」
どうぞ、と差し出してくる小さな両手に乗るラッピングされたカップケーキ。そのカップケーキはハーツラビュル寮のお茶会に出ても問題ないくらい愛らしかった。
正直貰いたい。だって、恋人になって初めて貰う手作りのお菓子。それにとルルを見れば大きな丸い瞳を瞬かせていた。その瞳の純粋さ。きっと彼女は何もしていない。何もしていないなら問題なく食べてもいいのに――兄や先輩たちの忠告と彼の二年の女子生徒の先輩の顔がチラつく。
そろそろ心配そうな顔になってくるルルに色々苦しくなってくる。そんな顔を恋人にさせたくない。もうこの際男を見せるしかない。
「ありがとう。ちょうど腹減っていたしラッキー」
「そうなの!」
やった、と顔を輝かせるルルにこれでよかったなと思った。自分の選択は間違っていなかったのだと思った。手にズシッとくる重みにちょっと不安になるが。
「あ、えっと、そのカップケーキ。デコレーションがあるからちょっと重いかも」
「そっか。んじゃ、めっちゃ食べ応えなんな」
「へへ。そうだよ」
はにかむルルにつられるように頬が緩む。もうこれで毒を盛られても全然大丈夫。それに彼女の所属寮はポムフィオーレ寮ではなくスカラビア寮だ。大丈夫、大丈夫、とエースは自分自身に言い聞かせる。そうでもしなければすぐにルルを傷つけるような行動を取りそうな自分が嫌だった。
「エースくん。今食べなくてもいいんだけど……食べたら感想もらっていい?」
「うん。いいよ」
身長の低い彼女からの上目遣いがとても可愛らしくてさらに頬が緩みそうになる。今日早速寮に帰って食べよう。誰に何を言われても。
「ごめんね。エースくん……」
「お、おまえのせ、じゃねぇし」
目元を赤くしながら枯れた花のように萎れるルル。その彼女に笑かけるけれどやっぱり身体が痺れたままで上手く唇が動かない。憎し魔法薬。
エースがルルから貰ったカップケーキはやはり魔法薬が盛られていた。お蔭で身体が痺れて数時間経った今も寝たきりの状況だ。とはいっても、さっきルルが持って来た解毒薬のお蔭か口はすっかり動くようになった。
「せんぱい……オレのことマジで、きに、いらねぇんだな」
「そんなことないって言い切れなくてごめんね」
「いや、いいって」
しゅんしゅん萎れていくルルの頭を撫でてやりたいけれど今はまだ動かない。その代わりルルがエースの手の上にそっと手を重ねる。小さくて温かい。それだけは失われなくてよかった。
「今度はちゃんと確認するから」
「うん。けど、とーぶんいらねぇかな」
「うっ。そ、そうだよねぇ」
「でも、また、たべたい」
今は見たくないけれどルルの作るお菓子も料理も食べたい。それだけは嘘偽りのないエースの想いだった。あの忠告はあるけれど今回のことでルルがそういった薬を盛る女の子じゃないことはわかったし、証明された。
「次、たのしみしてっから」
「うん。まかせてね!」
萎れた花のようだった彼女は再び可愛らしい花のように微笑んだ。
よかった、よかった、と一人安心しているとデュースが無粋に「ルル、そろそろ時間だぞ」と声をかけてきた。でも、しかたない。デュースが送ってくれるとはいえ男子寮に女子生徒が長くいるのはよくない。それでもあのリドル寮長が少しの時間でも認めてくれたのは意外だった。
名残惜しいけれどとりあえずお別れだ。ルルの手が重なる手を僅かに動かす。
「時間だってさ」
「そうみたいね。じゃ、エースくん、また明日ね」
立ち上がったとルルは僅かに身を屈めてエースの額にチュと愛らしいキスを落とした。
エースは「え、な、え」と初めての恋人からのキスに動揺する。だが、その間にルルは頬を赤く染めて「じゃあね!」とピュンと部屋を出ていってしまった。
何今の、と追いかけたいが生憎今のエースの身体は全く動かせない。
「あ~明日覚えてろよ、あいつ」
まったくなんて可愛い恋人だ。なるほどヴァネッサがルルを誰かに渡すのが不安になるわけだ。それでもエースは自分に薬を持った彼女のことを許すつもりがないので何らかの仕返しをしてやるつもりだったが――。
「……なぁ、ルル。あのさ、ヴァネッサ先輩いいの?」
「うん。いいの!」
膝の間に座らせたルルはパァと太陽のように輝く。可愛いな、と思いながらエースはオロオロとするヴァネッサ先輩を見る。
「エースくんに薬盛ったのよ! 今日まで先輩とは口きかないの!」
「あーうん。そうか」
何とも厳しい仕返しにエースは胸がスッキリとした。それにこういう因果応報なところはナイトレイブンカレッジのいいところである。エースはちょっと泣きべそになり始めた先輩と珍しく強気なルルを見て思った。
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