すべて奪われたかった
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◇ 夢主視点
都内某所。私は会談が終わるまで別室にて一人待機していた。会談は思っていたよりも長くかかった。そして、待機していた部屋の扉が開いて男が入って来た。
「昨日ぶりですね」
「はい」
男は相変らず朗らかな面立ちで柔らかい笑みを浮かべていた。ただ、昨日と違い前髪を後ろに撫でつけ、上品なスーツを身に纏っていた。そうするとこの男が裏の世界にいると思わせた。でも、やはり、どうにも似合わない。
「さて、灰谷ご兄弟へのご挨拶は?」
「もう済ませてあります」
「そうですか。では、行きましょう」
差し出される手は相変らず美しい。その美しい手にそっと手を重ねると軽く握られる。瞬間、昨日のことを思い出して思わず引く様な反応をしてしまった。
「すいません。昨日のことがありますから怖かったですね」
「……いえ」
「これからはあのようなことは一切ないので安心してください」
あったらたまったもんじゃないと私は男を見ると目が合う。それに男は甘ったるい笑みを浮かべる。
「さ、改めて行きましょう」
男は手をそっと握って紳士の如く私の手を引く。それに私は淑女よろしく着いていった。
こうして私の梵天での生活は終わりを告げた。
**タイトル**
お題配布サイト『天文学』様から
お題『天国ならまた会える』より
都内某所。私は会談が終わるまで別室にて一人待機していた。会談は思っていたよりも長くかかった。そして、待機していた部屋の扉が開いて男が入って来た。
「昨日ぶりですね」
「はい」
男は相変らず朗らかな面立ちで柔らかい笑みを浮かべていた。ただ、昨日と違い前髪を後ろに撫でつけ、上品なスーツを身に纏っていた。そうするとこの男が裏の世界にいると思わせた。でも、やはり、どうにも似合わない。
「さて、灰谷ご兄弟へのご挨拶は?」
「もう済ませてあります」
「そうですか。では、行きましょう」
差し出される手は相変らず美しい。その美しい手にそっと手を重ねると軽く握られる。瞬間、昨日のことを思い出して思わず引く様な反応をしてしまった。
「すいません。昨日のことがありますから怖かったですね」
「……いえ」
「これからはあのようなことは一切ないので安心してください」
あったらたまったもんじゃないと私は男を見ると目が合う。それに男は甘ったるい笑みを浮かべる。
「さ、改めて行きましょう」
男は手をそっと握って紳士の如く私の手を引く。それに私は淑女よろしく着いていった。
こうして私の梵天での生活は終わりを告げた。
**タイトル**
お題配布サイト『天文学』様から
お題『天国ならまた会える』より
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