第五の精霊その後の転生物語
先輩となった獅子の再会
「なんで、テメェがここにいる!」
「そ、そうよね」
わたしの腕を掴んで喉を低く唸らせる男子生徒にわたしは思わず頷いてしまった。
話しは少し戻る。
わたしは無事にナイトレイブンカレッジにやって来た。
――女の子がいますように、女の子がいますように!
ぎゅっと両手を組んで願いながら棺から出ると――絶望した。
右を見て、左を見て、前を見て、後ろを肩越しに振り返っても男の子しかいない。わたしと同じくらいの身長の子もいるけれどローブ越しでも体格が男の子なのがわかる。
わたしはフードをギュッと被って辺りを見回す。誰か、誰か知り合いがいないか。
そこでわたしは失念していた。知り合いの王侯貴族は殆ど魔力がなかった。いても別の魔法士養成学校に入学していた。
誰かいないの、とわたしは必死に記憶を捻り出そうとした瞬間ポンと懐かしい顔が思い浮かぶ。そして、その顔が一年前にこのナイトレイブンカレッジに入学していたことを思い出す。
――そ、そうよ。ここにはレオナがいるはずだわ!
上級生らしき姿がちらほら見える。
――レオナ、レオナ、どこかしら。
ふと闇の鏡の傍にやたら威厳のある生徒たちがいる。寮長たちだろうか。ぴょんぴょん跳ねながら見て見れば――。
――いたわ!
フードで分かり辛いがあのフードの形が一人だけ違和感がある。ライオンの獣人属であるレオナはああいうフードが苦手だと子どもの頃に言っていた。ならば、あれがレオナに違いない、と思う。薄らとした確信の中、エルサはつま先立ちでその人に視線を送る。
――気づいて、気づいて、気づいてぇ~レオナぁ~~~。
じぃっと目を眇めて見つめていると顔が僅かに動いた。
フードから気だるげなどこか色っぽい緑の瞳と合った。半ば伏せられていた瞳がみるみる驚きに染まっていくように見えた。
気づいたのかもしれないと手を少し高めに振ってみると――酷く恐ろしい形相になった。そして、そのままズンズン近づいて来た。
突然一年生の群れに突進してくる上級生に皆が揃って道を開ける。
わたしはこのとき自分がやらかしたことに気づいた。こちらに向かって広がっていく道に足を動かすことも出来ずに立ち竦んでいると、鋭い眼差しで見下ろすレオナが目の前にたった。
それから大きな手がガシとわたしの腕を掴みガウとレオナが叫んだのだ。
「なんで、女のテメェがここにいる!」
「そ、そうよね」
わたしだってわからないのよ、と答えると問答無用で引っ張られていった。
「ちょ、ちょっと待って! レオナ!」
「うるせぇ! 黙れ!」
凄まじい声にわたしは咄嗟に口を噤んでしまう。そのままズンズン歩き続けるレオナの後を追う。そして、必死に周りの好奇の視線を気にしないように心がけた。
それから学園長の前まで引きずり出されて「何故女の子に入学許可書が!」と驚かれた。でも、認められたならと入学を許可された。何せ普通に闇の鏡が入学認めるし入寮を認めてしまうのだから。
「エルサさん。オクタヴィネル寮は暫く改築しますのでその間は市街地のホテルに泊まってもらいます」
「はい。ですが通学は?」
先生がてっきり迎えに来るのかと申し訳なさが込み上げる。しかし、違ったらしい。その間は姿見で学園に繋がるようにしてもらえることになった。安心しながらわたしはナイトレイブンカレッジに通うことになった。
「なんで、テメェがここにいる!」
「そ、そうよね」
わたしの腕を掴んで喉を低く唸らせる男子生徒にわたしは思わず頷いてしまった。
話しは少し戻る。
わたしは無事にナイトレイブンカレッジにやって来た。
――女の子がいますように、女の子がいますように!
ぎゅっと両手を組んで願いながら棺から出ると――絶望した。
右を見て、左を見て、前を見て、後ろを肩越しに振り返っても男の子しかいない。わたしと同じくらいの身長の子もいるけれどローブ越しでも体格が男の子なのがわかる。
わたしはフードをギュッと被って辺りを見回す。誰か、誰か知り合いがいないか。
そこでわたしは失念していた。知り合いの王侯貴族は殆ど魔力がなかった。いても別の魔法士養成学校に入学していた。
誰かいないの、とわたしは必死に記憶を捻り出そうとした瞬間ポンと懐かしい顔が思い浮かぶ。そして、その顔が一年前にこのナイトレイブンカレッジに入学していたことを思い出す。
――そ、そうよ。ここにはレオナがいるはずだわ!
上級生らしき姿がちらほら見える。
――レオナ、レオナ、どこかしら。
ふと闇の鏡の傍にやたら威厳のある生徒たちがいる。寮長たちだろうか。ぴょんぴょん跳ねながら見て見れば――。
――いたわ!
フードで分かり辛いがあのフードの形が一人だけ違和感がある。ライオンの獣人属であるレオナはああいうフードが苦手だと子どもの頃に言っていた。ならば、あれがレオナに違いない、と思う。薄らとした確信の中、エルサはつま先立ちでその人に視線を送る。
――気づいて、気づいて、気づいてぇ~レオナぁ~~~。
じぃっと目を眇めて見つめていると顔が僅かに動いた。
フードから気だるげなどこか色っぽい緑の瞳と合った。半ば伏せられていた瞳がみるみる驚きに染まっていくように見えた。
気づいたのかもしれないと手を少し高めに振ってみると――酷く恐ろしい形相になった。そして、そのままズンズン近づいて来た。
突然一年生の群れに突進してくる上級生に皆が揃って道を開ける。
わたしはこのとき自分がやらかしたことに気づいた。こちらに向かって広がっていく道に足を動かすことも出来ずに立ち竦んでいると、鋭い眼差しで見下ろすレオナが目の前にたった。
それから大きな手がガシとわたしの腕を掴みガウとレオナが叫んだのだ。
「なんで、女のテメェがここにいる!」
「そ、そうよね」
わたしだってわからないのよ、と答えると問答無用で引っ張られていった。
「ちょ、ちょっと待って! レオナ!」
「うるせぇ! 黙れ!」
凄まじい声にわたしは咄嗟に口を噤んでしまう。そのままズンズン歩き続けるレオナの後を追う。そして、必死に周りの好奇の視線を気にしないように心がけた。
それから学園長の前まで引きずり出されて「何故女の子に入学許可書が!」と驚かれた。でも、認められたならと入学を許可された。何せ普通に闇の鏡が入学認めるし入寮を認めてしまうのだから。
「エルサさん。オクタヴィネル寮は暫く改築しますのでその間は市街地のホテルに泊まってもらいます」
「はい。ですが通学は?」
先生がてっきり迎えに来るのかと申し訳なさが込み上げる。しかし、違ったらしい。その間は姿見で学園に繋がるようにしてもらえることになった。安心しながらわたしはナイトレイブンカレッジに通うことになった。