代償は身体で払って貰います

◆ ジェイド視点



 遠くの方で背を向けて去っていく白銀の狼を見てほくそ笑む。すると、ドンと肩に衝撃がやって来る。

「あ、ウニちゃんだ」
「ええ。ジャックくんです」

 隣にやって来たフロイドに答えるように去っていく後輩の名前を出す。
 フロイドは「また行っちゃった」とつまらなそうに囁きながらきっと唇は面白そうに歪んでいるんだろう。兄弟だから想像がつく。

「ふふ。最近中々会えませんね」
「そーだね。でも、そろそろ匂い消えちゃうし」

 会いに行かないとね、と言うフロイドにジェイドも頷く。

「あれだけ一緒にいたのに簡単に消えてしまうんですね」
「匂いだからね。んー。そろそろ消えないようにする?」

 「ね。ジェイド」と分りきったことを聞いて来る兄弟にジェイドもわかりきった答えを出す。

「そうですね。フロイド」

 そろそろ迎えに行きましょう。逃げ回る狼を。


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