星に煌めきを戻す方法
星に煌めきを戻す方法・3
とはいえ、奴の攻撃が終わるわけではない。ここ数日大人しかった奴はジャックが一人でいるところを再び狙って来た。ネチネチした口から出る攻撃に耐えたがジャックは頭痛に襲われていた。
痛む頭のこめかみを揉みながらふらふら歩く。今日は部活にも出られないと休みの連絡を入れてジャックは寮にも戻らずに学園内を歩いていた。訳もなく歩いていたはずだったのに――辿り着いたのは体育館だった。
そして体育館の中からダンダンという音が複数聞こえる。この音はそうかバスケ部だ。エースが今日は部活があるとかなんとか言っていた。でも、何でと考えるより早く声がかけられた。
「ジャックじゃないかどうしたんだ?」
「ジャミル先輩」
顔を上げれば体育館の出入り口にバスケットボールを持ったジャミルがいた。汗を拭いながら「エースに用か」と訊ねて来たがすぐに眉を顰めた。
「また顔色が悪いな。しっかり休めていないのか?」
「は、はぁ。まぁ」
例の奴に会ったからなのだが。まぁ、疲れて今日は休めないだろう。ふと、あのお茶があればともしかしたらそれで自然と同じ部活だと言っていたエースの言葉を頼りにここに来たのかもしれない。
「あの、せんぱい、あのお茶なんすけど」
「茶? ああ、この間のか?」
「っす。よかったら分けてもらっても――あ」
言って今が部活の時間であることを思い出す。ジャックは慌てて頭を下げる。
「す、すんません。部活中に」
「いや。構わない。ちょっと待ってろ」
言うや否や背を向けて部活に戻っていくジャミルにジャックは居心地悪く立つ。だが、それも束の間のことでジャミルは制服に着替えて再びジャックの前に現れた。
「先輩、部活は?」
「フロイドが暴走しだしたから構わない」
あの人バスケ部なんだというか暴走したの止めなくていいのか。何だか体育館からエースの悲鳴が聞こえて来る気がしたがジャミルは気にせず歩き出す。ジャックもジャミルがいいならいいかとそのままエースの悲鳴を聞かなかったことにした。
そして、再びジャックはスカラビア寮に入ることとなった。すると、部活もないのかカリムが出迎えて「絨毯乗るか?」と誘って来たが今日は頭痛なのでお断りした。
「そうか。なら、また今度な」
「っす」
にひっと笑ったカリムはそのまま課題があるからと去って行った。そして、談話室で同級生と談笑して待っているとジャミルがひとつの缶を持って現れた。
「ジャック。少し淹れ方を教えたいから着いて来てもらえるか?」
「あ、わかりました」
同級生とはそこで別れてキッチンへと連れて来られたがこれまたしっかりした設備だった。ここもきっとアジーム家の財産で修繕というか改修されたに違いない。
「難しくはないがもし違う淹れ方したら効果が出ないからな」
「ありがとうございます」
といって手順を教えるジャミルはとても丁寧だった。そして、そこまで難しい作業がなくよかったと安心したら練習に出したお茶を差し出してくれた。
「飲んでいくといい。今の時間なら寝るような時間でもないだろう」
「……っす」
ありがたく貰らって口を着けると何故かすぐに頭痛に効いたような気がした。即効性はないというのに不思議だ。
「どうだ?」
「あ、えっと、なんかやっぱり美味いっす」
「そうか」
微笑むジャミルを横目にジャックは疲れが引いていく気がした。
とはいえ、奴の攻撃が終わるわけではない。ここ数日大人しかった奴はジャックが一人でいるところを再び狙って来た。ネチネチした口から出る攻撃に耐えたがジャックは頭痛に襲われていた。
痛む頭のこめかみを揉みながらふらふら歩く。今日は部活にも出られないと休みの連絡を入れてジャックは寮にも戻らずに学園内を歩いていた。訳もなく歩いていたはずだったのに――辿り着いたのは体育館だった。
そして体育館の中からダンダンという音が複数聞こえる。この音はそうかバスケ部だ。エースが今日は部活があるとかなんとか言っていた。でも、何でと考えるより早く声がかけられた。
「ジャックじゃないかどうしたんだ?」
「ジャミル先輩」
顔を上げれば体育館の出入り口にバスケットボールを持ったジャミルがいた。汗を拭いながら「エースに用か」と訊ねて来たがすぐに眉を顰めた。
「また顔色が悪いな。しっかり休めていないのか?」
「は、はぁ。まぁ」
例の奴に会ったからなのだが。まぁ、疲れて今日は休めないだろう。ふと、あのお茶があればともしかしたらそれで自然と同じ部活だと言っていたエースの言葉を頼りにここに来たのかもしれない。
「あの、せんぱい、あのお茶なんすけど」
「茶? ああ、この間のか?」
「っす。よかったら分けてもらっても――あ」
言って今が部活の時間であることを思い出す。ジャックは慌てて頭を下げる。
「す、すんません。部活中に」
「いや。構わない。ちょっと待ってろ」
言うや否や背を向けて部活に戻っていくジャミルにジャックは居心地悪く立つ。だが、それも束の間のことでジャミルは制服に着替えて再びジャックの前に現れた。
「先輩、部活は?」
「フロイドが暴走しだしたから構わない」
あの人バスケ部なんだというか暴走したの止めなくていいのか。何だか体育館からエースの悲鳴が聞こえて来る気がしたがジャミルは気にせず歩き出す。ジャックもジャミルがいいならいいかとそのままエースの悲鳴を聞かなかったことにした。
そして、再びジャックはスカラビア寮に入ることとなった。すると、部活もないのかカリムが出迎えて「絨毯乗るか?」と誘って来たが今日は頭痛なのでお断りした。
「そうか。なら、また今度な」
「っす」
にひっと笑ったカリムはそのまま課題があるからと去って行った。そして、談話室で同級生と談笑して待っているとジャミルがひとつの缶を持って現れた。
「ジャック。少し淹れ方を教えたいから着いて来てもらえるか?」
「あ、わかりました」
同級生とはそこで別れてキッチンへと連れて来られたがこれまたしっかりした設備だった。ここもきっとアジーム家の財産で修繕というか改修されたに違いない。
「難しくはないがもし違う淹れ方したら効果が出ないからな」
「ありがとうございます」
といって手順を教えるジャミルはとても丁寧だった。そして、そこまで難しい作業がなくよかったと安心したら練習に出したお茶を差し出してくれた。
「飲んでいくといい。今の時間なら寝るような時間でもないだろう」
「……っす」
ありがたく貰らって口を着けると何故かすぐに頭痛に効いたような気がした。即効性はないというのに不思議だ。
「どうだ?」
「あ、えっと、なんかやっぱり美味いっす」
「そうか」
微笑むジャミルを横目にジャックは疲れが引いていく気がした。