4コマ世界シリーズ
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どうしてこうなった。
発端は王様ゲームだった気がする。
それすらもどうしてそうなったって感じだけど。
ワイミーズハウスの一室で、遊びに来たエルとみんなでワイワイしていただけのはずだった。
今や戦争でも起きんばかりの緊迫感で全員立ち上がり(ニアは座ってるけど)輪になって睨み合っている。
「私、結構強いですよ」
「…やっぱりやめない?」
「笑止」
「無理です、途中棄権は何よりも嫌いなので」
真顔で強者宣言するエルを見ないようにしながら提案するも即却下された。
笑止ってなんだよメロ。厨二病か?
途中棄権も何もまだ始まってないんだから良いじゃんエル。
途方に暮れて助けを求めるように床を見れば、見上げていたニアと目が合った。
無表情のままピースを掲げられる。しばし見つめ合い、おもむろに自身の手をかたく握って差し出してみると、ピースしたままのニアがばたりと床に倒れた。"降参"のポーズだ。
なるほど、自分はチョキを出すから私にはグーを出せと。私を勝たせてくれるつもりのニアに思わずときめく。
「おいナマエ!なんだその顔は!俺だってチョキ出すからな!」
「うわ、絶対パー出してくんじゃん」
日頃の行いのせいで信用ゼロのメロにあからさまに嫌な顔をしてしまう。
どうしよう、チョキ出そうかな。
でもニアの厚意を無下にするわけには。
そうこうしているうちにエルが「出さなきゃ負けです!じゃんけんぽん!」と叫び、反射で握り締めたままだった拳を突き出してしまう。
エルとメロはパーだった。こいつら。
ニアは約束通りチョキを出してくれてるのであいこだ。
ニアの手元を見たエルとメロから舌打ちが漏れる。こいつら。
「……なるほど。まずは全員パンツ一枚になってから始めませんか?」
「何言ってんの?」
「どんな謎よりあなたを知りたいんです、ナマエ」
「何言ってんの??」
大真面目に提案してくるエルに思わずツッコんでしまう。
「着ている服の数が違いすぎてこれではメロが有利すぎます。じゃあメロだけ脱いで下さい」
「待て待て待ておかしいだろ!?全員パンツに上下1枚ずつで平等じゃないか!」
「メロは靴下履いてます」
「じゃあ靴下だけ脱ぐよ!!!」
そう言ってポイポイ靴下を脱ぐメロをハラハラと見守る。ここで私だけブラしてるからそれも取れなんて言われたらダッシュで逃げよう。
その心配は杞憂だったようでメロが裸足になったら即試合再開となった。
私とニアが結束している限りあいこになるので、エルとメロは先にニアを剥く作戦に出たようだ。
グー3人VSチョキ1人でみるみるうちにパンツ一枚となってしまったニア。
どうしよう。
次もグー出したらニアが負けちゃう。全裸になっちゃう。かわいそうすぎる。パー出そうか。
「アウト!セーフ!よよいのよい!」
ニア、グー。
メロ、チョキ。
エル、チョキ。
私、グー。
「「はあああ???」」
「……ちょっと、みんなして私がパー出すと思ってんの?最後までニアを信じるに決まってるでしょ!?ニアも私を勝たせようとして!」
「別にナマエがパー出すとは思ってない、他の二人がチョキだろうなと思って」
「クッソ!ニアてめえ!」
「往生際が悪いよメロ、脱いで」
心底悔しそうに唇を噛んだままバッとシャツを脱ぎ捨てるメロ。少年特有の細くて薄い身体だがしっかり締まっている。すべすべで凹凸のない子供らしいニアと違って男性みが出てきている。
普段見ることのない姿に目のやり場に困ってエルを見ればノロノロとシャツを脱ぎ終えたところだった。
骨が浮くほど細いのに腹筋はうっすら割れていて締まるところは締まっているし腰の細さと対照的に肩幅がちゃんと広くて大人の男性の体型だ。
見るのは初めてじゃないのに二人の子供と並んだ姿を見ると改めて男だということを思い出して赤面してしまう。
エルを見て顔を隠してしまったナマエに舌打ちをするメロ。自分だって同じ姿なのに面白くない。
「次は絶対に負けねえ!アウト!セーフ!よよいのよい!!!」
高らかに宣言して勢い良くパーを出すメロ。
ニア、チョキ。
エル、チョキ。
ナマエ、チョキ。
「なんっっでだよ!?!?最後までニアを信じるんじゃなかったのかよ!?」
「いや、メロ絶対私がグー出し続けると思ってそうで」
「ナマエがそう思うだろうなと思って」
「今まで通りチョキ出しただけです」
「クッッッソ!!!!」
もう知らねえ!とか何とか言いながらちゃんとズボンを脱ぐところは偉いと思う。
これでパンツ一丁が二人になった。なんだこれ。
しばらくチョキのニア、グーのナマエのせいであいこが続き、気まぐれでチョキを出したらエルが一人負けした。
ゆるゆるとジーパンを脱ぎながら怨みがましい目でナマエを見る。
「全く、男3人パンツ一丁にしてどういうつもりですか…変態」
「いや、この絵面、変態はそっちだからね」
「貴女も脱ぎなさい」
「おかしいでしょ」
ルール無視して服を脱がそうと掴みかかってきたエルと攻防しているとニアが「出さなきゃ負けよ!」と割って入ってくれた。そして一人負けしてついに全裸になってしまった。座り方が上手いので見えないけど、全裸になってしまった。他の二人に比べればまだ幼さが残るとはいえ立派なティーンエイジャーの男性が全裸になっているところに一緒にいるのは居た堪れない。
「はい、ニアの負け!おしまい!解散!」
「何言ってるんですか?最後の一人が全裸になるまで続けますよ」
「は!?そんなの野球拳じゃない!!」
ただ私を脱がしたいだけじゃん!
奇跡的に1枚も服を失っていない私は部屋を飛び出し逃げ出した。やってられるか。
引きこもり隠キャに見えて運動神経抜群なエルと普通に運動神経抜群なメロがあっという間に追いついてきたけど、女の子を二人のパンイチ男が追いかけ回してるのを見て驚いた施設の男子たちが二人を取り押えてくれたし女子たちが私を庇って立ちはだかってくれたので事なきを得た。
エルとメロはパンイチのまま正座させられワタリとロジャーに叱られた。ざまぁみろ。
私のために全裸になってくれたニアには何かお礼をするよと言えば、一日隣で一緒にパズルをしてくれれば良いと言うのでそうした。手を握られたのは驚いたけど、お互い空いてる方の片手でパズルしていたら説教部屋から帰ってきたパンイチ二人に見つかって、物凄い形相でパンイチのまま憤怒して暴れるのでまた説教部屋に連れ戻されていった。なんだこれ。
9万打企画キャラ投票3位
公募した以下のセリフを使用した短編
「私、結構強いですよ」「どんな謎よりあなたを知りたいです」
発端は王様ゲームだった気がする。
それすらもどうしてそうなったって感じだけど。
ワイミーズハウスの一室で、遊びに来たエルとみんなでワイワイしていただけのはずだった。
今や戦争でも起きんばかりの緊迫感で全員立ち上がり(ニアは座ってるけど)輪になって睨み合っている。
「私、結構強いですよ」
「…やっぱりやめない?」
「笑止」
「無理です、途中棄権は何よりも嫌いなので」
真顔で強者宣言するエルを見ないようにしながら提案するも即却下された。
笑止ってなんだよメロ。厨二病か?
途中棄権も何もまだ始まってないんだから良いじゃんエル。
途方に暮れて助けを求めるように床を見れば、見上げていたニアと目が合った。
無表情のままピースを掲げられる。しばし見つめ合い、おもむろに自身の手をかたく握って差し出してみると、ピースしたままのニアがばたりと床に倒れた。"降参"のポーズだ。
なるほど、自分はチョキを出すから私にはグーを出せと。私を勝たせてくれるつもりのニアに思わずときめく。
「おいナマエ!なんだその顔は!俺だってチョキ出すからな!」
「うわ、絶対パー出してくんじゃん」
日頃の行いのせいで信用ゼロのメロにあからさまに嫌な顔をしてしまう。
どうしよう、チョキ出そうかな。
でもニアの厚意を無下にするわけには。
そうこうしているうちにエルが「出さなきゃ負けです!じゃんけんぽん!」と叫び、反射で握り締めたままだった拳を突き出してしまう。
エルとメロはパーだった。こいつら。
ニアは約束通りチョキを出してくれてるのであいこだ。
ニアの手元を見たエルとメロから舌打ちが漏れる。こいつら。
「……なるほど。まずは全員パンツ一枚になってから始めませんか?」
「何言ってんの?」
「どんな謎よりあなたを知りたいんです、ナマエ」
「何言ってんの??」
大真面目に提案してくるエルに思わずツッコんでしまう。
「着ている服の数が違いすぎてこれではメロが有利すぎます。じゃあメロだけ脱いで下さい」
「待て待て待ておかしいだろ!?全員パンツに上下1枚ずつで平等じゃないか!」
「メロは靴下履いてます」
「じゃあ靴下だけ脱ぐよ!!!」
そう言ってポイポイ靴下を脱ぐメロをハラハラと見守る。ここで私だけブラしてるからそれも取れなんて言われたらダッシュで逃げよう。
その心配は杞憂だったようでメロが裸足になったら即試合再開となった。
私とニアが結束している限りあいこになるので、エルとメロは先にニアを剥く作戦に出たようだ。
グー3人VSチョキ1人でみるみるうちにパンツ一枚となってしまったニア。
どうしよう。
次もグー出したらニアが負けちゃう。全裸になっちゃう。かわいそうすぎる。パー出そうか。
「アウト!セーフ!よよいのよい!」
ニア、グー。
メロ、チョキ。
エル、チョキ。
私、グー。
「「はあああ???」」
「……ちょっと、みんなして私がパー出すと思ってんの?最後までニアを信じるに決まってるでしょ!?ニアも私を勝たせようとして!」
「別にナマエがパー出すとは思ってない、他の二人がチョキだろうなと思って」
「クッソ!ニアてめえ!」
「往生際が悪いよメロ、脱いで」
心底悔しそうに唇を噛んだままバッとシャツを脱ぎ捨てるメロ。少年特有の細くて薄い身体だがしっかり締まっている。すべすべで凹凸のない子供らしいニアと違って男性みが出てきている。
普段見ることのない姿に目のやり場に困ってエルを見ればノロノロとシャツを脱ぎ終えたところだった。
骨が浮くほど細いのに腹筋はうっすら割れていて締まるところは締まっているし腰の細さと対照的に肩幅がちゃんと広くて大人の男性の体型だ。
見るのは初めてじゃないのに二人の子供と並んだ姿を見ると改めて男だということを思い出して赤面してしまう。
エルを見て顔を隠してしまったナマエに舌打ちをするメロ。自分だって同じ姿なのに面白くない。
「次は絶対に負けねえ!アウト!セーフ!よよいのよい!!!」
高らかに宣言して勢い良くパーを出すメロ。
ニア、チョキ。
エル、チョキ。
ナマエ、チョキ。
「なんっっでだよ!?!?最後までニアを信じるんじゃなかったのかよ!?」
「いや、メロ絶対私がグー出し続けると思ってそうで」
「ナマエがそう思うだろうなと思って」
「今まで通りチョキ出しただけです」
「クッッッソ!!!!」
もう知らねえ!とか何とか言いながらちゃんとズボンを脱ぐところは偉いと思う。
これでパンツ一丁が二人になった。なんだこれ。
しばらくチョキのニア、グーのナマエのせいであいこが続き、気まぐれでチョキを出したらエルが一人負けした。
ゆるゆるとジーパンを脱ぎながら怨みがましい目でナマエを見る。
「全く、男3人パンツ一丁にしてどういうつもりですか…変態」
「いや、この絵面、変態はそっちだからね」
「貴女も脱ぎなさい」
「おかしいでしょ」
ルール無視して服を脱がそうと掴みかかってきたエルと攻防しているとニアが「出さなきゃ負けよ!」と割って入ってくれた。そして一人負けしてついに全裸になってしまった。座り方が上手いので見えないけど、全裸になってしまった。他の二人に比べればまだ幼さが残るとはいえ立派なティーンエイジャーの男性が全裸になっているところに一緒にいるのは居た堪れない。
「はい、ニアの負け!おしまい!解散!」
「何言ってるんですか?最後の一人が全裸になるまで続けますよ」
「は!?そんなの野球拳じゃない!!」
ただ私を脱がしたいだけじゃん!
奇跡的に1枚も服を失っていない私は部屋を飛び出し逃げ出した。やってられるか。
引きこもり隠キャに見えて運動神経抜群なエルと普通に運動神経抜群なメロがあっという間に追いついてきたけど、女の子を二人のパンイチ男が追いかけ回してるのを見て驚いた施設の男子たちが二人を取り押えてくれたし女子たちが私を庇って立ちはだかってくれたので事なきを得た。
エルとメロはパンイチのまま正座させられワタリとロジャーに叱られた。ざまぁみろ。
私のために全裸になってくれたニアには何かお礼をするよと言えば、一日隣で一緒にパズルをしてくれれば良いと言うのでそうした。手を握られたのは驚いたけど、お互い空いてる方の片手でパズルしていたら説教部屋から帰ってきたパンイチ二人に見つかって、物凄い形相でパンイチのまま憤怒して暴れるのでまた説教部屋に連れ戻されていった。なんだこれ。
9万打企画キャラ投票3位
公募した以下のセリフを使用した短編
「私、結構強いですよ」「どんな謎よりあなたを知りたいです」