短編
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「それでね、テレビで言ってたんだけど~」
Lの手を取ってその薄くて冷たくて青白い手のひらをくにくにと揉みながら他愛もない世間話を垂れ流す。ちなみに手を取った時も今も何の反応もない。まるで私に触られているのを気付いていないかのように無視されている。反対側の細い手首には物々しい手錠がはまっていて、そこに繋がる長い鎖の先には端正な顔立ちの青年の健康的な手首がはまっていた。青年もまた、私の存在になど気付いていないかのように鎖で繋がっている男と話し込んでいる。Lの向こう側で私がずっと無駄話をしているというのに器用なもんだ。
別に真剣に聞いてほしいわけじゃないけど、二人が無言だった時から話しかけているのだし、空返事でもいいから何かしら相槌を打つとか手を触られた反応を示すだとかしてくれてもいいんじゃないか。集中しすぎて何も聞こえないモードなのかと思えば夜神月の「竜崎」の一言で体ごとそちらを向くんだから聞こえてなかったんじゃなくてただ無視されていただけだとわかってしまった。くそう。かなしい。
体を夜神月に向けているせいで私には背中しか見えないし握ったままだった手だけが腕を少々無理な方向に曲げたまま私のそばにあった。肘とか肩とか痛かろうに振りほどかれないということは本当に手を掴まれていることに気付いてないんじゃないか?
「いい案ですねライトくん」
「だろ?じゃあそれでいくか」
話がまとまったらしく、離れたところにいる捜査本部の人たちに二人が話しかけに行く気配を感じたので邪魔になると思って掴んでいた手を離した、瞬間、逆にぎゅっと握られたのでびっくりして肩を揺らした。
「どこへ行くんです」
「、え」
「なぜ手を離したんです」
「え、えっ? だ、だって二人が立ち上がってどっか行きそうだったから」
「それで何故手を離すことになるんですか」
「え? 移動するのに邪魔になると思って」
「一緒にくればいいだけでしょう」
まったく、仕方ない、意味の分からない人ですねなどと謂れのない暴言を吐きながら力任せに握った手を放し、細い指をするりと私のそれに絡ませてしっかり捕まえる。
恋人繋ぎにされてしまった手を驚愕のあまり口を半開きにして見ているとぐいっと引かれて無理やり立たされた。
「ほら、行きますよ」
「邪魔になるし…」
「耳元で不要な情報を垂れ流されても邪険にしてないんだから何したって邪魔になんかならないですよ」
「でも、」
「はぁ…構うと引くのはなんなんですか」
理解に苦しむとばかりに嫌そうな表情を顔全体に張り付けて、いつまでも動こうとしない私を軽々と抱き上げてしまった。急な浮遊感に慌ててしがみつく。
「な、なにしてんの!?」
「大人しくしないとキスしますよ」
「…なんでもいいから早くしてくれないか」
鎖で繋がっているせいで単独行動できず近くで待っていた夜神月にまで文句を言われて黙るしかない。
「散々好きにいじっていたんだから今度は私が好きにします」
そう言って頬にキスを落とされ、思わず両手で顔を覆う。大人しくしてたじゃん。
もう絶対に勝手に触ったりしないと心に決めて、呆れた顔で迎えてくれるだろうおじさんたちを視界に入れずに済むよう固く目を瞑った。
Lの手を取ってその薄くて冷たくて青白い手のひらをくにくにと揉みながら他愛もない世間話を垂れ流す。ちなみに手を取った時も今も何の反応もない。まるで私に触られているのを気付いていないかのように無視されている。反対側の細い手首には物々しい手錠がはまっていて、そこに繋がる長い鎖の先には端正な顔立ちの青年の健康的な手首がはまっていた。青年もまた、私の存在になど気付いていないかのように鎖で繋がっている男と話し込んでいる。Lの向こう側で私がずっと無駄話をしているというのに器用なもんだ。
別に真剣に聞いてほしいわけじゃないけど、二人が無言だった時から話しかけているのだし、空返事でもいいから何かしら相槌を打つとか手を触られた反応を示すだとかしてくれてもいいんじゃないか。集中しすぎて何も聞こえないモードなのかと思えば夜神月の「竜崎」の一言で体ごとそちらを向くんだから聞こえてなかったんじゃなくてただ無視されていただけだとわかってしまった。くそう。かなしい。
体を夜神月に向けているせいで私には背中しか見えないし握ったままだった手だけが腕を少々無理な方向に曲げたまま私のそばにあった。肘とか肩とか痛かろうに振りほどかれないということは本当に手を掴まれていることに気付いてないんじゃないか?
「いい案ですねライトくん」
「だろ?じゃあそれでいくか」
話がまとまったらしく、離れたところにいる捜査本部の人たちに二人が話しかけに行く気配を感じたので邪魔になると思って掴んでいた手を離した、瞬間、逆にぎゅっと握られたのでびっくりして肩を揺らした。
「どこへ行くんです」
「、え」
「なぜ手を離したんです」
「え、えっ? だ、だって二人が立ち上がってどっか行きそうだったから」
「それで何故手を離すことになるんですか」
「え? 移動するのに邪魔になると思って」
「一緒にくればいいだけでしょう」
まったく、仕方ない、意味の分からない人ですねなどと謂れのない暴言を吐きながら力任せに握った手を放し、細い指をするりと私のそれに絡ませてしっかり捕まえる。
恋人繋ぎにされてしまった手を驚愕のあまり口を半開きにして見ているとぐいっと引かれて無理やり立たされた。
「ほら、行きますよ」
「邪魔になるし…」
「耳元で不要な情報を垂れ流されても邪険にしてないんだから何したって邪魔になんかならないですよ」
「でも、」
「はぁ…構うと引くのはなんなんですか」
理解に苦しむとばかりに嫌そうな表情を顔全体に張り付けて、いつまでも動こうとしない私を軽々と抱き上げてしまった。急な浮遊感に慌ててしがみつく。
「な、なにしてんの!?」
「大人しくしないとキスしますよ」
「…なんでもいいから早くしてくれないか」
鎖で繋がっているせいで単独行動できず近くで待っていた夜神月にまで文句を言われて黙るしかない。
「散々好きにいじっていたんだから今度は私が好きにします」
そう言って頬にキスを落とされ、思わず両手で顔を覆う。大人しくしてたじゃん。
もう絶対に勝手に触ったりしないと心に決めて、呆れた顔で迎えてくれるだろうおじさんたちを視界に入れずに済むよう固く目を瞑った。
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