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紅の王子様
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「だーからがっくんちゃんと答えは漢字で書いて!」
「だってわかんねーもん!」
「宍戸さん、そこは3ですよ」
「宍戸、後輩に勉強教わってどうすんだ」
「うるせえぞ跡部!」
「えっああすみません宍戸さん!」
―――――――――勉強会、全然集中出来なかった。
それもこれも全部あのビニール袋のせいだ。誰だあれ落としたのは。
マジで呪ってやる。呪うだけじゃすまねえ。
男だったらピーをピーしてピーーーってなるまでゆるさねえ。女だったら…可愛くなかったら一発殴る。
帰り道もみんなの話は頭に入らず、右から左、左から右へと抜けて行く。
なのに一番最初に滝にバレた時ほどのショックはない。バレることにも慣れてきてしまったのか…まずいな。
「…優しかったな…忍足」
部屋で考え事をしているとつい口に出してしまう。
滝も優しかったけどでも、あの時はまだ短期間だったし、向こうが先に気付いたからだと思う。
跡部にバレた時は怒られた。自分が嘘をついてたんだから当たり前だけど。
でも…忍足は違った。
怒られると思ってたし、忍足の性格上口も聞いてもらえないと思ってた。
「…なんかすごい悪いことしてる気分」
今までにない罪悪感が襲ってきた。
忍足は優しく気にしない、と言ってくれたけど、自分の気持ちがごめんじゃ済まなくなってきた。
宍戸、ちょた、ジロー、岳人、みんななんだかんだ言っても大好きな仲間だ。(日吉は別。)
もう、ばらしてしまった方がいいのかもしれない。
でも今の空間の居心地が良すぎて壊したくはない。
でもみんなに嘘をついていることはすごい罪悪感。
でもここで氷帝にいられなくなったら…
「…親父…」
悩みと不安に押し潰されそうだったのでとりあえず詩菜に相談しようとメッセージを送る。
今から自分の部屋へ来て話を聞いてくれるらしい。
…よし、話すことを全部ちゃんとまとめておかなくちゃ。