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紅の王子様
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俺は今、何を、見た?
大石凌。三年になって氷帝に転入してきたやつで、男子テニス部に入った。
常人じゃないテニスの上手さで、俺の立場を全てかっさらっていった。
最初は本当に嫌いだった。殺意を抱いたのは初めてのことだった。
それなのになぜかわからないが意識し始めた。
相手は男なのに、と忘れよう忘れようとしていたのに。
忍足の野郎が凌にマジで惚れたりしたことが妙に腹立たしくて。
自分の凌に対する感情がよくわからなくなってきていたんだ。俺様らしくもない。
そんな時、そんなタイミングでこんなもの見たら、誰だってどうしたらいいかわからなくなるだろ?
「……お前、女だったのかよ」
「ごめん…」
この俺様が冷静ではいられなくなった。
怒ってる?むかついてる?そんな程度じゃない。
嘘をついたことも少しはムカつくさ。だが問題はそこじゃねえんだ。
「お前…っ俺様がどんだけ悩んだと思ってんだよ!!」
凌は黙りこくってしまった。俺がいきなり怒鳴ったからびびったのかもしれない。
今思えば俺は完全に凌に惹かれていた。だけどあいつは男だからダメだ、と散々悩んできたのに。
「な、なんで悩んだのかわかんないけど…ごめんなさい…」
凌は泣きそうな声でドア越しに謝ってくる。
「…もういい。いきなり怒鳴って悪かった」
「いや嘘ついてたのこっちだし…」
「お前なんで男のフリなんか…」
「それはまだ言えない」
いきなり意志がはっきりした声になってびっくりした。
聞いちゃいけないことを聞いた気がして、俺はとっさに謝ってしまった。俺様らしくねえな…チッ
その後はあいつの本名を聞いたり、マネージャーとの関係を聞いたりした。
萩之介の野郎がもう知っていることには驚いた。あの野郎、そういうとこだけは敏感なんだよな。
誰にも言わないで欲しいとのことだから俺様は誰にも言うつもりはない。が…
忍足とかは気付く気がする。そして忍足が凌が女であることに気付いたら、どうするつもりなんだろうか。
一通り凌と話した後、俺様はテニスコートに戻らず自分の部屋に戻った。
「凌~大丈夫かよ~」
「大丈夫じゃねえよクソチビ」
「チビって言うな!クソクソ!」
夕方、俺様達は合宿所を後にした。
バスに乗り込み気付いたけど、帰りは凌と席が隣同士だったんだ。
気まずい。
「…悪かったな」
「跡部のせいじゃない」
妙に冷たい凌…いや、綾香。体調は物凄く悪そうだ。
そして目が腫れてる。俺様にバレた後、悩んで泣いてしまったのか…
明日からの学校、クラス、そして部活。
一体こいつとどう接していけばいいのか、全然見当がつかない。
大石凌。三年になって氷帝に転入してきたやつで、男子テニス部に入った。
常人じゃないテニスの上手さで、俺の立場を全てかっさらっていった。
最初は本当に嫌いだった。殺意を抱いたのは初めてのことだった。
それなのになぜかわからないが意識し始めた。
相手は男なのに、と忘れよう忘れようとしていたのに。
忍足の野郎が凌にマジで惚れたりしたことが妙に腹立たしくて。
自分の凌に対する感情がよくわからなくなってきていたんだ。俺様らしくもない。
そんな時、そんなタイミングでこんなもの見たら、誰だってどうしたらいいかわからなくなるだろ?
「……お前、女だったのかよ」
「ごめん…」
この俺様が冷静ではいられなくなった。
怒ってる?むかついてる?そんな程度じゃない。
嘘をついたことも少しはムカつくさ。だが問題はそこじゃねえんだ。
「お前…っ俺様がどんだけ悩んだと思ってんだよ!!」
凌は黙りこくってしまった。俺がいきなり怒鳴ったからびびったのかもしれない。
今思えば俺は完全に凌に惹かれていた。だけどあいつは男だからダメだ、と散々悩んできたのに。
「な、なんで悩んだのかわかんないけど…ごめんなさい…」
凌は泣きそうな声でドア越しに謝ってくる。
「…もういい。いきなり怒鳴って悪かった」
「いや嘘ついてたのこっちだし…」
「お前なんで男のフリなんか…」
「それはまだ言えない」
いきなり意志がはっきりした声になってびっくりした。
聞いちゃいけないことを聞いた気がして、俺はとっさに謝ってしまった。俺様らしくねえな…チッ
その後はあいつの本名を聞いたり、マネージャーとの関係を聞いたりした。
萩之介の野郎がもう知っていることには驚いた。あの野郎、そういうとこだけは敏感なんだよな。
誰にも言わないで欲しいとのことだから俺様は誰にも言うつもりはない。が…
忍足とかは気付く気がする。そして忍足が凌が女であることに気付いたら、どうするつもりなんだろうか。
一通り凌と話した後、俺様はテニスコートに戻らず自分の部屋に戻った。
「凌~大丈夫かよ~」
「大丈夫じゃねえよクソチビ」
「チビって言うな!クソクソ!」
夕方、俺様達は合宿所を後にした。
バスに乗り込み気付いたけど、帰りは凌と席が隣同士だったんだ。
気まずい。
「…悪かったな」
「跡部のせいじゃない」
妙に冷たい凌…いや、綾香。体調は物凄く悪そうだ。
そして目が腫れてる。俺様にバレた後、悩んで泣いてしまったのか…
明日からの学校、クラス、そして部活。
一体こいつとどう接していけばいいのか、全然見当がつかない。