短編
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「…アンタ何しにきたんですか」
「先輩に向かってアンタとか言うな」
大晦日家に来ても良いかなんて聞くから少し期待してしまった俺は馬鹿だ。
今年もあと1時間ちょっとだというのにこの人は人ん家のテレビの真ん前に体育座りして紅白に噛り付いている。
流行っているんだかなんだか知らない若者(といっても俺より上だろうけど)が出てきた時なんか「メガネ!!」とか叫んでいた。(メガネがどうしたって言うんだ)
こんななら家族と共に親戚の家へ行けば良かった。大晦日ひとりで家に残るなんて、と言う母さんの小言をかわしながら家に残ったと言うのに。
テレビに釘付けの先輩の背中を眺めているうちにだんだんと腹が立ってきて、先程の発言。
言われたくなきゃこっち向け、と思ってからハッとする。なんだ俺、これじゃ
「テレビに妬いてるみたいじゃないか…」
「ん?なんか言った?」
「いえ、別に」
しまった、声に出た。 一体どうしたって言うんだ、ああ、そんな切ない顔してテレビを見るな、喜怒哀楽がころころ変わる先輩を横から眺めていると、ふいにこっちに顔が向いて、どくん、と胸が高鳴る。
「な、んですか?」
「ん、いやー日吉とふたりで年越せるのかと思ったら嬉しくて」
えへへ、と笑う先輩を抱きしめてしまった俺は、悪くないと思う。
良いお年を!
「先輩に向かってアンタとか言うな」
大晦日家に来ても良いかなんて聞くから少し期待してしまった俺は馬鹿だ。
今年もあと1時間ちょっとだというのにこの人は人ん家のテレビの真ん前に体育座りして紅白に噛り付いている。
流行っているんだかなんだか知らない若者(といっても俺より上だろうけど)が出てきた時なんか「メガネ!!」とか叫んでいた。(メガネがどうしたって言うんだ)
こんななら家族と共に親戚の家へ行けば良かった。大晦日ひとりで家に残るなんて、と言う母さんの小言をかわしながら家に残ったと言うのに。
テレビに釘付けの先輩の背中を眺めているうちにだんだんと腹が立ってきて、先程の発言。
言われたくなきゃこっち向け、と思ってからハッとする。なんだ俺、これじゃ
「テレビに妬いてるみたいじゃないか…」
「ん?なんか言った?」
「いえ、別に」
しまった、声に出た。 一体どうしたって言うんだ、ああ、そんな切ない顔してテレビを見るな、喜怒哀楽がころころ変わる先輩を横から眺めていると、ふいにこっちに顔が向いて、どくん、と胸が高鳴る。
「な、んですか?」
「ん、いやー日吉とふたりで年越せるのかと思ったら嬉しくて」
えへへ、と笑う先輩を抱きしめてしまった俺は、悪くないと思う。
良いお年を!