短編
はじめにお名前変換してください
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「なにしてんだー?」
「んー青春。」
空は澄みきってて夕焼けが綺麗でグラウンドからは運動部の掛け声が。
窓際に座ってそよ風に吹かれていた私に誰かが声をかけた。
誰かって言うのは向日岳人。
クラスメイトのおかっぱ。
大人気のテニス部の正レギュラーだ。
「どうしたの?部活は?」
窓の外を見たまま問う。
まだ部活が終わる時間じゃないはずだ。
「今日は監督の都合で早く終わったんだ。」
ガタガタと音を立てながら岳人が答える。
机の中に詰まったプリントや教科書を整理しているんだろう。
私はふぅんと気のない返事をしてまたたそがれる。
岳人ももうそれ以上つっこんでこなかった。
「…こういうシチュで告白とかされたらロマンティックだよねぇ…」
少女漫画チックな乙女発言をしたのに突っ込みなし。
なんだよー一人でアホみたいじゃんーって思っていたら。
「…じゃあしてやろうか。」
ワンテンポ遅れてツッコミがきた。
「は?」
「だから、告白。」
意味がわかりません。
「絶好のシチュエーションなんだろ?」
顔に出たのか振り向いた私の目をまっすぐ見てゆっくり問う。
いや、そりゃロマンティックだけども。
そんな別にただの独り言だし恋に飢えてる訳でも…
「夕陽の中の教室で告白されたらOKすんのか?」
「まぁ…相手にもよるけど…」
「じゃあするよ。告白。」
いやいやいや。
じゃあとか何。
「いいよ…ただの独り言だしっほら乙女発言は誰でも無意識にしてしまうもんだよ☆」
「…俺に告白されんの嫌なのかよ…」
え
何?
なんでうつむくの?
「がっく…」
「俺…名前が好きなんだよ。」
はい?
「ほんとに、ずっと前から、ずっとずっと…
夕陽の中で告白とかシチュまかせみたいだけど、俺は…っ」
顔を上げた岳人は真っ赤で。
思わずこっちも赤くなってしまうくらい。
「それ…告白…?」
「そうだって言ってんだろ?!」
うーわー
初めてです貴重な体験をありがとう。
なんて冷静になってる場合じゃなくて。
そんな…私岳人のことそんな風に考えた事なくて…
「…名前?」
心配そうに覗き込む岳人。
「私…」
「…嫌ならいいぜ…無理しなくても…ごめん。」
ぷいっと顔を背け乱雑にかばんに荷物を詰め込み教室を去ろうとする。
「あっ…嫌なんかじゃないっないよっ!!」
必死で追いかけて制服の裾を掴む。
「そういう風にがっくん見たことなかったけど…私でいいなら…がっくんの気持ち受け止めたい…」
まっすぐ目を見て言う。
そしたら岳人の顔がみるみる真っ赤になっていって。
意外に純情少年な彼を可愛いと思ってしまった。(禁句だから言わないけど。)
「絶対オトしてやるよ。」
「せいぜい頑張ってミソ?」
「なっ俺の十八番台詞っ!!」
まだ想い人ではないけれど
夕陽の中でこのおかっぱは『友達以上』になった。
ふたりで青春するようになるのはもう少し先のお話。
「んー青春。」
空は澄みきってて夕焼けが綺麗でグラウンドからは運動部の掛け声が。
窓際に座ってそよ風に吹かれていた私に誰かが声をかけた。
誰かって言うのは向日岳人。
クラスメイトのおかっぱ。
大人気のテニス部の正レギュラーだ。
「どうしたの?部活は?」
窓の外を見たまま問う。
まだ部活が終わる時間じゃないはずだ。
「今日は監督の都合で早く終わったんだ。」
ガタガタと音を立てながら岳人が答える。
机の中に詰まったプリントや教科書を整理しているんだろう。
私はふぅんと気のない返事をしてまたたそがれる。
岳人ももうそれ以上つっこんでこなかった。
「…こういうシチュで告白とかされたらロマンティックだよねぇ…」
少女漫画チックな乙女発言をしたのに突っ込みなし。
なんだよー一人でアホみたいじゃんーって思っていたら。
「…じゃあしてやろうか。」
ワンテンポ遅れてツッコミがきた。
「は?」
「だから、告白。」
意味がわかりません。
「絶好のシチュエーションなんだろ?」
顔に出たのか振り向いた私の目をまっすぐ見てゆっくり問う。
いや、そりゃロマンティックだけども。
そんな別にただの独り言だし恋に飢えてる訳でも…
「夕陽の中の教室で告白されたらOKすんのか?」
「まぁ…相手にもよるけど…」
「じゃあするよ。告白。」
いやいやいや。
じゃあとか何。
「いいよ…ただの独り言だしっほら乙女発言は誰でも無意識にしてしまうもんだよ☆」
「…俺に告白されんの嫌なのかよ…」
え
何?
なんでうつむくの?
「がっく…」
「俺…名前が好きなんだよ。」
はい?
「ほんとに、ずっと前から、ずっとずっと…
夕陽の中で告白とかシチュまかせみたいだけど、俺は…っ」
顔を上げた岳人は真っ赤で。
思わずこっちも赤くなってしまうくらい。
「それ…告白…?」
「そうだって言ってんだろ?!」
うーわー
初めてです貴重な体験をありがとう。
なんて冷静になってる場合じゃなくて。
そんな…私岳人のことそんな風に考えた事なくて…
「…名前?」
心配そうに覗き込む岳人。
「私…」
「…嫌ならいいぜ…無理しなくても…ごめん。」
ぷいっと顔を背け乱雑にかばんに荷物を詰め込み教室を去ろうとする。
「あっ…嫌なんかじゃないっないよっ!!」
必死で追いかけて制服の裾を掴む。
「そういう風にがっくん見たことなかったけど…私でいいなら…がっくんの気持ち受け止めたい…」
まっすぐ目を見て言う。
そしたら岳人の顔がみるみる真っ赤になっていって。
意外に純情少年な彼を可愛いと思ってしまった。(禁句だから言わないけど。)
「絶対オトしてやるよ。」
「せいぜい頑張ってミソ?」
「なっ俺の十八番台詞っ!!」
まだ想い人ではないけれど
夕陽の中でこのおかっぱは『友達以上』になった。
ふたりで青春するようになるのはもう少し先のお話。