紅の王子様
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「あっ凌また長ジャージはいてないし!!」
「あれ暑っ苦しいし邪魔なんだもん」
「ええやんその方が♡」
最近詩菜の様子がちょっと変わった気がする。
無理矢理にでも長ジャージはかせようとするし、忍足に対して敵対心?みたいなもの持ってる。
すぐ忍足のこと睨むし。口説かれて警戒でもしてんのかね、コリャ。
様子が変わったといえばもう一つ。あれ以来跡部と一言もしゃべってない。
何も言ってこないけど、詩菜は何かあったって気付いてるんだろうな。
「今年は例年とは違い、GWにも合宿をすることが決まった。」
今日初めて月一である全体ミーティングに参加した。(レギュラーは週一だけど部員全員では月一)
もちろん部長である跡部が仕切って、たまに監督が助言したりしてる。
自分は昨日遅くまでテト●スしてたせいで眠くてうとうとしてたのに、跡部のこの一言で完全に起こされた。
「え、が、合宿やんの?」
「普段は夏休みだけやねんけど、今年は関東大会のためにGWもやるらしいで」
「いや、つーか…合宿あること知らなかった」
「お前氷帝テニス部に合宿ないわけないだろ?」
確かに言われてみればそうだ。名門のテニス部だ、きっとスパルタで合宿もやってるんだろう。
自分はみんなでお泊り☆みたいなことは好きだし合宿も好きだけど、今回は違う。
自分は仮にも男装してるのだ。寝てる間まで気が抜けない、下着とか一目見られたらおしまいになる。
「…今月の全体ミーティングは以上。帰ってよし!」
帰ってよしじゃない。何がよしなのだろう。全然よくない。死にたい。
とりあえず今日は一人で帰ることにした。
「えーっとラケットとボールと…」
何日かして、次の日からGWに突入する日となった。
自分は合宿のために部屋で支度をしていた。
ラケットにボール、タオル、ジャージ等+歯磨きセットなどの泊まり用セット。
それと。
「…いつか履くことになるとは思ってたけど…ι」
そう思いながら泣く泣くかばんにしまったものはなんとトランクス。
兄に買ってきてもらったもので、カモフラージュのためにこれをはくことに決めた。
正直、男装を始めたこと今では後悔している。(いろんな意味で)
不安は多々あるものの、この合宿でみんなともっと馴染めればいいなあと少し期待を持って、早めに就寝した。
なんだかんだ、合宿が楽しみだ。