異世界の介入者
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「ミステリーショップでエース・トラッポラ君のメモリーカードを買おうとしたらこの方が出てきた、というわけですか。全く、次から次へと面倒ごと…ゴホン!前代未聞なことをしでかしますね貴方は!」
「はぁ…すみません…」
耳に障るキンキンとした小言が不快でぼんやりと目を覚ます。
相変わらず狭いところに立ったままだ。え、立ったまま寝てたの?器用か?
目の前にはさっきの知らない人と…ついさっきまでやっていたゲームに出てきた仮面の男。前言撤回、寝てたじゃなくてまだ寝てるわ。夢の中だわ。
夢の中でも眠いなんて本当に夢の国で体力使い果たしたな…今頃廊下に転がって寝てるんだろうか。せめてソファで寝たかった、明日絶対身体バキバキじゃん。
そんなことを思ってぼやーっとしていたら小言をブツブツ言い続けていた金色の眼と目が合った。
「ギャーッ!!」
「ぎゃーー!?!?」
仮面の男が突然叫んだのでつられて叫ぶ。なに!?心臓がバクバクいっている。一気に目が覚めた。夢の中だけど。
「貴方ね!!起きてるんだったらそう言いなさい!びっくりするでしょうが!ああ心臓に悪い!!」
おまいう…
金色の眼を吊り上げてプリプリと怒る男に理不尽さを感じてムッとする。さっきやったばっかだから流石に覚えてる、この学校の学園長だ。
「ほら、早く出てきなさい。全く…入学式も終わって授業も始まってるというのに…こんな中途半端な時期に予定していない新入生なんて…多額の寄付がある生徒ならともかく…さっさと寮を決めますよ」
手を引っ張られてつんのめりながら明るいところへ引きずり出される。
チュートリアルで見た鏡がある部屋だ。振り向けば棺が浮いてる。私あれに入ってたの?あれガチャのやつだよね。棺ってとこが意味深というか縁起悪いというか…
「ほら!よそ見してないでちゃんと前を向いて!」
学園長に背中を押されて大きな鏡の前に立たされる。白雪姫の魔法の鏡そっくりなそれに緑色の顔が浮かび上がった。これもさっき見たやつ。
≪汝の名を告げよ≫
「…名前です」
≪名前………汝の魂のかたちは…≫
わからぬ。でしょ?魔法が感じられない〜てやつ。私、これから監督生になるんだ。チュートリアル通りの夢を見るなんて早速ハマっちゃったのかな?いやいや、まだハマってないし。
そんなことを考えている間、鏡は難しい顔をして黙り込んでしまっていた。え?遅くない?わからぬ、は?セリフ忘れちゃった?仕方ないなぁ、すっ飛ばしてあげよう。このシーンよりエースとジュース?だっけ?のドタバタシーンを夢見たいし。
「えーと、私をあるべき場所へ導きたまえ!」
「ハッ!?貴方なに勝手に言って…」
「うるさいな、スキップしたいのこのくだりを!」
「伝統ある儀式をなんだと思って…」
「あるべき場所へ導きたまえ〜!!」
「ちょっと静かにしなさい!!」
≪………………ない…この者のあるべき場所はこの世界のどこにもない…≫
ほらきた!
無である!そしてオンボロ寮の監督生に俺はなる!ドン!
早く魔法でわちゃわちゃするシーンになって我が夢よ。
「なんですって!?それじゃあ監督生君とおんなじじゃあありませんか!」
キンキン声が耳をつんざく。
ンッ?
監督生君とおんなじ??監督生は私では?
金切り声を上げた学園長の方を振り向くとさっき最初に目が合った見知らぬ生徒が困った顔をしてこちらを見ていた。その足元にはネコチャン…ではなくグリム。さっきは気づかなかった!
え?じゃああの人が監督生??えっ?じゃあ私は?
≪………ただし…汝の魂のかたちは……古の…失われた寮にふさわしい…≫
んんっ?
なんか知らんこと言い出した。
「この世界の人ではないけど魔法が使えるって事です?そんなことが…まさか…」
「えっ魔法なんて使えないです」
「えっ!?いやしかし闇の鏡の言うことは絶対ですし…一応聞きましょう、貴方、出身は?」
「東京、日本の」
「フム…やはり聞いたことがありませんね…これは監督生君と同じ…しかし魂は古の…?まさか…あの寮は使われなくなってどのくらい経っていると…その間誰も選ばれてなど…いやしかし…」
校長の話が長いのは夢の中でもお決まりなのか。いや、これは私の夢なんだから私がそう刷り込まれてるだけか…校長の話というよりは大きな独り言なんだけど…。
「鏡よ鏡よ鏡さん。私の魂のかたち?はオンボロ寮にぴったりってことですか?」
「アッ!!!!また勝手に鏡に話しかけて!」
≪…その通り……≫
「やっぱり!」
いかにもオタクの見る夢っぽい!!
自分が監督生じゃないのならそれに準ずる存在かつちょっと上位互換、つまりオンボロ寮所属で魔法が使える!なんてわかりやすい!我ながら単純な思考回路だこと。
「あの寮のことを知っているのか?僕は入学するまで寮は7つだと思っていたが…もしかして8つ目の寮は有名なものだったのか…?」
ふいに声がしてびっくりした。
全然気づいてなかったけどこの部屋にはもう一人いたのだ。チュートリアルで見たジュースくんが!
「いいえ!あの寮が使われなくなって久しく…ここ何年…いや何十年何百年は少なくとも我が校の寮といえば7つでした…が…闇の鏡が言うなら間違いないのでしょう…こんな時期にしかもミステリーショップの"扉"からというのが気になりますが…魔力もあるということですし、貴方は今日からオンボロ寮の生徒です。ようこそ、ナイトレイブンカレッジへ」
学園長がペラペラと話し終えたところで「監督生クン」が寮の名前、オンボロ寮で決定なんだ…とボヤいた。正式名称じゃなかったのか。知らんけど。
学園長の手の中が光って、宝石がついた万年筆みたいなペンが現れる。
あ、これグリムの首輪つけるときに言ってたマジカルペン?とかいうやつだ!エース達が魔法使うとき使ってた…。
「はい、貴方のマジカルペンです。魔力があるということで授けますが…貴方、もしかしてもしかしなくても手ぶらですか?」
「え?あ、はい、そうですね見たところ」
両手をひらひらさせて何も持ってないことを見せる。お風呂入るつもりだったし…というかここは夢の中だから現実とは関係ないのだけど。
学園長はがっくりと肩を落としてクソでか溜息を吐いた。
「監督生君に続いて…なんということでしょう…聞いたことがない出身地に闇の鏡のあの発言…どうせ貴方も無一文なのでしょう?ああ!嘆かわしい!こんなことなら今年度の予算に組み入れておけば良かった…あぁ、あぁ!そんな目で見なくても分かっていますよ!監督生君のついでです、貴方の世界も探して差し上げますよ!私優しいので!正式にオンボロ寮の生徒となったからには学費を頂かなければなりませんが…その点も!監督生君同様、少しの頼まれごとをして頂ければ結構です!身寄りのない無一文の子供から無い金を巻き上げるなんてこと出来ませんしね!ああ私優しすぎません?」
よく喋るなあ。仮面キャラは好きだから第一印象から好意的だったのもあって私の脳内で贔屓されているらしい。推し候補だもんね。電車の中で残念ながら先生はガチャで引けないって友達に教えてもらったけど…。
「良かったな監督生、同じ寮に人間が増えて」
「俺様納得いかねーんだぞ!なんで今更出てきたそいつが普通に生徒になれて、俺様達は二人でひとつ扱いなんだゾ!」
ネコチャンがなんか言ってる。不機嫌な顔可愛い。そうか、同じ寮ってことは毎日ネコチャンモフり放題なんだ!うちペット飼えなかったから嬉しい〜!!夢万歳!しばらく醒めなくていいや。
「そりゃあ貴方達と違って『魔法が使えて』『モンスターじゃない』ですからね。そうだ、あの寮には貴方がたしかいませんから…必然的に貴方が寮長ということになりますね」
「えっ?」
「ふな〜〜〜〜〜!!!!納得いかねーんだゾ!!なんでそいつが!!」
「何度も言わせないでください、だから魔法が使えてモンスターじゃないからです!」
言い争うネコチャンと仮面。
本当に魔法が使えるのか定かじゃないけどそういう設定なんだろう。ラッキー!チュートリアルしか終わってないのに新米寮長爆誕した。寮長が何かよくわかんないけど。監督生と何が違うの?
「入学早々寮長になるだなんてすごいな…僕はハーツラビュル寮1年のデュース・スペード。よろしくお願いしますオンボロ寮長!」
「同じオンボロ寮のユウです。魔法が使えなくて…あそこのグリムの監督係として二人で一組の生徒ってことになってます。寮には他に人がいないんだけど…よろしくお願いします」
「オンボロ寮長ってなんか悪口みたいだな…同じ一年生?なんだし寮長とかよくわかんないし名前でいいよ!私も魔法使えるかわかんないんだけど…多分使えるっぽい!ここのことなんにも知らないからそんな堅苦しくなんないで!(ていうか夢だし!)」
二人と握手を交わす。おーおー、なんか欧米っぽい!いいね!
「あっ!今何時だ?監督生」
「結構時間経っちゃった!急いで戻らないと」
急に慌てた様子の二人に首を傾げる。
「僕達お菓子を作っていて。その材料の買い出しに購買へ行ったんだけど予想以上に荷物が多くて…サムさんがメモリーカードを買えばそこから誰でも抜け出させる事が出来るって言うからエースのメモリーを購入して荷物持ちさせようとしたんだけど…何故か名前、君が出てきたんだ」
なるほど。
脱衣所に入ろうとして開けたあの先はゲームのショップの中で、私はガチャで引かれたってわけだ。自分が引かれる側になろうとは。SSRだったのかが気になる。
「とにかく、先輩達が待っているはず、急ごう!」
荷物持ち要員として爆誕したことがわかったので買い物袋をひとつ持ち、駆け出したデュースと監督生の後を追った。
「はぁ…すみません…」
耳に障るキンキンとした小言が不快でぼんやりと目を覚ます。
相変わらず狭いところに立ったままだ。え、立ったまま寝てたの?器用か?
目の前にはさっきの知らない人と…ついさっきまでやっていたゲームに出てきた仮面の男。前言撤回、寝てたじゃなくてまだ寝てるわ。夢の中だわ。
夢の中でも眠いなんて本当に夢の国で体力使い果たしたな…今頃廊下に転がって寝てるんだろうか。せめてソファで寝たかった、明日絶対身体バキバキじゃん。
そんなことを思ってぼやーっとしていたら小言をブツブツ言い続けていた金色の眼と目が合った。
「ギャーッ!!」
「ぎゃーー!?!?」
仮面の男が突然叫んだのでつられて叫ぶ。なに!?心臓がバクバクいっている。一気に目が覚めた。夢の中だけど。
「貴方ね!!起きてるんだったらそう言いなさい!びっくりするでしょうが!ああ心臓に悪い!!」
おまいう…
金色の眼を吊り上げてプリプリと怒る男に理不尽さを感じてムッとする。さっきやったばっかだから流石に覚えてる、この学校の学園長だ。
「ほら、早く出てきなさい。全く…入学式も終わって授業も始まってるというのに…こんな中途半端な時期に予定していない新入生なんて…多額の寄付がある生徒ならともかく…さっさと寮を決めますよ」
手を引っ張られてつんのめりながら明るいところへ引きずり出される。
チュートリアルで見た鏡がある部屋だ。振り向けば棺が浮いてる。私あれに入ってたの?あれガチャのやつだよね。棺ってとこが意味深というか縁起悪いというか…
「ほら!よそ見してないでちゃんと前を向いて!」
学園長に背中を押されて大きな鏡の前に立たされる。白雪姫の魔法の鏡そっくりなそれに緑色の顔が浮かび上がった。これもさっき見たやつ。
≪汝の名を告げよ≫
「…名前です」
≪名前………汝の魂のかたちは…≫
わからぬ。でしょ?魔法が感じられない〜てやつ。私、これから監督生になるんだ。チュートリアル通りの夢を見るなんて早速ハマっちゃったのかな?いやいや、まだハマってないし。
そんなことを考えている間、鏡は難しい顔をして黙り込んでしまっていた。え?遅くない?わからぬ、は?セリフ忘れちゃった?仕方ないなぁ、すっ飛ばしてあげよう。このシーンよりエースとジュース?だっけ?のドタバタシーンを夢見たいし。
「えーと、私をあるべき場所へ導きたまえ!」
「ハッ!?貴方なに勝手に言って…」
「うるさいな、スキップしたいのこのくだりを!」
「伝統ある儀式をなんだと思って…」
「あるべき場所へ導きたまえ〜!!」
「ちょっと静かにしなさい!!」
≪………………ない…この者のあるべき場所はこの世界のどこにもない…≫
ほらきた!
無である!そしてオンボロ寮の監督生に俺はなる!ドン!
早く魔法でわちゃわちゃするシーンになって我が夢よ。
「なんですって!?それじゃあ監督生君とおんなじじゃあありませんか!」
キンキン声が耳をつんざく。
ンッ?
監督生君とおんなじ??監督生は私では?
金切り声を上げた学園長の方を振り向くとさっき最初に目が合った見知らぬ生徒が困った顔をしてこちらを見ていた。その足元にはネコチャン…ではなくグリム。さっきは気づかなかった!
え?じゃああの人が監督生??えっ?じゃあ私は?
≪………ただし…汝の魂のかたちは……古の…失われた寮にふさわしい…≫
んんっ?
なんか知らんこと言い出した。
「この世界の人ではないけど魔法が使えるって事です?そんなことが…まさか…」
「えっ魔法なんて使えないです」
「えっ!?いやしかし闇の鏡の言うことは絶対ですし…一応聞きましょう、貴方、出身は?」
「東京、日本の」
「フム…やはり聞いたことがありませんね…これは監督生君と同じ…しかし魂は古の…?まさか…あの寮は使われなくなってどのくらい経っていると…その間誰も選ばれてなど…いやしかし…」
校長の話が長いのは夢の中でもお決まりなのか。いや、これは私の夢なんだから私がそう刷り込まれてるだけか…校長の話というよりは大きな独り言なんだけど…。
「鏡よ鏡よ鏡さん。私の魂のかたち?はオンボロ寮にぴったりってことですか?」
「アッ!!!!また勝手に鏡に話しかけて!」
≪…その通り……≫
「やっぱり!」
いかにもオタクの見る夢っぽい!!
自分が監督生じゃないのならそれに準ずる存在かつちょっと上位互換、つまりオンボロ寮所属で魔法が使える!なんてわかりやすい!我ながら単純な思考回路だこと。
「あの寮のことを知っているのか?僕は入学するまで寮は7つだと思っていたが…もしかして8つ目の寮は有名なものだったのか…?」
ふいに声がしてびっくりした。
全然気づいてなかったけどこの部屋にはもう一人いたのだ。チュートリアルで見たジュースくんが!
「いいえ!あの寮が使われなくなって久しく…ここ何年…いや何十年何百年は少なくとも我が校の寮といえば7つでした…が…闇の鏡が言うなら間違いないのでしょう…こんな時期にしかもミステリーショップの"扉"からというのが気になりますが…魔力もあるということですし、貴方は今日からオンボロ寮の生徒です。ようこそ、ナイトレイブンカレッジへ」
学園長がペラペラと話し終えたところで「監督生クン」が寮の名前、オンボロ寮で決定なんだ…とボヤいた。正式名称じゃなかったのか。知らんけど。
学園長の手の中が光って、宝石がついた万年筆みたいなペンが現れる。
あ、これグリムの首輪つけるときに言ってたマジカルペン?とかいうやつだ!エース達が魔法使うとき使ってた…。
「はい、貴方のマジカルペンです。魔力があるということで授けますが…貴方、もしかしてもしかしなくても手ぶらですか?」
「え?あ、はい、そうですね見たところ」
両手をひらひらさせて何も持ってないことを見せる。お風呂入るつもりだったし…というかここは夢の中だから現実とは関係ないのだけど。
学園長はがっくりと肩を落としてクソでか溜息を吐いた。
「監督生君に続いて…なんということでしょう…聞いたことがない出身地に闇の鏡のあの発言…どうせ貴方も無一文なのでしょう?ああ!嘆かわしい!こんなことなら今年度の予算に組み入れておけば良かった…あぁ、あぁ!そんな目で見なくても分かっていますよ!監督生君のついでです、貴方の世界も探して差し上げますよ!私優しいので!正式にオンボロ寮の生徒となったからには学費を頂かなければなりませんが…その点も!監督生君同様、少しの頼まれごとをして頂ければ結構です!身寄りのない無一文の子供から無い金を巻き上げるなんてこと出来ませんしね!ああ私優しすぎません?」
よく喋るなあ。仮面キャラは好きだから第一印象から好意的だったのもあって私の脳内で贔屓されているらしい。推し候補だもんね。電車の中で残念ながら先生はガチャで引けないって友達に教えてもらったけど…。
「良かったな監督生、同じ寮に人間が増えて」
「俺様納得いかねーんだぞ!なんで今更出てきたそいつが普通に生徒になれて、俺様達は二人でひとつ扱いなんだゾ!」
ネコチャンがなんか言ってる。不機嫌な顔可愛い。そうか、同じ寮ってことは毎日ネコチャンモフり放題なんだ!うちペット飼えなかったから嬉しい〜!!夢万歳!しばらく醒めなくていいや。
「そりゃあ貴方達と違って『魔法が使えて』『モンスターじゃない』ですからね。そうだ、あの寮には貴方がたしかいませんから…必然的に貴方が寮長ということになりますね」
「えっ?」
「ふな〜〜〜〜〜!!!!納得いかねーんだゾ!!なんでそいつが!!」
「何度も言わせないでください、だから魔法が使えてモンスターじゃないからです!」
言い争うネコチャンと仮面。
本当に魔法が使えるのか定かじゃないけどそういう設定なんだろう。ラッキー!チュートリアルしか終わってないのに新米寮長爆誕した。寮長が何かよくわかんないけど。監督生と何が違うの?
「入学早々寮長になるだなんてすごいな…僕はハーツラビュル寮1年のデュース・スペード。よろしくお願いしますオンボロ寮長!」
「同じオンボロ寮のユウです。魔法が使えなくて…あそこのグリムの監督係として二人で一組の生徒ってことになってます。寮には他に人がいないんだけど…よろしくお願いします」
「オンボロ寮長ってなんか悪口みたいだな…同じ一年生?なんだし寮長とかよくわかんないし名前でいいよ!私も魔法使えるかわかんないんだけど…多分使えるっぽい!ここのことなんにも知らないからそんな堅苦しくなんないで!(ていうか夢だし!)」
二人と握手を交わす。おーおー、なんか欧米っぽい!いいね!
「あっ!今何時だ?監督生」
「結構時間経っちゃった!急いで戻らないと」
急に慌てた様子の二人に首を傾げる。
「僕達お菓子を作っていて。その材料の買い出しに購買へ行ったんだけど予想以上に荷物が多くて…サムさんがメモリーカードを買えばそこから誰でも抜け出させる事が出来るって言うからエースのメモリーを購入して荷物持ちさせようとしたんだけど…何故か名前、君が出てきたんだ」
なるほど。
脱衣所に入ろうとして開けたあの先はゲームのショップの中で、私はガチャで引かれたってわけだ。自分が引かれる側になろうとは。SSRだったのかが気になる。
「とにかく、先輩達が待っているはず、急ごう!」
荷物持ち要員として爆誕したことがわかったので買い物袋をひとつ持ち、駆け出したデュースと監督生の後を追った。