ヒプノシスマイク
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「独歩…!」
「あぁ、おかえ…どうした名前」
凄い音を立ててドアを開閉し、リビングに駆け込んで、座ってテレビを見ていた俺に後ろから抱きついた名前の頭を撫でる。
そんな肩で息をするほど急いで帰るくらい俺に早く会いたかったのか。
そんな自惚れ妄想は、俺の肩が湿ったことによって打ち消された。
雨でもないのになんで名前が濡れている?撫でた頭は乾いていた。
俺は胡坐をかいたまま名前の方に身体ごと振り向き、両手で頬を挟んで顔を上げさせた。
名前は目を真っ赤にして、眉を八の字にしてぼろぼろと涙を溢した。
「どうした、なにかあったのか?」
動揺しながらも、努めて落ち着いた優しい声で聞く。
名前はふるふると頭を横に振るだけで何も言わない。
何も無いわけがあるか。
震える名前をぎゅ、と抱きしめ、耳元でもう一度聞いた。
名前は俺の背に腕を回してしがみつくように抱きつくと、ポツリ、と俺の名前を呼んだ。
「独歩」
「うん?」
「独歩が、」
「俺が?」
「いた、と思った」
「…は?」
俺はここにいる。
素直にわけわからんという意の言葉を発した俺にさらにぎゅうとしがみつくと、ゆっくりと説明を始めた。
「駅で、改札出て、家の方に向かったら、ちょっと前を独歩が歩いてて、声をかけようと思って早めに歩き出したら、前方からきた女の人が、その独歩に抱きついて、それで、」
キスしたの、と続ける名前。
俺はそんなことしていない。
今日は久々に休みで夕方まで寝ていたし、起きてからはずっとテレビを見ていた。
「すごいびっくりして、でもそこで立ち止まったり大声出したりしたら周りにいっぱい人いるわけだし、で、そのまま歩き続けて、独歩とキス中の女の人の横を通る時にチラッと見たら、独歩じゃなくて、背格好とか髪色とか服のシュミがちょっとにてるだけで後は全然全く違う人で、独歩じゃないってわかってほっとしたんだけど、キスした時のショックが大きくて、立ち直れなくて、関係ない人たちのキスだったのに、凄く胸が痛くなっちゃって、涙も出てくるし、」
早く、会いたかった、と最後は聞き取れるか聞き取れないか位の音量で呟き、更に腕に力を込めた。
もはやプロレス技かと疑うほどに力を込めて抱きつく彼女を宥めるように撫でながら、馬鹿だな、と苦笑と共に漏らせば、ようやく腕を緩めて、だって、と俯いた。
「俺と他の男も見分けらん無いのかよ」
「だ、だって、独歩のこと考えてたら独歩に見えちゃったんだもん…!」
あーあ、なんでそういうことを言うかな、この口は。
そういう可愛い事を言う口はお仕置きです。
(それで俺以外のやつに間違えてキスでもしたら許さないからな)
「あぁ、おかえ…どうした名前」
凄い音を立ててドアを開閉し、リビングに駆け込んで、座ってテレビを見ていた俺に後ろから抱きついた名前の頭を撫でる。
そんな肩で息をするほど急いで帰るくらい俺に早く会いたかったのか。
そんな自惚れ妄想は、俺の肩が湿ったことによって打ち消された。
雨でもないのになんで名前が濡れている?撫でた頭は乾いていた。
俺は胡坐をかいたまま名前の方に身体ごと振り向き、両手で頬を挟んで顔を上げさせた。
名前は目を真っ赤にして、眉を八の字にしてぼろぼろと涙を溢した。
「どうした、なにかあったのか?」
動揺しながらも、努めて落ち着いた優しい声で聞く。
名前はふるふると頭を横に振るだけで何も言わない。
何も無いわけがあるか。
震える名前をぎゅ、と抱きしめ、耳元でもう一度聞いた。
名前は俺の背に腕を回してしがみつくように抱きつくと、ポツリ、と俺の名前を呼んだ。
「独歩」
「うん?」
「独歩が、」
「俺が?」
「いた、と思った」
「…は?」
俺はここにいる。
素直にわけわからんという意の言葉を発した俺にさらにぎゅうとしがみつくと、ゆっくりと説明を始めた。
「駅で、改札出て、家の方に向かったら、ちょっと前を独歩が歩いてて、声をかけようと思って早めに歩き出したら、前方からきた女の人が、その独歩に抱きついて、それで、」
キスしたの、と続ける名前。
俺はそんなことしていない。
今日は久々に休みで夕方まで寝ていたし、起きてからはずっとテレビを見ていた。
「すごいびっくりして、でもそこで立ち止まったり大声出したりしたら周りにいっぱい人いるわけだし、で、そのまま歩き続けて、独歩とキス中の女の人の横を通る時にチラッと見たら、独歩じゃなくて、背格好とか髪色とか服のシュミがちょっとにてるだけで後は全然全く違う人で、独歩じゃないってわかってほっとしたんだけど、キスした時のショックが大きくて、立ち直れなくて、関係ない人たちのキスだったのに、凄く胸が痛くなっちゃって、涙も出てくるし、」
早く、会いたかった、と最後は聞き取れるか聞き取れないか位の音量で呟き、更に腕に力を込めた。
もはやプロレス技かと疑うほどに力を込めて抱きつく彼女を宥めるように撫でながら、馬鹿だな、と苦笑と共に漏らせば、ようやく腕を緩めて、だって、と俯いた。
「俺と他の男も見分けらん無いのかよ」
「だ、だって、独歩のこと考えてたら独歩に見えちゃったんだもん…!」
あーあ、なんでそういうことを言うかな、この口は。
そういう可愛い事を言う口はお仕置きです。
(それで俺以外のやつに間違えてキスでもしたら許さないからな)
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