短編
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ここの角を曲がれば…!!!!
飛び込んできたのは、いつも通りの紫色でした。
「ほーほほ、ふんへーほひほはほ、ほほっふんん~~!!(今日こそ運命の人だと思ったのに~!)」
「ざんねぇん、一松でした」
少女漫画脳の私は毎朝こうして食パンを咥えて走っている。
運命の人と曲がり角でぶつかって、HRで季節はずれの転校生として紹介される彼と「あーっ今朝の!!」と運命の再会を果たすのだ。中学からの夢なのだ。
だから中学生の頃から毎朝走っている。雨の日以外は。パンが濡れちゃうからね。傘差してるとぶつかり辛いし。
高校を卒業して随分経って、もう通学もHRもないけれど、一向に出会えないので毎朝走っている。そして毎朝この紫色の男、松野一松とぶつかるのだ。なんだってこの男は毎朝邪魔してくるのか。
松野一松とは腐れ縁だった。
悪名高き松野家のむつごとは、幼い頃から知り合いだった。
彼らのアイドル、トト子ちゃんと同じ商店街の肉屋の娘である私は、彼女ほど可愛くはなかったのであんまり彼らと接点は無かった。
言っておくけどブスじゃない。中の上だ。トト子ちゃんが可愛すぎるだけ。
魚屋と肉屋だけど、トト子ちゃんとは仲良しで、ご近所の同い年の女子が少なかったのもあってしょっちゅう一緒に遊んでいた。なので、むつごが彼女にちょっかいをかけにくる時は大体居合わせた。彼らは私に興味が無かったので、ただトト子ちゃんがちやほやされ終わるのを近くで待つ。そんな関係だった。
松野一松と話すようになったのは、中学のある朝だった。
いつも通り全力で走って角を曲がった私は何かに躓いて盛大に転んだ。角を直角に曲がったすぐそこに何か大きな岩のようなものがあったのだ。跳び箱を飛び損ねた人みたいになってその上をごろりと乗り越えてそのまま地面にずしゃあと落ちた私に、その岩が「いってえ」と返事した。
痛いのはこっちだわ、と吹っ飛んだトーストを悲しく眺めながら地面に伏せたまま後ろを見れば、松野一松がしゃがんでいた。
なんでこんなところで蹲っているのか。危ないじゃないか。
勢い良く曲がり角に突っ込んだ自分は棚に上げて、非難めいた視線を送る。理由はすぐにわかった。彼が猫を撫でていたから。
「猫好きなの?」
「うん」
その日はそれで終わった。
今思えば、むつごが一人でいるところに初めて遭遇した日だった。
それから、町で猫を見つけては可愛がっている一松をよく見るようになった。
「猫はね、魚も食べるけど、肉も好きだよ。鶏肉とか。肉食だからね」
「へえ」
たまにうちでササミを買っていくようになった。
猫にあげるのだとわかっていたから少し多めに袋に入れて、チンしてから渡してあげるようになった。火は通さないとね。
ふたりでのら猫のたまり場にササミを持っていくことも増えた。一松は猫の扱いが上手で、猫たちも一松に良く懐いていて可愛かった。一松と一緒だと、私一人のときより猫たちが寄ってきて、触らせてくれて、楽しかった。
「うわっ、危ないな」
「ひひはふ(いちまつ)」
高校生になった。
いつも通り、パンを咥えて鋭角に曲がったら、先に歩いていた一松にぶつかりかけた。
高校入ったくらいまでは、中学までと同じように六人横に並んで道を塞いで常に邪魔だったのに、いつの間にかばらばらに行動するようになったらしい。
いつもこの時間にむつごに会うことは無いのに、一松だけが歩いていた。
「そんな走って、まだ遅刻するような時間じゃなくない?」
「ほほはへほ(そうだけど)」
「…なんでパン咥えてんの?そんな急いでた?」
そこでパンを一気に食べ終えた私は(私がもぐもぐしている間歩幅を合わせて待っていてくれる一松は優しい)事情を説明した。
一松は特にリアクションもなく、ただ「ふーん」とだけ言った。
んだけど。
その日から、毎朝、あの角で一松と会うようになってしまった。
角を曲がると一松がいる。
ぶつかってしまう日もあれば、何歩か先にいてかろうじてぶつからない日もあった。
運命の人と出会うのに邪魔だから!と怒っても動じず、時間をずらしてみても必ずいた。おかげで卒業するまで運命の人とぶつかることはなかった。
卒業してからも諦めず、毎朝こうして走っているわけだが、どういうわけだか相変わらず、その角には一松がいた。
就職もしてないニートの癖に、学校もない今、一体なんの用があって毎朝歩いているんだか!私?私は実家の肉屋を継ぐからいいんです。昼間は肉屋で店番をしてます。毎朝、この旧通学路を走っているのはジョギングも兼ねてるから!おかげでダイエットいらず。運命の人も探せて一石二鳥。
「も~!今日も出会えなかった!」
「そりゃあ残念でしたねえ」
慣れた手つきでぶつかったときについたパンくずを払う一松に、文句を言いながら立ち止まってパンを平らげる。
このあとは暇な一松と肉屋に帰って、ササミを買ってもらい、猫にあげに行くのがもはや日課だった。
今日もそうすると思って、来た道を引き返す。
何も言ってないけど、のそのそと一松がついてくる。いつも通り。
「ねえ、もしここで誰かとぶつかるとしてさあ」
「うん」
「もう学生じゃないんだから、そのあとHRで再会はできないわけだよねえ」
「そうだねえ」
「どうすんの」
どうすんの。
たしかに。考えたことなかったな。出会うのが最優先事項すぎて、それをクリアできてないからその次の課題に気が回ってなかった。
「うーん、じゃあもはや、ぶつかった時点で運命の人決定だね、今となっては」
うん。もうそれしかない。
というか、こんな10年近く同じ行動して出会えなかったんだから、これからぶつかる人はそれだけで運命的出会いといえる。満を持して会えたんだから。
「…じゃあ、もう出会ってんじゃん、運命の人と」
「…………えっ?」
衝撃的過ぎて、一松が何言ったかわかんなかった。
思わず立ち止まってしまった私に気づいて、数歩先へ行ってしまった一松も立ち止まってこっちを振り返った。
「ふっ、変な顔」
「え、え、え?なんて?」
「変な顔」
「それじゃねえよ」
大股で一松に詰め寄って見上げる。
昔より随分背が高くなったものだ。
「え!誰!?運命の人!一松としかぶつかったことない!」
「うん、だからもう、ぶつかってんじゃん」
「?????」
「え、わかんないの?まじ?引くわ」
ばかじゃん、とドン引きした顔で言われた。失礼だな!
え~!?え~???と悩みだした私をしばらく見下ろしてた一松は大きなため息をついた。
「はあ、そんなに論外ですかそうですか、すみませんねこんなゴミが…もしかして男だとも思われてない?そうですか」
「え~意地悪してないで教えて!誰!?」
「…今日ぶつかった人、いるでしょ」
「……? 一松としかぶつかってない」
「うん」
「?」
「…はあ」
また溜息。
もったいぶってないで教えてよ!どんなに思い返しても高校生の頃から一松以外、誰ともぶつかってない。
「本当にわかんないの?」
「わかんない」
「…なんで毎朝、おれとここで会ってたと思う?」
「…偶然?」
「…まじかよ…じゃあ聞くけど、運命の人とは偶然出会いたかったの?」
「うん、偶然にして必然、運命だから」
「じゃあ偶然にて必然、おれと会ってたわけだ、毎朝」
「???」
「おれがどうして毎朝、この角にいたと思う?学校卒業しても尚」
「…暇人だから…?」
「ぐっ…たしかに暇人ですけどぉ…」
道の真ん中に立って話していたら車が来た。
歩道もない狭い一方通行の道路だから一松が私の手首を引いて端に寄せた。こういうとき、必ず車道側に立ってくれる。おかげで導かれるままに一松と壁の間に立たされた。車は通過したのに避けた時の距離感のまま、壁に背がつきそうなくらい押しやられている。もう少し車道側に出てくれないですかね。至近距離で見下ろされる。
「…おれのこと、毎朝なんだと思ってたの」
「邪魔な暇人」
「じゃまなひまじん…」
ショックを受けた顔をする。ちょっとひどかったかな。言い訳しなくちゃ。
「だって、一松がいるから運命の人とぶつかれなくて…」
「だから、おれがいるじゃん」
「うん?」
「ええ…」
頭をがしがしかいた一松はあーとかうーとか唸った後、よくわかんない方向を向いたままべらべら喋りだした。
「たしかに邪魔な暇人だったかもね、あんたがおれ以外と出会わないように毎朝ここで張って邪魔してたわけだから…だって万が一にでも他の奴とぶつかったら困るし…突然時間変えて走ったりするから毎朝1時間前からここで待機してとんだ不審者だし…急に休んだ日なんか待ちぼうけして学校遅刻するし、卒業してからも続けるからニートなのに早起きしなきゃだし毎日肉屋で買い物する金も痛いけど一緒に猫見たいし…」
「…え?んん?」
「だぁかぁらぁ!!おれとぶつかるのは必然だったって言ってんの!」
やっとこっちを見た一松は耳まで真っ赤だった。
とっくの昔に運命の人と出会ってたらしいです。えーまじか。
とりあえず、この胸のばくばくの責任は取ってもらわないとなあ。
出会っちゃったあとも、毎朝会ってくれるの?と聞いた私に更に顔を赤くした一松は「朝以外も会いたいんですけど」なんて言ってくるから私の顔まで赤くなってしまいましたとさ。
9万打企画キャラ投票2位
公募した以下のセリフを使用した短編
「ざんねぇん、一松でした」
飛び込んできたのは、いつも通りの紫色でした。
「ほーほほ、ふんへーほひほはほ、ほほっふんん~~!!(今日こそ運命の人だと思ったのに~!)」
「ざんねぇん、一松でした」
少女漫画脳の私は毎朝こうして食パンを咥えて走っている。
運命の人と曲がり角でぶつかって、HRで季節はずれの転校生として紹介される彼と「あーっ今朝の!!」と運命の再会を果たすのだ。中学からの夢なのだ。
だから中学生の頃から毎朝走っている。雨の日以外は。パンが濡れちゃうからね。傘差してるとぶつかり辛いし。
高校を卒業して随分経って、もう通学もHRもないけれど、一向に出会えないので毎朝走っている。そして毎朝この紫色の男、松野一松とぶつかるのだ。なんだってこの男は毎朝邪魔してくるのか。
松野一松とは腐れ縁だった。
悪名高き松野家のむつごとは、幼い頃から知り合いだった。
彼らのアイドル、トト子ちゃんと同じ商店街の肉屋の娘である私は、彼女ほど可愛くはなかったのであんまり彼らと接点は無かった。
言っておくけどブスじゃない。中の上だ。トト子ちゃんが可愛すぎるだけ。
魚屋と肉屋だけど、トト子ちゃんとは仲良しで、ご近所の同い年の女子が少なかったのもあってしょっちゅう一緒に遊んでいた。なので、むつごが彼女にちょっかいをかけにくる時は大体居合わせた。彼らは私に興味が無かったので、ただトト子ちゃんがちやほやされ終わるのを近くで待つ。そんな関係だった。
松野一松と話すようになったのは、中学のある朝だった。
いつも通り全力で走って角を曲がった私は何かに躓いて盛大に転んだ。角を直角に曲がったすぐそこに何か大きな岩のようなものがあったのだ。跳び箱を飛び損ねた人みたいになってその上をごろりと乗り越えてそのまま地面にずしゃあと落ちた私に、その岩が「いってえ」と返事した。
痛いのはこっちだわ、と吹っ飛んだトーストを悲しく眺めながら地面に伏せたまま後ろを見れば、松野一松がしゃがんでいた。
なんでこんなところで蹲っているのか。危ないじゃないか。
勢い良く曲がり角に突っ込んだ自分は棚に上げて、非難めいた視線を送る。理由はすぐにわかった。彼が猫を撫でていたから。
「猫好きなの?」
「うん」
その日はそれで終わった。
今思えば、むつごが一人でいるところに初めて遭遇した日だった。
それから、町で猫を見つけては可愛がっている一松をよく見るようになった。
「猫はね、魚も食べるけど、肉も好きだよ。鶏肉とか。肉食だからね」
「へえ」
たまにうちでササミを買っていくようになった。
猫にあげるのだとわかっていたから少し多めに袋に入れて、チンしてから渡してあげるようになった。火は通さないとね。
ふたりでのら猫のたまり場にササミを持っていくことも増えた。一松は猫の扱いが上手で、猫たちも一松に良く懐いていて可愛かった。一松と一緒だと、私一人のときより猫たちが寄ってきて、触らせてくれて、楽しかった。
「うわっ、危ないな」
「ひひはふ(いちまつ)」
高校生になった。
いつも通り、パンを咥えて鋭角に曲がったら、先に歩いていた一松にぶつかりかけた。
高校入ったくらいまでは、中学までと同じように六人横に並んで道を塞いで常に邪魔だったのに、いつの間にかばらばらに行動するようになったらしい。
いつもこの時間にむつごに会うことは無いのに、一松だけが歩いていた。
「そんな走って、まだ遅刻するような時間じゃなくない?」
「ほほはへほ(そうだけど)」
「…なんでパン咥えてんの?そんな急いでた?」
そこでパンを一気に食べ終えた私は(私がもぐもぐしている間歩幅を合わせて待っていてくれる一松は優しい)事情を説明した。
一松は特にリアクションもなく、ただ「ふーん」とだけ言った。
んだけど。
その日から、毎朝、あの角で一松と会うようになってしまった。
角を曲がると一松がいる。
ぶつかってしまう日もあれば、何歩か先にいてかろうじてぶつからない日もあった。
運命の人と出会うのに邪魔だから!と怒っても動じず、時間をずらしてみても必ずいた。おかげで卒業するまで運命の人とぶつかることはなかった。
卒業してからも諦めず、毎朝こうして走っているわけだが、どういうわけだか相変わらず、その角には一松がいた。
就職もしてないニートの癖に、学校もない今、一体なんの用があって毎朝歩いているんだか!私?私は実家の肉屋を継ぐからいいんです。昼間は肉屋で店番をしてます。毎朝、この旧通学路を走っているのはジョギングも兼ねてるから!おかげでダイエットいらず。運命の人も探せて一石二鳥。
「も~!今日も出会えなかった!」
「そりゃあ残念でしたねえ」
慣れた手つきでぶつかったときについたパンくずを払う一松に、文句を言いながら立ち止まってパンを平らげる。
このあとは暇な一松と肉屋に帰って、ササミを買ってもらい、猫にあげに行くのがもはや日課だった。
今日もそうすると思って、来た道を引き返す。
何も言ってないけど、のそのそと一松がついてくる。いつも通り。
「ねえ、もしここで誰かとぶつかるとしてさあ」
「うん」
「もう学生じゃないんだから、そのあとHRで再会はできないわけだよねえ」
「そうだねえ」
「どうすんの」
どうすんの。
たしかに。考えたことなかったな。出会うのが最優先事項すぎて、それをクリアできてないからその次の課題に気が回ってなかった。
「うーん、じゃあもはや、ぶつかった時点で運命の人決定だね、今となっては」
うん。もうそれしかない。
というか、こんな10年近く同じ行動して出会えなかったんだから、これからぶつかる人はそれだけで運命的出会いといえる。満を持して会えたんだから。
「…じゃあ、もう出会ってんじゃん、運命の人と」
「…………えっ?」
衝撃的過ぎて、一松が何言ったかわかんなかった。
思わず立ち止まってしまった私に気づいて、数歩先へ行ってしまった一松も立ち止まってこっちを振り返った。
「ふっ、変な顔」
「え、え、え?なんて?」
「変な顔」
「それじゃねえよ」
大股で一松に詰め寄って見上げる。
昔より随分背が高くなったものだ。
「え!誰!?運命の人!一松としかぶつかったことない!」
「うん、だからもう、ぶつかってんじゃん」
「?????」
「え、わかんないの?まじ?引くわ」
ばかじゃん、とドン引きした顔で言われた。失礼だな!
え~!?え~???と悩みだした私をしばらく見下ろしてた一松は大きなため息をついた。
「はあ、そんなに論外ですかそうですか、すみませんねこんなゴミが…もしかして男だとも思われてない?そうですか」
「え~意地悪してないで教えて!誰!?」
「…今日ぶつかった人、いるでしょ」
「……? 一松としかぶつかってない」
「うん」
「?」
「…はあ」
また溜息。
もったいぶってないで教えてよ!どんなに思い返しても高校生の頃から一松以外、誰ともぶつかってない。
「本当にわかんないの?」
「わかんない」
「…なんで毎朝、おれとここで会ってたと思う?」
「…偶然?」
「…まじかよ…じゃあ聞くけど、運命の人とは偶然出会いたかったの?」
「うん、偶然にして必然、運命だから」
「じゃあ偶然にて必然、おれと会ってたわけだ、毎朝」
「???」
「おれがどうして毎朝、この角にいたと思う?学校卒業しても尚」
「…暇人だから…?」
「ぐっ…たしかに暇人ですけどぉ…」
道の真ん中に立って話していたら車が来た。
歩道もない狭い一方通行の道路だから一松が私の手首を引いて端に寄せた。こういうとき、必ず車道側に立ってくれる。おかげで導かれるままに一松と壁の間に立たされた。車は通過したのに避けた時の距離感のまま、壁に背がつきそうなくらい押しやられている。もう少し車道側に出てくれないですかね。至近距離で見下ろされる。
「…おれのこと、毎朝なんだと思ってたの」
「邪魔な暇人」
「じゃまなひまじん…」
ショックを受けた顔をする。ちょっとひどかったかな。言い訳しなくちゃ。
「だって、一松がいるから運命の人とぶつかれなくて…」
「だから、おれがいるじゃん」
「うん?」
「ええ…」
頭をがしがしかいた一松はあーとかうーとか唸った後、よくわかんない方向を向いたままべらべら喋りだした。
「たしかに邪魔な暇人だったかもね、あんたがおれ以外と出会わないように毎朝ここで張って邪魔してたわけだから…だって万が一にでも他の奴とぶつかったら困るし…突然時間変えて走ったりするから毎朝1時間前からここで待機してとんだ不審者だし…急に休んだ日なんか待ちぼうけして学校遅刻するし、卒業してからも続けるからニートなのに早起きしなきゃだし毎日肉屋で買い物する金も痛いけど一緒に猫見たいし…」
「…え?んん?」
「だぁかぁらぁ!!おれとぶつかるのは必然だったって言ってんの!」
やっとこっちを見た一松は耳まで真っ赤だった。
とっくの昔に運命の人と出会ってたらしいです。えーまじか。
とりあえず、この胸のばくばくの責任は取ってもらわないとなあ。
出会っちゃったあとも、毎朝会ってくれるの?と聞いた私に更に顔を赤くした一松は「朝以外も会いたいんですけど」なんて言ってくるから私の顔まで赤くなってしまいましたとさ。
9万打企画キャラ投票2位
公募した以下のセリフを使用した短編
「ざんねぇん、一松でした」