短編
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松野カラ松は童貞である。
ハタチ過ぎの良い大人だが童貞である。
このまま数年経てば魔法使いになれるアレである。
そんな彼の初めての彼女というのが私である。彼が言うには世界中にカラ松ガールとやらがいたらしいが、彼の兄弟たち(こちらも揃いも揃って童貞である)に言わせればそんなものは実在せず、彼のイタイ妄想らしい。少し安心したもののやはり良い気はしなかった。
だって、彼女は私だし。私と付き合ってるんだから他の女を匂わせたりしないで欲しいし。こうやってもやもやしてるの私だけなのかな。私だけ嫉妬して独占欲出して私だけ好きみたい。もやもやもや。
「え、名前ちゃん、それ本気で言ってる?」
松野家のリビングでちゃぶ台に頬杖をついて漏らした愚痴は、どうやら彼氏と同じ顔をしたピンク色の彼に拾われたらしい。
「………どういう意味?」
「え、いやだって、カラ松兄さん独占欲やばいでしょ」
「はー?どこが?」
怪訝な顔で見つめれば、そんな顔しても可愛いなと頰を染め唇を尖らす末弟。この兄弟は女の子耐性がなさ過ぎて私みたいなのでもチヤホヤしてくれてまんざらでもない。
「すーぐカラ松ガールがどうのこうの言うしデートしても私とは目も合わせてくれないし本当は好かれてないのかも」
うん、きっとそうだ。
童貞だから女なら誰でも良かったんだ。ちょうど私と良い感じになったから付き合ってみただけで。悲しくなってきちゃった。
俯く私をしばらく見ていたトド松から「…じゃあボクにしちゃう?」と声が掛かったけど意味が分からなくて反応が遅れた。
「え?」
「だからァ、そんな薄情なカラ松兄さんはやめて、ボクと付き合わない?顔も同じだし」
「………顔はカラ松くんの方が好きかな…」
「ええ〜!?ボクの方が可愛いでしょ!?」
さっき同じ顔って自分で言ったじゃん。
あまりの矛盾の早さに笑ってしまう。
「でもありがとう、慰めてくれたんだよね」
「ん〜〜本気だったんだけどなぁ」
そんなこと言って笑ってるんだから良い奴だ。二人で顔見合わせてクスクス笑っていると居間の襖が開いた。
「アイムホームだぜブラザー」
「あ、カラ松くんおかえり」
サングラスをかけ決めポーズで襖にもたれかかったカラ松は私がいることに気付くと一瞬驚いた顔をしたが、またニヒルな顔をしてズンズン部屋に入って来ると私の隣にぴったりくっついて座ってきた。えっ近…
「名前も来ていたんだな、寂しかったかいベイビーシュガー?」
「トド松くんと話してたからそんなに」
「………フゥン……随分楽しそうだったじゃあないかトド松?何の話してたんだ?ン〜?」
がっしりと肩を抱かれ更に顔が近くなる。でも相変わらず目は合わない。
話掛けられたトド松は心底面倒臭そうに半目で「別に」と呟いた。
「カラ松くんがつれないから代わりに付き合っちゃう?て話してたの」
「え、ちょ、名前ちゃん!?」
ちょっとでもヤキモチ妬いて欲しくて言ってしまったら途端に対面の末弟が慌て出した。抱かれた肩に指が食い込む。痛い。えっ怒った?
「な、なーんて冗談…きゃっ」
もはや抱き込まれる勢いで肩を引き寄せられおでこがぶつかりそうな距離で見つめられる。サングラスしてるから目は見えないんだけど多分見つめられている。サングラスに映る自分の顔がすごく不安そうだった。
「誰と、誰が、代わりに付き合うって?」
地響きのような低音で唸ったカラ松は体勢はそのままに向かいの弟を見た。すっかり怯えて縮み上がっている弟を。
「や、やだな、名前ちゃんと付き合ってるのはカラ松兄さんでしょ?他に誰が付き合うっていうの、アハハ…」
もはや涙目でそう捻り出した末弟を無言の圧で更に小さくさせたあと、突然顎クイされた私はされるがままに近づいてきた顔を受け止めた。ちゅっと小さな音がして温もりが離れる。
呆然としていると、まだ息のかかる距離でカラ松が目線だけ対面に向けて「わかってるなら良い」と吐き捨てると抱き抱えられるように立たされて手を引かれて居間を出た。
ドスドスと機嫌悪く階段を上がり、むつごの部屋へ入った彼はパッと手を離してしまった。
引きずられるように引っ張られた手が急に温度を失って宙を切る。
そのまま部屋の真ん中に座った彼のそばに座れば、すすっと距離を取られる。目線は合わない。取られた距離だけ座ったまま詰めればまた横へ逃げられる。お互い座ったままずりずりと距離詰め合戦してるうちにすっかりソファまで追い詰められたカラ松は急に立ち上がるとドスンとソファの端に座るものだからこちらも立ち上がってぴったりくっついて座ってやった。もう逃げ場が無いのに最後の抵抗とばかりにのけぞっている。
「………そんなに私とくっつくの嫌ならキスなんかしなきゃいいじゃん」
さっきまで痛いくらい肩抱いて、見せつけるようなキスしてきたくせに。二人きりになるとこれだ。デートの時手を繋いでくれたことなんてない。さっきみたいに兄弟から引き離す時しか手を引っ張ってくれない。
「兄弟に彼女持ちってマウント取りたいだけなら私じゃなくたっていいじゃん!」
「は、ハニー?待ってくれ何の話…」
温もりを失った手が寂しくて、ソファに置かれたゴツゴツした男らしい手に自分の手を重ねればビクッとされて、そっと私の手から抜け出そうとする。哀しさが爆発してしまった。
「私のことなんか好きじゃないんでしょ!」
「そんなことない!!!!!!」
大声で叫べばもっと大声で返されてびっくりした。思わず出た涙が引っ込みかけたが、間に合わず、ぽろりと一粒流れ落ちた。
「そんなことない、誰が言ったんだトド松か?」
「……トド松くんにはそんなこと言われてないけど」
「じゃあ誰に」
「……自分でそう思った」
「どうして」
「どうしてって…」
こぼれた涙を人差し指で拭ったカラ松は、逃げ出そうとしていたはずの私の手を今度は自分から握り締めた。手汗でびっちょりだった。
「普段から愛を囁いているはずだが?」
「口では甘くてイタイことばっか言ってるけど全然目も合わせてくれないし手だって握ってくれないしさっきみたいにくっつこうとしたら逃げるし…キスだって、みんなの前でしかしてくれないじゃん…童貞兄弟へのマウントでしょ?オレはお前らと違って彼女持ちなんだ〜って自慢したいだけでしょ?」
「そんなわけない!」
「じゃあなんで二人きりの時は何もしてくれないの!」
そんなサングラス外して私をちゃんと見てよ!
そう言ってサングラスをはたき落とせば、あまりにも情け無い顔のカラ松がいて拍子抜けしてしまった。泣きそうな瞳は潤んで、いつもキリッとした眉は八の字に下がり、顔も赤い。顔の上半分は泣きそうだってのに口だけはゆるゆると笑っている。
「なに笑ってんの」
「いや…あんまり可愛いこと言われてどうしたらいいか分からなくて…」
「は?」
「ハニーを泣かせてしまってすまないとは思っているんだが…泣き顔も可愛いし言ってることも可愛くて…」
「あ?」
「愛している、本当だ信じてくれ…普段不安にさせているなんて思わなかった…初めての彼女でどうしたら良いかわからなかったんだ、名前があまりに可愛くて愛おしいから手を繋ぐのも近くに寄るのも緊張してしまって…」
「え、え?じゃあなんで人前ではキスとかするの?そっちのが恥ずかしくない?」
「あれは!あいつらが名前をいやらしい目で見てくるのが許せなくて…オレのだってわからせてやりたくて…」
「…カラ松ガールがどうこう言うのは…?」
「名前に妬いて欲しくて…」
みるみる赤くなって声も小さくなっていくカラ松はびしょびしょの手を離してしまいそうになったのでこちらから指を絡ませて固定した。面白いくらい身体が跳ねて視線がオロオロと泳ぐ。手はそのままに更に身体を寄せれば逃げ場など無いのに精一杯のけぞって耳や首まで真っ赤になってしまった。何かがとても満たされて幸せになってしまった私は調子に乗ってカラ松の膝に跨るように乗り上げた。情け無い悲鳴がカラ松の口から飛び出て笑い出したい気持ちになる。
「は、は、ハニー何を…!大胆過ぎるんじゃないか!?」
「ねぇ、私のこと好き?」
「!?あぁ…」
「好きって言って」
「あの、ハニー、あんまりそこに体重かけられるとその、」
「好きって言って」
「ヒッ…!そ、そこ、腰あまり動かすと…あ、あ、おっぱ…禁断の果実が当たって…」
「当ててるの」
「ええッ…あの、近…」
「好きって言って」
「す、すき」
「抱き締めて」
「!?あの、」
「私のことやっぱり本当は好きじゃないんだ?」
「、す、好きだ!!」
「せっかく二人きりでも色々したいとか思わないのに?」
「…ッ」
指を絡ませていた手が振り解かれて、両肩をぐっと掴まれたかと思うと視界が反転した。あれ?
「色々、しても良いのか?」
真っ赤な顔はそのままにギラギラした瞳に射抜かれた。え、あれ?なんて思っている間に覆い被さってきた青は唇を舌でこじ開け酸素を奪い、耳元でその良い声を直接吹き込んできた。
「あんまり童貞を煽るもんじゃない」
松野カラ松は童貞である。
………ついさっきまでは。
9万打リクエスト
カラ松で独占欲多めの甘々
ハタチ過ぎの良い大人だが童貞である。
このまま数年経てば魔法使いになれるアレである。
そんな彼の初めての彼女というのが私である。彼が言うには世界中にカラ松ガールとやらがいたらしいが、彼の兄弟たち(こちらも揃いも揃って童貞である)に言わせればそんなものは実在せず、彼のイタイ妄想らしい。少し安心したもののやはり良い気はしなかった。
だって、彼女は私だし。私と付き合ってるんだから他の女を匂わせたりしないで欲しいし。こうやってもやもやしてるの私だけなのかな。私だけ嫉妬して独占欲出して私だけ好きみたい。もやもやもや。
「え、名前ちゃん、それ本気で言ってる?」
松野家のリビングでちゃぶ台に頬杖をついて漏らした愚痴は、どうやら彼氏と同じ顔をしたピンク色の彼に拾われたらしい。
「………どういう意味?」
「え、いやだって、カラ松兄さん独占欲やばいでしょ」
「はー?どこが?」
怪訝な顔で見つめれば、そんな顔しても可愛いなと頰を染め唇を尖らす末弟。この兄弟は女の子耐性がなさ過ぎて私みたいなのでもチヤホヤしてくれてまんざらでもない。
「すーぐカラ松ガールがどうのこうの言うしデートしても私とは目も合わせてくれないし本当は好かれてないのかも」
うん、きっとそうだ。
童貞だから女なら誰でも良かったんだ。ちょうど私と良い感じになったから付き合ってみただけで。悲しくなってきちゃった。
俯く私をしばらく見ていたトド松から「…じゃあボクにしちゃう?」と声が掛かったけど意味が分からなくて反応が遅れた。
「え?」
「だからァ、そんな薄情なカラ松兄さんはやめて、ボクと付き合わない?顔も同じだし」
「………顔はカラ松くんの方が好きかな…」
「ええ〜!?ボクの方が可愛いでしょ!?」
さっき同じ顔って自分で言ったじゃん。
あまりの矛盾の早さに笑ってしまう。
「でもありがとう、慰めてくれたんだよね」
「ん〜〜本気だったんだけどなぁ」
そんなこと言って笑ってるんだから良い奴だ。二人で顔見合わせてクスクス笑っていると居間の襖が開いた。
「アイムホームだぜブラザー」
「あ、カラ松くんおかえり」
サングラスをかけ決めポーズで襖にもたれかかったカラ松は私がいることに気付くと一瞬驚いた顔をしたが、またニヒルな顔をしてズンズン部屋に入って来ると私の隣にぴったりくっついて座ってきた。えっ近…
「名前も来ていたんだな、寂しかったかいベイビーシュガー?」
「トド松くんと話してたからそんなに」
「………フゥン……随分楽しそうだったじゃあないかトド松?何の話してたんだ?ン〜?」
がっしりと肩を抱かれ更に顔が近くなる。でも相変わらず目は合わない。
話掛けられたトド松は心底面倒臭そうに半目で「別に」と呟いた。
「カラ松くんがつれないから代わりに付き合っちゃう?て話してたの」
「え、ちょ、名前ちゃん!?」
ちょっとでもヤキモチ妬いて欲しくて言ってしまったら途端に対面の末弟が慌て出した。抱かれた肩に指が食い込む。痛い。えっ怒った?
「な、なーんて冗談…きゃっ」
もはや抱き込まれる勢いで肩を引き寄せられおでこがぶつかりそうな距離で見つめられる。サングラスしてるから目は見えないんだけど多分見つめられている。サングラスに映る自分の顔がすごく不安そうだった。
「誰と、誰が、代わりに付き合うって?」
地響きのような低音で唸ったカラ松は体勢はそのままに向かいの弟を見た。すっかり怯えて縮み上がっている弟を。
「や、やだな、名前ちゃんと付き合ってるのはカラ松兄さんでしょ?他に誰が付き合うっていうの、アハハ…」
もはや涙目でそう捻り出した末弟を無言の圧で更に小さくさせたあと、突然顎クイされた私はされるがままに近づいてきた顔を受け止めた。ちゅっと小さな音がして温もりが離れる。
呆然としていると、まだ息のかかる距離でカラ松が目線だけ対面に向けて「わかってるなら良い」と吐き捨てると抱き抱えられるように立たされて手を引かれて居間を出た。
ドスドスと機嫌悪く階段を上がり、むつごの部屋へ入った彼はパッと手を離してしまった。
引きずられるように引っ張られた手が急に温度を失って宙を切る。
そのまま部屋の真ん中に座った彼のそばに座れば、すすっと距離を取られる。目線は合わない。取られた距離だけ座ったまま詰めればまた横へ逃げられる。お互い座ったままずりずりと距離詰め合戦してるうちにすっかりソファまで追い詰められたカラ松は急に立ち上がるとドスンとソファの端に座るものだからこちらも立ち上がってぴったりくっついて座ってやった。もう逃げ場が無いのに最後の抵抗とばかりにのけぞっている。
「………そんなに私とくっつくの嫌ならキスなんかしなきゃいいじゃん」
さっきまで痛いくらい肩抱いて、見せつけるようなキスしてきたくせに。二人きりになるとこれだ。デートの時手を繋いでくれたことなんてない。さっきみたいに兄弟から引き離す時しか手を引っ張ってくれない。
「兄弟に彼女持ちってマウント取りたいだけなら私じゃなくたっていいじゃん!」
「は、ハニー?待ってくれ何の話…」
温もりを失った手が寂しくて、ソファに置かれたゴツゴツした男らしい手に自分の手を重ねればビクッとされて、そっと私の手から抜け出そうとする。哀しさが爆発してしまった。
「私のことなんか好きじゃないんでしょ!」
「そんなことない!!!!!!」
大声で叫べばもっと大声で返されてびっくりした。思わず出た涙が引っ込みかけたが、間に合わず、ぽろりと一粒流れ落ちた。
「そんなことない、誰が言ったんだトド松か?」
「……トド松くんにはそんなこと言われてないけど」
「じゃあ誰に」
「……自分でそう思った」
「どうして」
「どうしてって…」
こぼれた涙を人差し指で拭ったカラ松は、逃げ出そうとしていたはずの私の手を今度は自分から握り締めた。手汗でびっちょりだった。
「普段から愛を囁いているはずだが?」
「口では甘くてイタイことばっか言ってるけど全然目も合わせてくれないし手だって握ってくれないしさっきみたいにくっつこうとしたら逃げるし…キスだって、みんなの前でしかしてくれないじゃん…童貞兄弟へのマウントでしょ?オレはお前らと違って彼女持ちなんだ〜って自慢したいだけでしょ?」
「そんなわけない!」
「じゃあなんで二人きりの時は何もしてくれないの!」
そんなサングラス外して私をちゃんと見てよ!
そう言ってサングラスをはたき落とせば、あまりにも情け無い顔のカラ松がいて拍子抜けしてしまった。泣きそうな瞳は潤んで、いつもキリッとした眉は八の字に下がり、顔も赤い。顔の上半分は泣きそうだってのに口だけはゆるゆると笑っている。
「なに笑ってんの」
「いや…あんまり可愛いこと言われてどうしたらいいか分からなくて…」
「は?」
「ハニーを泣かせてしまってすまないとは思っているんだが…泣き顔も可愛いし言ってることも可愛くて…」
「あ?」
「愛している、本当だ信じてくれ…普段不安にさせているなんて思わなかった…初めての彼女でどうしたら良いかわからなかったんだ、名前があまりに可愛くて愛おしいから手を繋ぐのも近くに寄るのも緊張してしまって…」
「え、え?じゃあなんで人前ではキスとかするの?そっちのが恥ずかしくない?」
「あれは!あいつらが名前をいやらしい目で見てくるのが許せなくて…オレのだってわからせてやりたくて…」
「…カラ松ガールがどうこう言うのは…?」
「名前に妬いて欲しくて…」
みるみる赤くなって声も小さくなっていくカラ松はびしょびしょの手を離してしまいそうになったのでこちらから指を絡ませて固定した。面白いくらい身体が跳ねて視線がオロオロと泳ぐ。手はそのままに更に身体を寄せれば逃げ場など無いのに精一杯のけぞって耳や首まで真っ赤になってしまった。何かがとても満たされて幸せになってしまった私は調子に乗ってカラ松の膝に跨るように乗り上げた。情け無い悲鳴がカラ松の口から飛び出て笑い出したい気持ちになる。
「は、は、ハニー何を…!大胆過ぎるんじゃないか!?」
「ねぇ、私のこと好き?」
「!?あぁ…」
「好きって言って」
「あの、ハニー、あんまりそこに体重かけられるとその、」
「好きって言って」
「ヒッ…!そ、そこ、腰あまり動かすと…あ、あ、おっぱ…禁断の果実が当たって…」
「当ててるの」
「ええッ…あの、近…」
「好きって言って」
「す、すき」
「抱き締めて」
「!?あの、」
「私のことやっぱり本当は好きじゃないんだ?」
「、す、好きだ!!」
「せっかく二人きりでも色々したいとか思わないのに?」
「…ッ」
指を絡ませていた手が振り解かれて、両肩をぐっと掴まれたかと思うと視界が反転した。あれ?
「色々、しても良いのか?」
真っ赤な顔はそのままにギラギラした瞳に射抜かれた。え、あれ?なんて思っている間に覆い被さってきた青は唇を舌でこじ開け酸素を奪い、耳元でその良い声を直接吹き込んできた。
「あんまり童貞を煽るもんじゃない」
松野カラ松は童貞である。
………ついさっきまでは。
9万打リクエスト
カラ松で独占欲多めの甘々