夢だけど夢じゃない
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あのあとたらふく食べた私はチビ太に送ってもらい、無事にフラッグコーポレーションへ帰り着くことができた。
ビルのエントランスにずらりと並んだ旗軍団を見た時はギョッとしたが、お爺さん執事がすっ飛んできて泣きながら「ご無事でよかった…貴女に何かあったら我々の首が飛ぶ…物理的に…」と不穏なことを言うので、今度からはちゃんと早めに帰るようにしよう、と心に誓った。
ハタ坊不在の2日目、迷ったがやはりむつごに会いたいので出かけることにした。失くしてしまったピロピロ笛を謝り倒してもうひとつ貰い、しっかりポケットにしまったことを確認する。
お金を持ってないことが不安なため、そのことを執事に相談するとハタ坊とテレビ電話を繋がれてしまった。
「その通帳にあるお金は好きなだけ使っていいジョ」
「…さっきこの私の名前の通帳貰ったんだけどね、中がね、数え切れない数の0が並んでるよ」
「ぜーんぶ名前のだジョ」
「いや…こんなにはいらなくて…1000円とかで良いの…ハタ坊のお金でしょ?」
「名前とハタ坊は友達だジョ!友達はいくらでも使って良いんだジョ!」
「それ友達かなあ…」
困っていると急にゴルゴ調の怖い顔になって、ドスの効いた声で「ハタ坊の金が使えないのかジョ?」と凄まれてしまった。そんな、俺の酒が飲めねえのかみたいな!パワハラ上司か!でっかいスクリーンにドアップでその顔を映し出されて怯えた私は好きなだけ使わせていただきます!と叫んでしまったのだった。
結局、大事をとって1万だけ現金化し、日の丸柄の四角いポーチをお財布がわりにペラっと諭吉を1枚入れて、私は出かけたのであった。今日こそはむつごと会えますように。
「は〜〜見たことある気がする〜」
うろうろしていて商店街にたどり着いた私は見覚えがあるんだかないんだかわからない活気のある通りをキョロキョロしながら歩いていた。
と、突然二の腕を鷲掴まれ、つんのめってしまう。
な、なに!?と振り返るとジトっとした目つきで睨みつけてくる女の子が私の二の腕を引っ掴んでいた。
と、と、と、トト子ちゃんだーーーーーーーーーーーー!?!!?!?!!?!?!!?
ジト…と睨め付けてくる顔でもめちゃくちゃ可愛い。アニメで見てた時も可愛いと思ってたけど、実際目の当たりにすると可愛さがやばい。そりゃむつごもメロメロになりますわ!
私が見惚れているとジト目で口を尖らせたトト子ちゃんが訝しげに話しかけてきた。
「あなた…だれ?見かけない顔ね」
ギリギリと二の腕を握られて、握り潰される!?と焦る。しかし掴まれた腕を軽く揺すってみても離してくれる気配がない。
「え、えっと…?」
「トト子には劣るけどォ〜それでもあなた、可愛いじゃない?この世にトト子以外可愛い子なんて必要ないのよね」
ギリ、と更に強く掴まれて、消される!!!と脳が赤信号を点滅させる。メーデーメーデー、可愛い子に殺されます!
「とっトト子ちゃんに憧れて!可愛くなろうと努力してるだけです!」
「…なぁにぃ、あなた、トト子を知ってるの?」
「えっ!?あっ!は、はい!そりゃあもう!トト子様は可愛くて有名ですから」
「…まぁね〜」
ちょっと気が良くなったのか、腕を締め上げる力が弱まる。それでも痛いけど。
「トト子ちゃんみたいな可愛いアイドルに憧れて!少しでも近づけたらなって!思ってます!」
「…トト子がアイドル?」
パッと二の腕を離されて、少し後ずさる。腕がジンジンする。
きょと、と大きな瞳をぱちくりさせた後、小首を傾げるトト子ちゃん。
「良いわね、それ!トト子みたいな可愛い子がアイドルになったらあっという間に一躍有名になってますますチヤホヤされちゃうかも!」
「え、ああ、まあ…」
しまった、時系列わかってなかったけど、トト子ちゃんまだアイドルになる前なんだ。
「あなた頭良いわね!あなたもアイドル志望なの?」
「え?」
「そうなの〜!いいわ!トト子の一番弟子にしてあげる!あなたもまあまあ可愛いから売れるわよ!」
何も答えてないのに彼女の中で結論が出たらしく、まだデビュー前のアイドルの弟子になることになってしまった。
バシバシと私を叩きながらご機嫌になったトト子ちゃんはニコニコ笑う。ウッかわいい。
「あなた、名前は?」
「名前です…」
「名前ちゃんね、私のことはトト子ちゃんって呼んでね!美人魚類アイドル師弟で売り出すわよ!」
設定盛り盛り過ぎないか?
るんたったとスキップするトト子ちゃんを唖然と見てるとグイッと近寄ってきた。
「そうと決まれば準備しなくちゃ!あなた、まあまあの見た目だけど、トト子の弟子を名乗るならもっと可愛くならないとトト子の信用に関わるでしょ?トト子の引き立て役に相応しい可愛さにならなくちゃ!」
この子正直だな。あまりの清々しさに感心していると、今度は二の腕鷲掴みではなく優しく手のひらを握られて手を引かれる。買い物に行くわよ!と心底楽しそうに微笑まれて、キュンとしてしまった。こりゃあむつごも首ったけになるわなぁ。しみじみ。
その後、トト子ちゃんに連れ回され、可愛い服だの化粧品のタッチアップだの女の子らしいお買い物を一緒にしてめちゃくちゃ楽しんでしまい、気付いたら財布の中の1万はおろか、途中キャッシュカードで数万引き出してしまったのであった。ハタ坊ごめん〜!!!
ビルのエントランスにずらりと並んだ旗軍団を見た時はギョッとしたが、お爺さん執事がすっ飛んできて泣きながら「ご無事でよかった…貴女に何かあったら我々の首が飛ぶ…物理的に…」と不穏なことを言うので、今度からはちゃんと早めに帰るようにしよう、と心に誓った。
ハタ坊不在の2日目、迷ったがやはりむつごに会いたいので出かけることにした。失くしてしまったピロピロ笛を謝り倒してもうひとつ貰い、しっかりポケットにしまったことを確認する。
お金を持ってないことが不安なため、そのことを執事に相談するとハタ坊とテレビ電話を繋がれてしまった。
「その通帳にあるお金は好きなだけ使っていいジョ」
「…さっきこの私の名前の通帳貰ったんだけどね、中がね、数え切れない数の0が並んでるよ」
「ぜーんぶ名前のだジョ」
「いや…こんなにはいらなくて…1000円とかで良いの…ハタ坊のお金でしょ?」
「名前とハタ坊は友達だジョ!友達はいくらでも使って良いんだジョ!」
「それ友達かなあ…」
困っていると急にゴルゴ調の怖い顔になって、ドスの効いた声で「ハタ坊の金が使えないのかジョ?」と凄まれてしまった。そんな、俺の酒が飲めねえのかみたいな!パワハラ上司か!でっかいスクリーンにドアップでその顔を映し出されて怯えた私は好きなだけ使わせていただきます!と叫んでしまったのだった。
結局、大事をとって1万だけ現金化し、日の丸柄の四角いポーチをお財布がわりにペラっと諭吉を1枚入れて、私は出かけたのであった。今日こそはむつごと会えますように。
「は〜〜見たことある気がする〜」
うろうろしていて商店街にたどり着いた私は見覚えがあるんだかないんだかわからない活気のある通りをキョロキョロしながら歩いていた。
と、突然二の腕を鷲掴まれ、つんのめってしまう。
な、なに!?と振り返るとジトっとした目つきで睨みつけてくる女の子が私の二の腕を引っ掴んでいた。
と、と、と、トト子ちゃんだーーーーーーーーーーーー!?!!?!?!!?!?!!?
ジト…と睨め付けてくる顔でもめちゃくちゃ可愛い。アニメで見てた時も可愛いと思ってたけど、実際目の当たりにすると可愛さがやばい。そりゃむつごもメロメロになりますわ!
私が見惚れているとジト目で口を尖らせたトト子ちゃんが訝しげに話しかけてきた。
「あなた…だれ?見かけない顔ね」
ギリギリと二の腕を握られて、握り潰される!?と焦る。しかし掴まれた腕を軽く揺すってみても離してくれる気配がない。
「え、えっと…?」
「トト子には劣るけどォ〜それでもあなた、可愛いじゃない?この世にトト子以外可愛い子なんて必要ないのよね」
ギリ、と更に強く掴まれて、消される!!!と脳が赤信号を点滅させる。メーデーメーデー、可愛い子に殺されます!
「とっトト子ちゃんに憧れて!可愛くなろうと努力してるだけです!」
「…なぁにぃ、あなた、トト子を知ってるの?」
「えっ!?あっ!は、はい!そりゃあもう!トト子様は可愛くて有名ですから」
「…まぁね〜」
ちょっと気が良くなったのか、腕を締め上げる力が弱まる。それでも痛いけど。
「トト子ちゃんみたいな可愛いアイドルに憧れて!少しでも近づけたらなって!思ってます!」
「…トト子がアイドル?」
パッと二の腕を離されて、少し後ずさる。腕がジンジンする。
きょと、と大きな瞳をぱちくりさせた後、小首を傾げるトト子ちゃん。
「良いわね、それ!トト子みたいな可愛い子がアイドルになったらあっという間に一躍有名になってますますチヤホヤされちゃうかも!」
「え、ああ、まあ…」
しまった、時系列わかってなかったけど、トト子ちゃんまだアイドルになる前なんだ。
「あなた頭良いわね!あなたもアイドル志望なの?」
「え?」
「そうなの〜!いいわ!トト子の一番弟子にしてあげる!あなたもまあまあ可愛いから売れるわよ!」
何も答えてないのに彼女の中で結論が出たらしく、まだデビュー前のアイドルの弟子になることになってしまった。
バシバシと私を叩きながらご機嫌になったトト子ちゃんはニコニコ笑う。ウッかわいい。
「あなた、名前は?」
「名前です…」
「名前ちゃんね、私のことはトト子ちゃんって呼んでね!美人魚類アイドル師弟で売り出すわよ!」
設定盛り盛り過ぎないか?
るんたったとスキップするトト子ちゃんを唖然と見てるとグイッと近寄ってきた。
「そうと決まれば準備しなくちゃ!あなた、まあまあの見た目だけど、トト子の弟子を名乗るならもっと可愛くならないとトト子の信用に関わるでしょ?トト子の引き立て役に相応しい可愛さにならなくちゃ!」
この子正直だな。あまりの清々しさに感心していると、今度は二の腕鷲掴みではなく優しく手のひらを握られて手を引かれる。買い物に行くわよ!と心底楽しそうに微笑まれて、キュンとしてしまった。こりゃあむつごも首ったけになるわなぁ。しみじみ。
その後、トト子ちゃんに連れ回され、可愛い服だの化粧品のタッチアップだの女の子らしいお買い物を一緒にしてめちゃくちゃ楽しんでしまい、気付いたら財布の中の1万はおろか、途中キャッシュカードで数万引き出してしまったのであった。ハタ坊ごめん〜!!!