夢だけど夢じゃない
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飴を(強制的に)貰ってしまったので、食べ切るまでは煎餅を食べることも出来ず、ソーダ味の飴と緑茶のマリアージュもする気にもなれず、大層残念がる松代に機会があればまたと社交辞令を言って松野家を出た。
お土産にと大量のキャベツを持たせられ、重たいから荷物持ちがてら送るとカラ松がついてきた。(松代の命令)(このためにキャベツくれたのではと邪推してしまう)
「良かったのかな、せっかく朝市で買ったやつなのに」
「良いんじゃないか、キャベツの千切りはあんなに余っていたし」
「揚げ物する度に良い付け合わせになるのに…」
「うちにあってもあとは味噌汁の具くらいにしかならないしな」
それでも8人家族じゃすぐ使っちゃうだろうに。
口の中で飴を転がしながらビニール袋に入ったキャベツ一玉を見下ろす。
私はこれだけだけど、カラ松は両手に袋を下げて、その袋にはギチギチにキャベツが詰め込まれている。こんなに貰うのやっぱり悪い。うちで食事してるの多分私とハタ坊の2人だけだし…いや、社員さんとか執事さんとかも食べてるなら消費できるかもだけど…
「ロールキャベツとかポトフとか色々使い道あるし!やっぱり松野家で食べた方が良いと思う」
「ポ…?うちでは出てこない料理だな」
「えっ…あ、じゃ、お好み焼きとかは!?キャベツいっぱい使うよ」
「家ではなかなか出てこないな」
「う、うーん…」
キャベツ使い道たくさんあると思うんだけどなぁ。
松代には押し切られてしまったが、せめて一玉だけ貰ってあとはお返ししたい。失礼だけど6人も成人男性ニート抱えてたら家計も苦しいだろうし。
「そのぽとふ?とかいうのは美味いのか?」
「え?」
なんとかキャベツを返そうと思考を巡らせていたらカラ松が不思議そうに聞いてきた。
「食べたことない?キャベツとかジャガイモとか…あとニンジンとか入ってて」
「シチューか?」
「あー違う、もっとスープみたいな…コンソメで煮るの、あっソーセージも入ってるよ!私好きでよく作ってた」
「へぇ、美味そうだな」
具材切って鍋にぶち込んどけば完成するから一人暮らしズボラ飯にはぴったりなのだ。まぁ最近は社畜がしんどすぎて自炊もしてなかったんだけど…
ソーセージというワードに目を輝かせたカラ松は両手に下げているキャベツを見下ろすと何かを思案する顔を一瞬して、またこちらを見た。
「作ってくれないか?」
「え?ポトフ?」
「食べてみたい」
「いいけど…キッチン借りていいかの交渉からやらないと…あっでもコックさんが作った方が美味しいだろうから頼んだ方が…」
「名前が作ったやつがいい」
えっ、と顔を見上げると、名前の手料理は美味しいからな、と優しく微笑まれる。
手料理なんて、カラ松くんが熱出して寝込んだ時のおかゆしか心当たりがない。てっきり記憶が無いとばかり思っていたので頰がじんわり熱くなる。あのあとの一連を思い出し挙動不審になった私は「作ってもいいけど今夜できるかわからないし作ったタイミングで連絡したいけどカラ松くんの連絡先知らないし」と早口でまくし立てた。
キョトンとしたカラ松は「そうか、そうだな」と納得したように頷くと急に立ち止まったので、数歩先へ行ってしまった私も慌てて立ち止まる。
両手のビニール袋を一旦地面へ下ろし、なにやらポケットを探っていたが、目当ての物がなかったのかちょっと不機嫌な顔をしたまま手を引っこ抜いてこちらを見た。
「何かメモするもの持ってないか?」
「えっ?メモ??も、持ってない…」
「じゃあ覚えてくれ、03」
「まま待って待って!スマホ!スマホでメモるから!」
突然無茶振りをかましてきたカラ松に慌てながらスマホのアドレス帳を開く。
03から続く番号を入力して顔を上げると、満足そうに笑っているカラ松と目が合った。作ったらそこに連絡してくれ、と微笑まれて、頷くものの、これ、家電なんだよなぁ…そうだよねカラ松くんスマホ持ってないもんね。
なんて名前で登録しようか迷って、松野家、まで入力したが、ちらと目線を上げると私が登録し終わるのを待っている優しい視線とぶつかって、松野家の文字を消すとカラ松くん、と入力し直して保存ボタンを押した。
「ごめん、お待たせ」
「登録出来たか?」
「うん」
「いつでも連絡して来ていいからな」
「じゃあいつでも出れるように家にいてね」
至極当たり前な要求をすると、それは…いなかったら誰かに伝言してくれ、と口を濁すので思わず笑ってしまう。
連絡先ゲットは嬉しいけど、誰が出るかわからない家電にかけるのはハードルが高過ぎるよなぁ…ガチャ爆死の未来しか見えない。
「じゃあカラ松くんもいつでも連絡してきて。080」
「ま、待った!覚えられるわけないだろう!」
「あはは」
フラッグコーポレーションに着いて、受付でメモを貰い、連絡先を書いてカラ松に渡しバイバイした。
連絡先を交換出来たことに浮かれながら、大量のキャベツを持ってエレベーターを上がったら、ちょうどエレベーターホールにハタ坊がいて、おやつを買ってきただけで数十万貰えてしまう身分の私はキャベツをたくさん持って帰っただけで200万ゲットしてしまったのだった。臨時ボーナスが過ぎる…。
お土産にと大量のキャベツを持たせられ、重たいから荷物持ちがてら送るとカラ松がついてきた。(松代の命令)(このためにキャベツくれたのではと邪推してしまう)
「良かったのかな、せっかく朝市で買ったやつなのに」
「良いんじゃないか、キャベツの千切りはあんなに余っていたし」
「揚げ物する度に良い付け合わせになるのに…」
「うちにあってもあとは味噌汁の具くらいにしかならないしな」
それでも8人家族じゃすぐ使っちゃうだろうに。
口の中で飴を転がしながらビニール袋に入ったキャベツ一玉を見下ろす。
私はこれだけだけど、カラ松は両手に袋を下げて、その袋にはギチギチにキャベツが詰め込まれている。こんなに貰うのやっぱり悪い。うちで食事してるの多分私とハタ坊の2人だけだし…いや、社員さんとか執事さんとかも食べてるなら消費できるかもだけど…
「ロールキャベツとかポトフとか色々使い道あるし!やっぱり松野家で食べた方が良いと思う」
「ポ…?うちでは出てこない料理だな」
「えっ…あ、じゃ、お好み焼きとかは!?キャベツいっぱい使うよ」
「家ではなかなか出てこないな」
「う、うーん…」
キャベツ使い道たくさんあると思うんだけどなぁ。
松代には押し切られてしまったが、せめて一玉だけ貰ってあとはお返ししたい。失礼だけど6人も成人男性ニート抱えてたら家計も苦しいだろうし。
「そのぽとふ?とかいうのは美味いのか?」
「え?」
なんとかキャベツを返そうと思考を巡らせていたらカラ松が不思議そうに聞いてきた。
「食べたことない?キャベツとかジャガイモとか…あとニンジンとか入ってて」
「シチューか?」
「あー違う、もっとスープみたいな…コンソメで煮るの、あっソーセージも入ってるよ!私好きでよく作ってた」
「へぇ、美味そうだな」
具材切って鍋にぶち込んどけば完成するから一人暮らしズボラ飯にはぴったりなのだ。まぁ最近は社畜がしんどすぎて自炊もしてなかったんだけど…
ソーセージというワードに目を輝かせたカラ松は両手に下げているキャベツを見下ろすと何かを思案する顔を一瞬して、またこちらを見た。
「作ってくれないか?」
「え?ポトフ?」
「食べてみたい」
「いいけど…キッチン借りていいかの交渉からやらないと…あっでもコックさんが作った方が美味しいだろうから頼んだ方が…」
「名前が作ったやつがいい」
えっ、と顔を見上げると、名前の手料理は美味しいからな、と優しく微笑まれる。
手料理なんて、カラ松くんが熱出して寝込んだ時のおかゆしか心当たりがない。てっきり記憶が無いとばかり思っていたので頰がじんわり熱くなる。あのあとの一連を思い出し挙動不審になった私は「作ってもいいけど今夜できるかわからないし作ったタイミングで連絡したいけどカラ松くんの連絡先知らないし」と早口でまくし立てた。
キョトンとしたカラ松は「そうか、そうだな」と納得したように頷くと急に立ち止まったので、数歩先へ行ってしまった私も慌てて立ち止まる。
両手のビニール袋を一旦地面へ下ろし、なにやらポケットを探っていたが、目当ての物がなかったのかちょっと不機嫌な顔をしたまま手を引っこ抜いてこちらを見た。
「何かメモするもの持ってないか?」
「えっ?メモ??も、持ってない…」
「じゃあ覚えてくれ、03」
「まま待って待って!スマホ!スマホでメモるから!」
突然無茶振りをかましてきたカラ松に慌てながらスマホのアドレス帳を開く。
03から続く番号を入力して顔を上げると、満足そうに笑っているカラ松と目が合った。作ったらそこに連絡してくれ、と微笑まれて、頷くものの、これ、家電なんだよなぁ…そうだよねカラ松くんスマホ持ってないもんね。
なんて名前で登録しようか迷って、松野家、まで入力したが、ちらと目線を上げると私が登録し終わるのを待っている優しい視線とぶつかって、松野家の文字を消すとカラ松くん、と入力し直して保存ボタンを押した。
「ごめん、お待たせ」
「登録出来たか?」
「うん」
「いつでも連絡して来ていいからな」
「じゃあいつでも出れるように家にいてね」
至極当たり前な要求をすると、それは…いなかったら誰かに伝言してくれ、と口を濁すので思わず笑ってしまう。
連絡先ゲットは嬉しいけど、誰が出るかわからない家電にかけるのはハードルが高過ぎるよなぁ…ガチャ爆死の未来しか見えない。
「じゃあカラ松くんもいつでも連絡してきて。080」
「ま、待った!覚えられるわけないだろう!」
「あはは」
フラッグコーポレーションに着いて、受付でメモを貰い、連絡先を書いてカラ松に渡しバイバイした。
連絡先を交換出来たことに浮かれながら、大量のキャベツを持ってエレベーターを上がったら、ちょうどエレベーターホールにハタ坊がいて、おやつを買ってきただけで数十万貰えてしまう身分の私はキャベツをたくさん持って帰っただけで200万ゲットしてしまったのだった。臨時ボーナスが過ぎる…。