夢だけど夢じゃない
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目が覚めた時はまだ落ち込んでいて、外から漏れ聞こえる騒音の中に兄弟の声を見つけ、思わず恐怖で身体が竦んだ。
どうしても食べたくて探してきた梨も、見ていると辛くなって知らずのうちに握った手に力が入り、指に汁が滴って慌てて力を抜く。握りつぶしてしまうところだった。
昨日初めて会った不思議な奴は、自身も怪我をしているのにこちらをとても心配してくれて、先程も鼻血を出して倒れたのに目が覚めたらすぐリクエストに応えて梨を剥いてくれている。良い奴だな。無条件に向けられる好意の暖かさに泣きそうになりながら梨を食べていたら先程の事件が起きた。
数年振りに会った旧友は昔の面影そのままですぐ誰だかわかったけれど、物々しいオーラと狂気(と凶器)に圧倒されて座り込んでいる間にあいつが宥めすかして事なきを得ていた。猛獣使いだ。そう思った。
楽しい小規模誕生日会を過ごし、ここがハタ坊の家だと判明してビビり散らかしたが、楽しかったので問題ない。酒を飲まずにあんなにわいわい騒いだのは久しぶりだ。まるで子供の頃に戻ったみたいだった。毎日ブラザー達とシラフでわいわいしているが、それとはまた別の楽しさがあった。ブラザー達との日常を思い出し、チクリと胸が痛んだが、眠さからかふわふわしたテンションでおやすみと告げるあいつの顔を見ていたら心の荒波が凪いでいくのがわかった。
今朝まで俺が寝ていた部屋に引っ込んだ新しい友達を見送って、閉まった扉を見やっていたらハタ坊が「こっちだジョ」と廊下を進むのでついていく。
「俺はどこで寝れば良いんだ?」
「部屋はたーーーくさん余ってるけど、名前の言うとおりハタ坊の部屋でお泊まり会するジョ!友達だジョ!仲良しだジョ!」
るんるんと走っていくハタ坊に小走りでついていくと立派な扉についた。
ハタ坊の軽い力でふわっと開いた扉の向こうは高級ホテルのロビーのようにバカ広くて、先程ロビーだと言っていた螺旋階段のある部屋となんら変わりのない大きな部屋にチビりそうになる。普段6畳を成人男性6人でひしめき合って使っているのでこの広さは落ち着かない。
この部屋にも巨大な三輪車のオブジェがあるな…と見ていると、反対側の壁にあった巨大な車のオブジェがブブブブ…という轟音と共にオープンカーのように開き、中に日の丸柄のふかふかな布団が現れた。まさかそれベッドなのか?
それ自体が6畳くらいありそうなふかふかな車に飛び乗ったハタ坊がぽふぽふと隣を叩くのでお邪魔する。普段野郎6人で同じ巨大布団で寝ているため巨大な寝床には慣れているはずだが、あまりに大きなベッドにどの辺りに寝転べば良いのか迷う。
心底楽しそうなハタ坊に泊めてくれてありがとう、と言うと名前のお願いだから当然だジョと笑顔が返ってきた。
「名前と随分仲良しなんだな」
「とーっても仲良しだジョ!親友だジョ!」
「俺も友達になれて良かった、すごく良い奴だな」
「ジョ〜!」
「俺たちが小さい頃にはいなかったと思うが最近この辺に来たのか?どこで出会ったんだ?」
「…」
「ハタ坊?」
「…おやすみだジョ」
「えっ」
突如電気を消されてわざとらしいいびきが聞こえてきて呆気にとられたが、ふかふかな布団と暗闇にすぐに眠気が襲ってきて昨日とは打って変わって安らかな眠りについた。
どうしても食べたくて探してきた梨も、見ていると辛くなって知らずのうちに握った手に力が入り、指に汁が滴って慌てて力を抜く。握りつぶしてしまうところだった。
昨日初めて会った不思議な奴は、自身も怪我をしているのにこちらをとても心配してくれて、先程も鼻血を出して倒れたのに目が覚めたらすぐリクエストに応えて梨を剥いてくれている。良い奴だな。無条件に向けられる好意の暖かさに泣きそうになりながら梨を食べていたら先程の事件が起きた。
数年振りに会った旧友は昔の面影そのままですぐ誰だかわかったけれど、物々しいオーラと狂気(と凶器)に圧倒されて座り込んでいる間にあいつが宥めすかして事なきを得ていた。猛獣使いだ。そう思った。
楽しい小規模誕生日会を過ごし、ここがハタ坊の家だと判明してビビり散らかしたが、楽しかったので問題ない。酒を飲まずにあんなにわいわい騒いだのは久しぶりだ。まるで子供の頃に戻ったみたいだった。毎日ブラザー達とシラフでわいわいしているが、それとはまた別の楽しさがあった。ブラザー達との日常を思い出し、チクリと胸が痛んだが、眠さからかふわふわしたテンションでおやすみと告げるあいつの顔を見ていたら心の荒波が凪いでいくのがわかった。
今朝まで俺が寝ていた部屋に引っ込んだ新しい友達を見送って、閉まった扉を見やっていたらハタ坊が「こっちだジョ」と廊下を進むのでついていく。
「俺はどこで寝れば良いんだ?」
「部屋はたーーーくさん余ってるけど、名前の言うとおりハタ坊の部屋でお泊まり会するジョ!友達だジョ!仲良しだジョ!」
るんるんと走っていくハタ坊に小走りでついていくと立派な扉についた。
ハタ坊の軽い力でふわっと開いた扉の向こうは高級ホテルのロビーのようにバカ広くて、先程ロビーだと言っていた螺旋階段のある部屋となんら変わりのない大きな部屋にチビりそうになる。普段6畳を成人男性6人でひしめき合って使っているのでこの広さは落ち着かない。
この部屋にも巨大な三輪車のオブジェがあるな…と見ていると、反対側の壁にあった巨大な車のオブジェがブブブブ…という轟音と共にオープンカーのように開き、中に日の丸柄のふかふかな布団が現れた。まさかそれベッドなのか?
それ自体が6畳くらいありそうなふかふかな車に飛び乗ったハタ坊がぽふぽふと隣を叩くのでお邪魔する。普段野郎6人で同じ巨大布団で寝ているため巨大な寝床には慣れているはずだが、あまりに大きなベッドにどの辺りに寝転べば良いのか迷う。
心底楽しそうなハタ坊に泊めてくれてありがとう、と言うと名前のお願いだから当然だジョと笑顔が返ってきた。
「名前と随分仲良しなんだな」
「とーっても仲良しだジョ!親友だジョ!」
「俺も友達になれて良かった、すごく良い奴だな」
「ジョ〜!」
「俺たちが小さい頃にはいなかったと思うが最近この辺に来たのか?どこで出会ったんだ?」
「…」
「ハタ坊?」
「…おやすみだジョ」
「えっ」
突如電気を消されてわざとらしいいびきが聞こえてきて呆気にとられたが、ふかふかな布団と暗闇にすぐに眠気が襲ってきて昨日とは打って変わって安らかな眠りについた。