夢だけど夢じゃない
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「おはようカラ松くん、調子はどう?」
カーテンを開けながら話しかける。
急に眩しくなった部屋に凛々しい眉が不機嫌に歪む。
まだ完璧に起きていないのを無視して怪我の様子を確認する。え、すごい、あんな酷い怪我だったのにほとんど治ってる。さすがギャグ漫画。私の怪我はまだ治ってないというのに。現実出身だからか。そゆとこ差別いらないよ。
訝しげに目を細めて私のことを見つめるカラ松くんに、昨日のこと覚えてる?と聞けばゆるゆると頷かれた。
「ここは…お前の家か?」
「うーん…私の部屋ではあるよ」
「そうか…世話になったな」
「ううん、いいの、私がカラ松くんほっとけなかっただけだし」
「、名前」
「え?」
「なんで、オレの名前、」
「えっあ、ハタ坊に聞いたんだよ!」
しまったー!見ず知らずの女に勝手に名前を呼ばれる恐怖案件!慌てて言い訳をでっち上げる。こっちに来てから私のでっち上げ言い訳スキルが上がっている気がする。
「ハタ坊…ってあのハタ坊か?」
「…多分そのハタ坊で合ってるよ」
「お前は…ハタ坊の…?」
「んー、居候かな、私は名前といいます!」
「名前」
普通に会話してたのに、名前を呼ばれた途端心臓をぎゅっと掴まれたような感覚に陥って、うまく息が出来なくなる。ずっと好きだった画面の向こうにいた人が目の前で生きていて私の名前を呼ぶ。こんな嬉しいことがあるだろうか。嬉しくて恥ずかしくてきっと今顔が真っ赤だ。ガーゼと眼帯で隠れてますように。
ガシャーン!!!!
ドォンドォンドォン!!!!
「そっち行ったぞー!」
「どこだー!」
突然扉の外から大きな音がして二人してビクッとする。
そうっと扉を開けて廊下を覗き見ると旗の刺さった同じ顔の人達がたくさん走り回っていた。ぱたん。見なかったことにしよう。あまりの光景に無言で扉を閉め、寝室に戻ってきた私に上半身を起こしたカラ松くんが話しかける。
「大丈夫か…?」
「うん…多分…?」
外で何が起きているんだろう。
昨日同室で寝たはずだけどハタ坊はどこ行ったんだろう。
寝る前の記憶をうんうんと呼び起こす。ハタ坊なんか言ってたな…それでなんか書いて…ううん…
「あっ!お誕生日!」
「お誕生日?」
突然叫んだ私におうむ返しするカラ松。
「今日ハタ坊のお誕生日会なんだ!それでこの騒ぎ…アニメの通りなら旗刺されたくないむつごが逃げ惑っている時か…!」
ブツブツ言う私を怪訝そうに見ていたカラ松だが、むつご、という単語にぴくりと反応する。
それに気づかない私は「あれでもあの話、カラ松くんもいたよな…?えっ待ってもしかして私が連れてきちゃったから改変されちゃった!?」と全部声に出しながら青ざめる。トリップしてきた人物によってオリジナルが改変されるのっておたく界隈あるあるだけどマジでやばいやつでは!?良くない!
焦った私はもう動けるくらい怪我の治っているカラ松に向き直り口を開く。
「カラ松くんあのね、今多分むつごのみんなが遊びに来てるから一緒に…」
「嫌だ」
はっきりと耳に届いた言葉が理解出来ず、ぱちくりとまばたきする。
「えっ…と…」
「…まだ、帰りたくない」
俯いてそう静かに、はっきりと口にした彼は布団の上の拳をぎゅっと握ると顔を上げて、凛々しい眉を八の字に下げ揺れる瞳をこちらに向けた。
「…まだ、ここにいたら、迷惑…だろうか?」
迷惑なわけ!!!!!!!!!!!!ありませんとも!!!!!!!!!!!!!!!!むしろ結婚しよう!!!!!!!!!!!!脳内が即レスで上記コメントを爆音で鳴らしているが現実の私はあまりの破壊力のある絵に口を噤んでいた。なんだその可愛い顔は。狙ってんのか。真顔で黙って固まっている私に不安になったのか、こて、と首を傾げて覗き込んでくる。や め ろ … !!!!萌え死ぬ。好き。結婚しよう。
「…名前…!?」
あまりの事態にキャパオーバーになった私は鼻血を吹いて倒れたのだった。
カーテンを開けながら話しかける。
急に眩しくなった部屋に凛々しい眉が不機嫌に歪む。
まだ完璧に起きていないのを無視して怪我の様子を確認する。え、すごい、あんな酷い怪我だったのにほとんど治ってる。さすがギャグ漫画。私の怪我はまだ治ってないというのに。現実出身だからか。そゆとこ差別いらないよ。
訝しげに目を細めて私のことを見つめるカラ松くんに、昨日のこと覚えてる?と聞けばゆるゆると頷かれた。
「ここは…お前の家か?」
「うーん…私の部屋ではあるよ」
「そうか…世話になったな」
「ううん、いいの、私がカラ松くんほっとけなかっただけだし」
「、名前」
「え?」
「なんで、オレの名前、」
「えっあ、ハタ坊に聞いたんだよ!」
しまったー!見ず知らずの女に勝手に名前を呼ばれる恐怖案件!慌てて言い訳をでっち上げる。こっちに来てから私のでっち上げ言い訳スキルが上がっている気がする。
「ハタ坊…ってあのハタ坊か?」
「…多分そのハタ坊で合ってるよ」
「お前は…ハタ坊の…?」
「んー、居候かな、私は名前といいます!」
「名前」
普通に会話してたのに、名前を呼ばれた途端心臓をぎゅっと掴まれたような感覚に陥って、うまく息が出来なくなる。ずっと好きだった画面の向こうにいた人が目の前で生きていて私の名前を呼ぶ。こんな嬉しいことがあるだろうか。嬉しくて恥ずかしくてきっと今顔が真っ赤だ。ガーゼと眼帯で隠れてますように。
ガシャーン!!!!
ドォンドォンドォン!!!!
「そっち行ったぞー!」
「どこだー!」
突然扉の外から大きな音がして二人してビクッとする。
そうっと扉を開けて廊下を覗き見ると旗の刺さった同じ顔の人達がたくさん走り回っていた。ぱたん。見なかったことにしよう。あまりの光景に無言で扉を閉め、寝室に戻ってきた私に上半身を起こしたカラ松くんが話しかける。
「大丈夫か…?」
「うん…多分…?」
外で何が起きているんだろう。
昨日同室で寝たはずだけどハタ坊はどこ行ったんだろう。
寝る前の記憶をうんうんと呼び起こす。ハタ坊なんか言ってたな…それでなんか書いて…ううん…
「あっ!お誕生日!」
「お誕生日?」
突然叫んだ私におうむ返しするカラ松。
「今日ハタ坊のお誕生日会なんだ!それでこの騒ぎ…アニメの通りなら旗刺されたくないむつごが逃げ惑っている時か…!」
ブツブツ言う私を怪訝そうに見ていたカラ松だが、むつご、という単語にぴくりと反応する。
それに気づかない私は「あれでもあの話、カラ松くんもいたよな…?えっ待ってもしかして私が連れてきちゃったから改変されちゃった!?」と全部声に出しながら青ざめる。トリップしてきた人物によってオリジナルが改変されるのっておたく界隈あるあるだけどマジでやばいやつでは!?良くない!
焦った私はもう動けるくらい怪我の治っているカラ松に向き直り口を開く。
「カラ松くんあのね、今多分むつごのみんなが遊びに来てるから一緒に…」
「嫌だ」
はっきりと耳に届いた言葉が理解出来ず、ぱちくりとまばたきする。
「えっ…と…」
「…まだ、帰りたくない」
俯いてそう静かに、はっきりと口にした彼は布団の上の拳をぎゅっと握ると顔を上げて、凛々しい眉を八の字に下げ揺れる瞳をこちらに向けた。
「…まだ、ここにいたら、迷惑…だろうか?」
迷惑なわけ!!!!!!!!!!!!ありませんとも!!!!!!!!!!!!!!!!むしろ結婚しよう!!!!!!!!!!!!脳内が即レスで上記コメントを爆音で鳴らしているが現実の私はあまりの破壊力のある絵に口を噤んでいた。なんだその可愛い顔は。狙ってんのか。真顔で黙って固まっている私に不安になったのか、こて、と首を傾げて覗き込んでくる。や め ろ … !!!!萌え死ぬ。好き。結婚しよう。
「…名前…!?」
あまりの事態にキャパオーバーになった私は鼻血を吹いて倒れたのだった。