夢だけど夢じゃない
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「名前!ただいまだジョ!!」
ばああんと大きな音を立ててドアが全開になり、あまりの物音に飛び起きた。
結局あのあと泣き疲れて寝てしまったカラ松にベッドを譲り、隣の部屋のソファ(充分シングルベッドサイズ)で寝ていたのだけど、夜中にハタ坊が帰ってきたらしい。
ソファから顔を覗かせた私を見て、パカ!と口を開けたあと青ざめて「その顔どうしたジョ!?誰にやられたジョ!?」と走り回る彼を宥めて、すぐ治るから大丈夫、と言い聞かせた。何度も言い聞かせてるのに「殺す?殺すジョ?」と犯人を手にかけようとしてくるので必死に大丈夫と繰り返した。ダヨーン逃げて。
「なんでソファで寝てたジョ?」
「あ、ベッドはね、カラ松くんがいるの」
「ジョ?」
手を繋いでベッドルームに行き、スヤスヤ眠るカラ松を見せる。酷い怪我で雨の中いたから連れて来ちゃった、というと手を強く握られた。「ぬいぐるみに続いて…」とかなんとか低く唸るのが聞こえたが「ハタ坊の大事なお友達でしょう?」と覗き込めば「とも…だち…」と何度か繰り返し呟いたあと、うんうん、と頷いて名前ありがとうとお礼を言われた。なんの礼かはわからなかったがここに連れてきて大丈夫だったようだ。
カラ松を別室に移して私はベッドで寝るよう勧められたが、せっかく寝ているところを起こしては可哀想だから今日のところは私はソファでいいよ、と言った。大変不服そうなハタ坊だったが私が折れないことを悟ったのかハタ坊もソファで寝ることを条件に応諾してくれた。
ソファは対面式でローテーブルを挟んで2つあったため、一つずつをベッド代わりにして同室で寝ることになった。隣の寝室からはカラ松のいびきが聞こえる。不思議な感じ。
「…久しぶりに会ったジョ」
「え?カラ松くんに?」
「むつごにはしばらく会ってなかったジョ」
「そうなんだね」
暗闇の中、ローテーブル越しにぽつりぽつりと話してくれるハタ坊にまどろみながら相槌を打つ。
「せっかくだから他のむつごにも会ったら」
「他の…」
「ここに呼んであげるとか」
「ここに…」
ぽつりぽつり。
緩やかな会話が続く。
「…もうすぐお誕生日会があるジョ」
「おたんじょおび?」
「ハタ坊のお誕生日会だジョ」
「ハタ坊おたんじょおびなの?おめでとお」
「むつごは友達、友達をお誕生日会に呼ぶジョ」
急に意思がはっきりした口調になり部屋の電気がついた。
私はもう半分以上寝ていたため、急に明るくなった部屋が嫌で毛布を頭までかぶる。
ハタ坊がローテーブルで何か書いているのがちらりと見えたが、眠たすぎて何してるのか聞くことも出来ず、そのまま閉じた瞼とともに深い眠りについた。
ばああんと大きな音を立ててドアが全開になり、あまりの物音に飛び起きた。
結局あのあと泣き疲れて寝てしまったカラ松にベッドを譲り、隣の部屋のソファ(充分シングルベッドサイズ)で寝ていたのだけど、夜中にハタ坊が帰ってきたらしい。
ソファから顔を覗かせた私を見て、パカ!と口を開けたあと青ざめて「その顔どうしたジョ!?誰にやられたジョ!?」と走り回る彼を宥めて、すぐ治るから大丈夫、と言い聞かせた。何度も言い聞かせてるのに「殺す?殺すジョ?」と犯人を手にかけようとしてくるので必死に大丈夫と繰り返した。ダヨーン逃げて。
「なんでソファで寝てたジョ?」
「あ、ベッドはね、カラ松くんがいるの」
「ジョ?」
手を繋いでベッドルームに行き、スヤスヤ眠るカラ松を見せる。酷い怪我で雨の中いたから連れて来ちゃった、というと手を強く握られた。「ぬいぐるみに続いて…」とかなんとか低く唸るのが聞こえたが「ハタ坊の大事なお友達でしょう?」と覗き込めば「とも…だち…」と何度か繰り返し呟いたあと、うんうん、と頷いて名前ありがとうとお礼を言われた。なんの礼かはわからなかったがここに連れてきて大丈夫だったようだ。
カラ松を別室に移して私はベッドで寝るよう勧められたが、せっかく寝ているところを起こしては可哀想だから今日のところは私はソファでいいよ、と言った。大変不服そうなハタ坊だったが私が折れないことを悟ったのかハタ坊もソファで寝ることを条件に応諾してくれた。
ソファは対面式でローテーブルを挟んで2つあったため、一つずつをベッド代わりにして同室で寝ることになった。隣の寝室からはカラ松のいびきが聞こえる。不思議な感じ。
「…久しぶりに会ったジョ」
「え?カラ松くんに?」
「むつごにはしばらく会ってなかったジョ」
「そうなんだね」
暗闇の中、ローテーブル越しにぽつりぽつりと話してくれるハタ坊にまどろみながら相槌を打つ。
「せっかくだから他のむつごにも会ったら」
「他の…」
「ここに呼んであげるとか」
「ここに…」
ぽつりぽつり。
緩やかな会話が続く。
「…もうすぐお誕生日会があるジョ」
「おたんじょおび?」
「ハタ坊のお誕生日会だジョ」
「ハタ坊おたんじょおびなの?おめでとお」
「むつごは友達、友達をお誕生日会に呼ぶジョ」
急に意思がはっきりした口調になり部屋の電気がついた。
私はもう半分以上寝ていたため、急に明るくなった部屋が嫌で毛布を頭までかぶる。
ハタ坊がローテーブルで何か書いているのがちらりと見えたが、眠たすぎて何してるのか聞くことも出来ず、そのまま閉じた瞼とともに深い眠りについた。